ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

住みやすいところ

2010-02-14 10:19:34 | Weblog
自分のことを、比較的どんな土地でも生きて行ける人間だと思っていたけど、
けっこういろいろなワガママがあることに最近気がついた。

これまでは、家の中さえ快適ならば、
その家がどこにあろうとも、あまり気にならないはず、と思っていた。
いまはインターネットがあるから、知りたい情報はたいてい手に入るし、
楽しいこともたくさんある。

新宿の駅などへ行くと、なぜこうも人が多いのかと気がめいる。
東京は適正な人口を大幅にこえていると感じる。
雑多でごみごみしていて、歩く人が連なっている。
人にぶつからないように歩かなければならないので、空を見上げる余裕すらない。
もう離れたいと思う。

だから、人が少ない地方はどうだ、と思ったけど、
次に頭に浮かぶのは、地縁血縁があり、自治会などの付き合いがとても面倒そうで、
私には厳しいだろう、ということ。

30分くらいで、デパートや映画館などがあるところに出られて、
なおかつ人家が密集しておらず、農家やサラリーマンが雑多にまぶされているようなところ。
そして、手が届くくらいの価格帯の家。
そう思って、住みやすそうなところを探してみると、ない。

いまは、郊外型のショッピングモールがあるから、
電車に乗ってデパートのあるようなところへ出掛ける必要はないのだろうと思う。
でも、そういういきなりつくった商業施設には、
当然のことながら、古本屋さんもないし、何かのこだわりのお店もない。
外から眺めているだけでわくわくするような個性はない。
目的があって買い物に行くところだから、ぶらぶらできるところではない。

そう思って今住んでいる家の周囲を見ても、
むかし遊んでいた空き地は、すべて密集型一軒家になっている。
住人が増えたおかげで、夜道がさびしくなくなったのはいいことだけど、
商店街の通りは明らかに狭く感じるようになった。

きっと、私が贅沢なんだよな。
住みやすいところってどんなところなのか、もう一度気持ちを整理してみよう。

東京を中心とする一帯は、この30年で、なんだか大きくふくらんだんだなあ、と思う。