週末の間にやらなければならない仕事を持って帰ってきた。
いちおう終わったのだけど、それにしても家には誘惑が多い。
どこを向いても読みたい本だらけだ。
つまり、人から借りた本が、雑然と積まれているので、
どこを向いても目に入る。
さて、最近の日本では、といっても上海で窺い知る日本なので、
主にネットでの情報が主になるが、
一時期までの自虐史観がなりをひそめ、
どちらかというと、日本ってやっぱりスゴい国だぜ!モードなんだろうと思う。
基本路線としては賛成。
右傾化礼賛という意味ではなくて、
東京裁判を鵜呑みにする必要はない、という意味で。
昨日、友人と話をしていて、なるほど、と思ったことがある。
中国でも、南京大虐殺は、日本の蛮行としてよく話題に上る。
でも、731部隊の人体実験は、中国でもあまり話題に上らない。
それはなぜだろうか。
南京で亡くなった人の数が何万人だろうが、
それが全部日本軍のせいだとか、いやいや国民党だってやっただろうとか、
そんなことを論じても、私は水掛け論になると思う。
でも、731は確実にあった。亡くなった人数は「大虐殺」ではないけど、
人道的な観点からしたら「虐殺」そのものだったと思う。
私としては、この違いは東京裁判のせいだと思っている。
東京裁判で、731も裁くように国民党は働きかけたが、
731のデータがほしかったアメリカが黙殺した。
黙殺したばかりか、占領下の日本で研究を続けさせた。
一方の南京は、東京裁判でA級戦犯を裁く罪状のひとつとなった。
中国は当時、国民党の時代だった。
国民党は、武器から軍隊の育成まで、アメリカに頼っていた。
だから、アメリカが「No」と言うことには従わざるを得なかった。
そして共産党は、国民党の路線を引き継いだ。
南京大虐殺であれば、連合国がさばいた罪状の中にあるのだから、
それが少々脚色されていようが、連合国は絶対に「なかった」とは言わないからだ。
そしていま、日本も731のような闇の歴史を伝える努力をしなくなってきている。
それは、右傾化以前の問題として、憂うべきことだと思う。
日本の出版社は、売れるから出版するだけではダメだ。
伝える義務を持っているのだから。
これを言うと、すごいファンの人たちは、嫌がるのだけど、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は、満洲国への夢だと思っている。
測量をしている人たち。砲兵たち。
「今こそ渡れ、渡り鳥」は、まるで満蒙開拓移民のようだし、
銀河鉄道からは、トウモロコシ畑が見える。
満鉄の車窓からもトウモロコシ畑が見えただろう。
ハルピン、長春、大連、ロシアが建てた西洋風の建物が並ぶ。
そして、鉄道に乗っている人は、「知らない言葉」で話す。
サウザンクロスが見えるのは、大東亜共栄圏の南の果てだ。
当時、日本の貧しい東北の農村の人たちが、満足に食べられるようになるために、
満洲国に夢を描いたとしても不思議ではないと思う。
だからといって、私は宮沢賢治が平和の代名詞であることに異論はない。
侵略主義者だと言う気もない。
ただ、私とは違う世代の人だと思うだけだ。
それを前提に、その人が描いた夢を知りたいだけだ。
日本人は極端に走るので、その気になると一致団結して素晴らしい技術を産む。
村八分を恐れて、とりあえず場を読む人も多い。
ただ、売文業者は、もっと客観性を持つべきだと思う。
大人の都合では、思想は育たない。
いちおう終わったのだけど、それにしても家には誘惑が多い。
どこを向いても読みたい本だらけだ。
つまり、人から借りた本が、雑然と積まれているので、
どこを向いても目に入る。
さて、最近の日本では、といっても上海で窺い知る日本なので、
主にネットでの情報が主になるが、
一時期までの自虐史観がなりをひそめ、
どちらかというと、日本ってやっぱりスゴい国だぜ!モードなんだろうと思う。
基本路線としては賛成。
右傾化礼賛という意味ではなくて、
東京裁判を鵜呑みにする必要はない、という意味で。
昨日、友人と話をしていて、なるほど、と思ったことがある。
中国でも、南京大虐殺は、日本の蛮行としてよく話題に上る。
でも、731部隊の人体実験は、中国でもあまり話題に上らない。
それはなぜだろうか。
南京で亡くなった人の数が何万人だろうが、
それが全部日本軍のせいだとか、いやいや国民党だってやっただろうとか、
そんなことを論じても、私は水掛け論になると思う。
でも、731は確実にあった。亡くなった人数は「大虐殺」ではないけど、
人道的な観点からしたら「虐殺」そのものだったと思う。
私としては、この違いは東京裁判のせいだと思っている。
東京裁判で、731も裁くように国民党は働きかけたが、
731のデータがほしかったアメリカが黙殺した。
黙殺したばかりか、占領下の日本で研究を続けさせた。
一方の南京は、東京裁判でA級戦犯を裁く罪状のひとつとなった。
中国は当時、国民党の時代だった。
国民党は、武器から軍隊の育成まで、アメリカに頼っていた。
だから、アメリカが「No」と言うことには従わざるを得なかった。
そして共産党は、国民党の路線を引き継いだ。
南京大虐殺であれば、連合国がさばいた罪状の中にあるのだから、
それが少々脚色されていようが、連合国は絶対に「なかった」とは言わないからだ。
そしていま、日本も731のような闇の歴史を伝える努力をしなくなってきている。
それは、右傾化以前の問題として、憂うべきことだと思う。
日本の出版社は、売れるから出版するだけではダメだ。
伝える義務を持っているのだから。
これを言うと、すごいファンの人たちは、嫌がるのだけど、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は、満洲国への夢だと思っている。
測量をしている人たち。砲兵たち。
「今こそ渡れ、渡り鳥」は、まるで満蒙開拓移民のようだし、
銀河鉄道からは、トウモロコシ畑が見える。
満鉄の車窓からもトウモロコシ畑が見えただろう。
ハルピン、長春、大連、ロシアが建てた西洋風の建物が並ぶ。
そして、鉄道に乗っている人は、「知らない言葉」で話す。
サウザンクロスが見えるのは、大東亜共栄圏の南の果てだ。
当時、日本の貧しい東北の農村の人たちが、満足に食べられるようになるために、
満洲国に夢を描いたとしても不思議ではないと思う。
だからといって、私は宮沢賢治が平和の代名詞であることに異論はない。
侵略主義者だと言う気もない。
ただ、私とは違う世代の人だと思うだけだ。
それを前提に、その人が描いた夢を知りたいだけだ。
日本人は極端に走るので、その気になると一致団結して素晴らしい技術を産む。
村八分を恐れて、とりあえず場を読む人も多い。
ただ、売文業者は、もっと客観性を持つべきだと思う。
大人の都合では、思想は育たない。