ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

努力

2013-08-25 21:07:58 | Weblog
私は片付けが苦手だ。
だから、忘れてしまうほどたくさんの服は買わない。
基本、着古してから次を買う。
本は、たいていの場合は、人にあげるかAmazonのマーケットプレイスに出品する。
私の部屋で埃まみれになり、背表紙が焼けてしまう前に、
まだ美しいうちに、次の読みたい人の手に渡ったらいいと思う。

物体は、許容範囲を超えると、整理し始める。
だが、データは・・・、難しい。
とりあえず適当なフォルダを作り、その中に入れてしまう。
そうすると表面上は見えなくなる。
しかし、ふと気がつくと、膨大なメモリを食っていたりする。
それに気がつき、ある日一念発起と一瞬なるが、
適当に付けられたファイル名では、片付ける気もすぐに萎える。

いま、中国人たちが作ったプログラムの整理をしている。
ただでさえ、片付け下手な私が、
思いつきだけで仕事をしていく中国人たちが適当にしまい込んだファイルを、
開けて、調べて、整理して、入れ直すための指示を出す。
ただ、実際の作業はやらない。
指示だけ出して、あとはやってもらう。

が、やってくれる人たちは、そもそもそういった整理仕事は苦手な人種ともいえる
中国の人たち。
その作業の報告書の書き方も気分なので、週末にすべてをチェックすることになる。

苦行だ。
まさに、煩悩を捨てねばできぬ仕事と言えよう。

そして、一番重たい、メインの作業にまだ着手していない。
週末の宿題と持って帰ってきたものの、やはり気分は乗らない。
そもそも、日本人が作業をしていたら、こんなことにはならなかったものだし、
いま、上海の人件費は高く、日本と比べた場合、
費用対効果では、日本の方がずっと安くつく仕事も増えた。
だから、おめーら、こんな仕事しかできないくせに、
高い金を取るんじゃね~!と、中国人に対し怒鳴りたい気分になる。

ということで、次は日本国内でやるための証拠固めをしているのだと、
自分に言い聞かせて、なんとか頑張っているわけだ。
中国で作れば安くできる時代は、終わった。
いまだに、ものによっては安く作れるけど、よく見極めなきゃいけない。

中国人の同僚や外注先の人たちは、
自分たちが外国のもっと優秀な人たちと比べられていることに気がついていない。
自分の権利を主張するのは必要だけれども、
自分のスキルが世界標準でどうなのかを考えるべき時が来ていると思う。
しかし彼らにも漠然と、中国人で世界標準の人たちは国外で活躍している、という意識はある。
でもこれからは、中国国内にいたって、見知らぬ外国人と競争する時代なんだ。

上海にいると、知り合いの日本人が、よく、
「最近の日本は内向きだ。政府ばかりかマスコミまで」と言っている。
内向きでもいいから、ちゃんと努力して、できるようになることが必要だと思う。
それは別に、躾でもいい。
日本人の所作は美しいと言われれば、それが世界では価値になるから。
でも、すべては努力しないと身につかない。
努力こそが大切。
努力すれば、たいていのことはある程度までにはなる。

最近の日本では、アルバイトのモラル低下が話題になっているようだけど、
あんな感じだと、海外の普通レベルの人材に、負けてるよなあ・・・。
彼らが外注先だったら、日本でもイヤだ。

むかしの日本人は、えらかったなあ、と思う。