ある個人事業家のお話。
会社にしがみつかず、ひとりでやった方が楽だと思っていた・・・
独立起業して、サラリーマン時代にあった上司への報告、部下への気遣い、そして評価されない自分から解放され、自由な時間が持てると思っていた。
成功させる自信もあった。
事業はそれになり上手くいっているが、とくにかく時間に追われる毎日である。
獲得したお客様に喜んでいただけるように一所懸命やっているだけに余裕が生まれない。
ちょっと手を抜いてしまうとお客様が離れてしますのではないか?と不安になって休日もなく働いている。
それでも、最初のうちはよかった。
やりがたいも感じていたし、自分で選んだ仕事が楽しく独立して正解だと感じていた。
それが息子のことで変わった。
ある日、息子から旅行に行きたい!と言われた。
そうだね、でも今は忙しいから行けないんだ、
今のプロジェクトが片付いたら行けると思うからそれまで待って!と答えた。
ひとつのプロジェクトが終われば、次のプロジェクトへと、それが続く、
手を抜いてしまえば仕事を失う事になると思い必死くらいつく日々だった。
次の春休みには…が夏休み、正月にはとなり、1年2年経過した。
結局、家族と一緒に旅することはなく数年経ってしまった。
今では息子からの誘いはない。
それだけなく私に関心を示さなくなった。
家族を幸せにするためにも独立起業したというのに、なんということだろう。
心から家族に向き合っていなかったと反省した。
経済的余裕と心の余裕、この両輪が必要なのだ。
今のところ事業は悪くないが、明日は分からない。
これまでと同じようなことをしていては、時間的余裕をつくりだすどころか将来も不安になる。
そこで、真の自立をするためにも、主力商品以外にも柱となる商品を立ち上げる決意をした。
さて、さて、この方はどうなってのでしょう。
未来は今によってつくられるものですね。
今は今しかない。
今を大切にすることが明日への備えになるのではないでしょうか、色々な意味で。