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ゲーム攻略、読書感想文など。

銀英伝人物評31<アレックス・キャゼルヌ>

2004年08月13日 14時52分02秒 | 銀英伝人物評
同盟軍史上、最高の軍官僚。といっても性格は官僚的なところがなく、さばさばした性格。
デスクワークの専門家として出世する。ヤンの士官学校生時代に、士官学校の事務職に赴任し、それがきっかけで知り合う。このときからウマがあったようだ。

エル・ファシルの英雄となったヤンに、統合作戦本部参事官であったキャゼルヌはブルース・アッシュビー謀殺事件の真相究明の任務を告げ、それをサポートする。そしてエコニアでの叛乱事件鎮圧後にヤンをハイネセンに戻す。その直後に結婚したらしい。

後に戦災孤児となったユリアン・ミンツをヤンの元に養子にやる。それについて、妻のオルタンスからは「あなたにしては珍しくいいことをした」と言われる。その妻には頭があがらず、家庭内での会話は常にやり込められている。

第6次イゼルローン要塞攻防戦では後方参謀として参加。
その後統合作戦本部次席副官に出世。要するにシトレ元帥の次席副官である。

アムリッツァ戦役でも後方主任参謀として参加したが、敗戦後に責任をとらされて辺境に回されてしまう。しかし、イゼルローン方面軍の司令官となったヤンによってイゼルローン要塞事務監として復活。かわりにイゼルローン要塞内のあらゆる事務を押し付けられる形となる。このあたりから、階級で追い越されたヤンに、影では呼び捨てにされるようになる。

要塞対要塞では留守のヤンにかわり指揮をとる。さすがに実戦指揮の経験がないキャゼルヌには荷が重そうだったが、シェーンコップやメルカッツ、ユリアンらの活躍によって持ちこたえた。

ラグナロック作戦でロイエンタールがイゼルローンに襲来すると、要塞内の民間人500万人の脱出計画の立案をし、「箱舟計画」というネーミングをヤンにばかにされる。その後はヒューベリオンに同乗し続けてバーミリオン会戦までヤンとともに戦う。ただし戦闘中にキャゼルヌの発言があるときは決まって物資の不足を訴える内容なのだが。

バーラトの和約後、統合作戦本部長となったロックウェルの代わりに後方勤務部長代理の職につく。そしてヤンたちがハイネセンを脱出するにあたって、ロックウェルの制止を振り切って家族ともどもヤンと合流し、革命戦争に身を投じることに。
ヤンの死後はユリアンを盛り立てる。

主要登場人物の1人として最後までがんばった男。毒舌が売り物でヤンとの応酬が面白い。ただし冗談のセンスは昔から面白くなく(不謹慎だったり辛らつなものが多いため)、妻にも注意されている。
トリューニヒトに対しては前々から危険視していたらしく、ユリアンに、ヤンの護衛をするようこっそり耳打ちしたこともある。そのヤンが死んだ時泣いたのは見ていてショックだった。

ある意味、同盟側唯一の勝ち組みかも。

銀英伝人物評30<カール・ロベルト・シュタインメッツ>

2004年08月13日 14時17分56秒 | 銀英伝人物評
かつて大佐時代にブリュンヒルトの初代艦長に就任。第4次ティアマト会戦ではラインハルトが艦長の職務に口出ししたとして、怒っている。彼のエピソードはそれくらいしかない・・・。

アスターテ会戦の前に、彼の手足をもぎとろうとした貴族たちの陰謀によって艦長職を解任、辺境に回される。

リップシュタット戦役では辺境を平らげ、それを手土産にラインハルトに帰参。OVAではそのときキルヒアイスにヴェスターラント事件の裏事情について耳打ちしている。ちなみに原作の初登場はガイエスブルク要塞のワープテストの時。

その後ウルヴァシー駐留艦隊司令官としてハイネセンで動乱が起きた際にはそれに向かおうとするも、ヤンがすでにハイネセンを脱出したと聞いてあきらめる。ロイエンタールが謀反の嫌疑がかけられて統帥本部総長の任を解かれると、ラインハルト自身が統帥本部を統括することになり、それにともなって幕僚総監に就任。

回廊の戦いでヤンとメルカッツの挟撃に会い戦死。死ぬ間際に部下のセルベルから「閣下の左足は完全につぶされていますぞ」と言われた場面は泣き笑いなしには読めない。

グレーチェン・フォン・エアフルトという女性と交際中で、遺書に、大して多くもない遺産を彼女にあげるよう書いていた。ラインハルトが結婚するまでは独身を貫くつもりだったが、それを聞いたラインハルトに「何をばかな」と笑われてしまう。

死後元帥に昇進しジークフリード・キルヒアイス武勲賞を授与された。

銀英伝人物評29<ヘルムート・レンネンカンプ>

2004年08月13日 13時53分40秒 | 銀英伝人物評
オープニングセール価格! 12/7(水)まで♪DVD 銀河英雄伝説 Vol.16 <送料無料>リップシュタット戦役後、ラインハルトの下に大将として登場。外伝の「黄金の翼」「奪還者」ではイゼルローン要塞の査閲部次長としてラインハルトの上司だった。このとき、それまでの上官と違ってラインハルトを公平に扱ったため、抜擢されたと思われる。

ラグナロック作戦ではロイエンタールの指揮下でイゼルローン要塞の攻略の任を請負う。しかし、戦略的な視野を持たないレンネンカンプは力づくで要塞をおとすことにこだわり、ロイエンタールの冷笑を浴びるとともに、自身もアッテンボローの策略にひっかかり損害をこうむる。

ウルヴァシーに大本営が移ってから補給物資の不足に陥った際、遠征は一時休息状態になる。このときシュタインメッツ艦隊がヤン艦隊と交戦している報に接しヤン艦隊の撃破を狙うがあっさり破れ、「卿らのレベルでは測ることができない敵がいるのを思い知ったか」みたいなきついセリフをラインハルトに浴びせられる。実はこのときラインハルトはレンネンカンプをイゼルローンに”左遷”しようとするが、ヒルダの進言により中止になる。

バーラトの和約後、帝国の高等弁務官としてハイネセンに赴任。この人事については、はじめラインハルトがロイエンタールに任せようとしたのをオーベルシュタインが反対したためであった。ちなみにオーベルシュタインはレンネンカンプを高等弁務官にすることも反対した。
高等弁務官としては、2度もヤンに敗れたことによる心理から、彼に対し常に猜疑の目で見つづけ、同盟のレベロ議長に無言のプレッシャーをかけ続ける。実はオーベルシュタインから、ヤンとメルカッツを抹殺するよう示唆されていたのだが。ただし本人はオーベルシュタインに捨て駒扱いされているのに気付いてないようだった。

結果、レベロはヤンを逮捕し抹殺しようとするが、シェーンコップらが救出のために暴れたことによって拉致され、政府との取引材料にされてしまう。自分がレベロによってヤンに売られたことを知ったレンネンカンプは、ただでさえ狭い視野がさらに狭くなり自殺する。

その死は特に誰にも惜しまれず、帝国内部でも自業自得みたいな雰囲気があったのは不幸だろう。そもそもラインハルト自身もレンネンカンプが失敗してくれるのを望んでいたような節があるのはひどい話だ。しかも死後の特進もなかった。

外見は貧弱な顔立ちをフォローするために立派な口ヒゲを生やしているとあるが、OVAではあまりうまく表現されているようには見えないのだが・・・。

銀英伝人物評28<カール・グスタフ・ケンプ>

2004年08月13日 13時38分24秒 | 銀英伝人物評
オープニングセール価格! 12/7(水)まで♪DVD 銀河英雄伝説 Vol.9 <送料無料>かつて空戦隊の撃墜王として活躍。外伝ではパイロット姿のケンプが見れるが、なんかきつそうな格好をしている。

ラインハルトが元帥府を開いたときこれに所属。アムリッツァ戦役では第13艦隊と交戦するもまんまと逃げられるがその真意をついに悟ることはできなかったようだ。ちなみに逃げているようにしか見えないと言って周りに無視されたリュッケは後にラインハルトの次席副官に出世している。

リップシュタット戦役後、大将に昇進するが自分より年下にも関わらず上級大将に出世したロイエンタール、ミッターマイヤーへの対抗心があった。ガイエスブルク要塞をワープさせてイゼルローン攻略を行う作戦が決まると、オーベルシュタインの推薦によりその作戦司令官となる。このときは気合十分だったが、うがった見方をすると、ケンプの対抗心がオーベルシュタインに利用されたようにも見える。

要塞対要塞とよばれるイゼルローン要塞攻防戦においては何度か有効な策をほどこすも、イゼルローン駐留軍の団結の前に決定打を与えることはできず、ヤンの救援を利用した作戦すらもユリアンに見抜かれる。

最後はガイエスブルク要塞をそのままイゼルローンにぶつけようとするがヤンに破られ、要塞もろとも死んだ。それにしても味方が逃げる時間くらい作ってやれよと思った。というか、わざわざ内部から操作しなくてもいいだろうに。
死後上級大将に昇進。

軍人としては有能であり、生き延びていたら双璧に継ぐ存在になれただろうと、個人的には思う。
2人の子供と妻がいたが、その遺族に戦死を知らせる役目はラインハルトがメックリンガーに押し付けた。一番気の毒なのはこの男かも。

リュッケ以外にもトゥルナイゼンが要塞対要塞の戦いの前にケンプの下から配属換えされている。

銀英伝人物評27<ウルリッヒ・ケスラー>

2004年08月13日 13時22分00秒 | 銀英伝人物評
銀河英雄伝説 朝の夢、夜の歌 ◆20%OFF!かつてラインハルトとキルヒアイスが憲兵隊に出向したとき、過去の事件記録からその存在を知る。その事件とは、不敬罪を犯した老婆に対し、大岡裁き的な処置で救おうとした事例で、だがそれゆえに辺境勤務においやられる。

グリンメルスハウゼンの大将昇進パーティでは会場の警護を仰せ使い、リューネブルクとラインハルトの決闘を止める。ラインハルトとの直接の対面はこのときが初めて。さらに第6次イゼルローン攻防戦では軍務省高等参事官代理としてラインハルトに同行。

ラインハルトが元帥府を開くとそれに加わる。OVAではオリジナルエピソードとして、リップシュタット戦役で焦土作戦を行うにあたって辺境惑星から食料物資の調達に行く場面があるが、正直に言うとここらへんのエピソードはあまり面白くない。

後に帝都防衛長官と憲兵総監を兼務。腐敗の温床であった憲兵隊を改革する。その改革に対し、憲兵隊内部にはケスラーに反抗しようとする勢力もあり、彼のスキャンダルを握ろうとしたりもしたが、しっぽをつかめなかったらしい。このあたり、原作でしか味わえない面白みを感じる。また憲兵隊と、ラングがトップを勤める内閣安全保障局の秘密警察との間には確執があり、ケスラーと内務省書オスマイヤーはオーベルシュタイン・ラングとの政治的対立があったという話が原作にあるが、このエピソードはOVAじゃわからないだろう。それゆえに、ラングがロイエンタールに罵倒された会議でラングが退室する際にビッテンフェルトとともに冷笑を浴びせている(ラングは笑声を聞いて冷笑したのがロイエンタールと勘違いしたが)。

ちなみに、エルウィン・ヨーゼフ2世が誘拐されたときは、その真相には(たぶん)気付かず。まぁ仕方ないか。キュンメル事件では、密告したトリューニヒトを拘禁すると同時に地球教団の鎮圧を行う。また、この事件がきっかけで地球征伐が起きる。

フェザーン遷都と同時にオーディンを離れて今度はフェザーンの防衛にあたる。またミッターマイヤーがラングを射殺しようとしたときはこれを阻止する。さらにルッツの忠告によりラングがボルテックを無実の罪に陥れた証拠をつかみ、ラングを逮捕・処刑する。

柊館炎上事件では現場の指揮をとると同時に自ら救出にあたる。
憲兵総監としての業績は十分で、適材適所としか言いようがない。それにしても最後の方はおいしいところどりで、一気に印象が強くなった。20歳以上年下のマリーカと結婚したせいで、ファンの間でロリコン疑惑が生まれたのは、彼の完璧すぎる人間性の反動か。