最近奥田英朗の『空中ブランコ』を読みました。実は結構前に実家から送られてきていたけど、ずっと忘れていた。

奥田英朗は『最悪』以来読んでいなかったのだが、コンスタントに面白い小説を書く作家であることは知っていたし、何よりも直木賞受賞作ということで、結構期待した。
で、これが期待をはるかに超える面白さ。とりあえず簡単にストーリーを書いてみよう。
神経科医伊良部一朗は変人の部類に入るような型破りの医者。患者が来ると、話をまじめに聞いているんだか、いないんだかわからない態度をとるので(茶化すようなことばかり言う)、患者たちはこんな医者あてになるかよ、と思うのだが気が付くと伊良部のペースに巻き込まれていて、最後はいい感じに解決する。というパターンの連作短編集。
表題作の「空中ブランコ」はサーカス団でも古株の男が、空中ブランコで何度やっても失敗するようになる。周囲の団員にもだんだん打ち解けられなくなったりしてきた。はじめは原因がわからず、とりあえず伊良部のところに行くが、ビタミン注射を打つだけでたいした治療をしない。しかも伊良部が空中ブランコの話を面白がって、本番前のサーカスにやってきて勝手に空中ブランコの練習をはじめだした。それも毎日。
周囲の団員はこの伊良部の愛嬌のある体型(ものすごい太っている)と人柄によって打ち解けて、積極的に彼の練習を手伝うようになり、ついには本番に出れるくらいにまで覚えさせた。
一方、原因は空中ブランコの新しいパートナーがわざと自分の時は失敗させてると考えた患者の方は決定的証拠を撮ろうと、妻にパートナーをビデオ撮影をさせた。ところが妻が撮ったのは演義中の患者。そしてそのビデオを見た患者は…
といった感じ。中学生でももっとまともだろうっていうくらいひどい文章だ…。
他には先端恐怖症のヤクザの話の「ハリネズミ」、義父のかつらが気になって仕方なく、いつかとんでもないことをしでかすんじゃないかと恐怖にかられる医者の話の「義父のヅラ」、ノーコンになったプロ野球選手の話の「ホットコーナー」、小説を書けなくなった小説家の話の「女流作家」がある。

奥田英朗は『最悪』以来読んでいなかったのだが、コンスタントに面白い小説を書く作家であることは知っていたし、何よりも直木賞受賞作ということで、結構期待した。
で、これが期待をはるかに超える面白さ。とりあえず簡単にストーリーを書いてみよう。
神経科医伊良部一朗は変人の部類に入るような型破りの医者。患者が来ると、話をまじめに聞いているんだか、いないんだかわからない態度をとるので(茶化すようなことばかり言う)、患者たちはこんな医者あてになるかよ、と思うのだが気が付くと伊良部のペースに巻き込まれていて、最後はいい感じに解決する。というパターンの連作短編集。
表題作の「空中ブランコ」はサーカス団でも古株の男が、空中ブランコで何度やっても失敗するようになる。周囲の団員にもだんだん打ち解けられなくなったりしてきた。はじめは原因がわからず、とりあえず伊良部のところに行くが、ビタミン注射を打つだけでたいした治療をしない。しかも伊良部が空中ブランコの話を面白がって、本番前のサーカスにやってきて勝手に空中ブランコの練習をはじめだした。それも毎日。
周囲の団員はこの伊良部の愛嬌のある体型(ものすごい太っている)と人柄によって打ち解けて、積極的に彼の練習を手伝うようになり、ついには本番に出れるくらいにまで覚えさせた。
一方、原因は空中ブランコの新しいパートナーがわざと自分の時は失敗させてると考えた患者の方は決定的証拠を撮ろうと、妻にパートナーをビデオ撮影をさせた。ところが妻が撮ったのは演義中の患者。そしてそのビデオを見た患者は…
といった感じ。中学生でももっとまともだろうっていうくらいひどい文章だ…。
他には先端恐怖症のヤクザの話の「ハリネズミ」、義父のかつらが気になって仕方なく、いつかとんでもないことをしでかすんじゃないかと恐怖にかられる医者の話の「義父のヅラ」、ノーコンになったプロ野球選手の話の「ホットコーナー」、小説を書けなくなった小説家の話の「女流作家」がある。