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銀英伝外伝その10劇場版「わが征くは星の大海」

2004年08月06日 22時29分26秒 | 銀英伝外伝
わが征くは星の大海

レグニツァ遭遇戦と第4次ティアマト会戦での活躍を描いた劇場版

ストーリー:
帝国歴486年9月、大将に昇進したラインハルトはキルヒアイス中佐を副官、メックリンガー(艦隊参謀)、ミッターマイヤー、ロイエンタールを従えてイゼルローン要塞に到着する。ミュッケンベルガーを総司令官とする同盟との会戦のためであった。

会戦に先んじて惑星レグニツァ上空にいるらしい同盟軍を始末するよう命じられたラインハルトは同盟軍第2艦隊とレグニツァ上空で遭遇戦を行う。同盟軍の猛攻に危うく戦線が崩壊しかけるが、レグニツァの特異な大気を利用したラインハルトの奇策により同盟軍を撃退する。

その後、作戦会議で左翼を担うことになったラインハルトはフレーゲル男爵からプレッシャーをかけられたミュッケンベルガーから、単独で突出するよう命じられる。ラインハルトを敵の餌食にする意図は明かだった。そこでラインハルトは突出したあと、敵前を旋回して同盟軍左翼の左側面へ回りこむ大胆な作戦を行う。同盟軍は罠の可能性を疑い手を出さなかったため成功するが(第2艦隊の参謀であるヤンは攻撃を進言したが)、ラインハルトはこの奇術に味を占めるような考えはなく、二度とするまいと誓う。そしてラインハルトが最も有利な位置についたところで主力同士の混戦が始まった。同盟軍の疲労のピークを狙って巧緻を極めた攻撃をするラインハルトは、ミュッケンベルガーら帝国軍の危機を救い、この戦いでも最大の武勲をあげることに成功した。

この戦いでの武勲によりラインハルトは上級大将へ昇進し、ローエングラム伯爵家の門地を継ぐ。

見所はブリュンヒルトの艦隊行動に口出ししたラインハルトに、艦長のシュタインメッツが諫言し、それに素直に謝るところ。ラインハルトの器量の大きさを示すエピソードだ。ウランフやボロディンの活躍も見所。ちなみに原作ではこのエピソードの前にクロプシュトック事件、ベーネミュンデの処刑がある。それらを踏まえてミッターマイヤー、ロイエンタールがラインハルトに忠誠を誓っているのだが。また、劇場版ではレグニツァ上空戦は、オーディンから来たばかりのラインハルトに休むひまもなく行わされた非常な命令であったり、アッテンボローの機転で第2艦隊の旗艦が危機を脱出したり、という話があったりする。

銀英伝人物評8<フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト>

2004年08月06日 15時44分35秒 | 銀英伝人物評
ラインハルト陣営の高級士官では珍しく押し一辺倒の男で、印象の強さは屈指かも。
ちなみに原作での彼の描写は逞しい体格に不釣合いともいえる細い顔立ちであり、髪の色はオレンジで、雰囲気は青年下士官のようであったとあるのでまったく想像つかないんですが、OVAでみるとそんな変でもない。

ビッテンフェルトが率いる艦隊は全て黒のカラーリングが施され、”黒色槍騎兵”の異名で同盟に畏怖されてるが、なぜ艦隊を黒に染めたのかという疑問はたいていの人が持つのではないだろうか?
理由として思いつくのは、平民出身の彼が軍で出世していくために目立つ必要があると考えたからかなと思うが、そのへんの説明は原作にない。

原作の初登場はラインハルトが元帥府を開いたとき(銀河帝国歴487年3月)。
以降は全銀河最強といわれる破壊力で、「二時間と限って戦闘を行えば、ロイエンタールやミッターマイヤーでさえ一歩を譲るかもしれない」という短期向きかつ、奇を衒わない直線的な用兵で以下の戦果をあげた。

 アムリッツァ会戦 =====> ウランフ中将、アップルトン中将撃破
 マル・アデッタ星域会戦 ==> カールセン中将撃破
 回廊の戦い ========> フィッシャー少将撃破
 シヴァ星域会戦 ======> メルカッツ撃破
 
ここで挙げた”撃破”はすべて敵将を艦船ごと葬ったものなので、同盟ファンからみたら一番にくったらしい奴だ。
ほんとはこういう奴に限って死に際のセリフに味がある気がするが、原作では最後まで生き残った。

ラインハルトは有能な人材を数多く登用してるけど、適材適所ということに関してはいくつか失策があり、その最たるものはレンネンカンプを駐同盟の高等弁務官に任じたことだが、ビッテンフェルトをオーベルシュタインの下に配してハイネセン動乱の鎮圧にあたらせたこともそのひとつといえるだろう。どう考えてもオーベルシュタインのやり方にビッテンフェルトが唯々諾々と従うとは思えないし、もう一人の補佐役が実績があっても謙虚で年下のミュラーでは間にたっても苦しい。

銀英伝外伝その9「第3次ティアマト会戦」

2004年08月06日 14時35分36秒 | 銀英伝外伝
第3次ティアマト会戦

第3次ティアマト会戦における活躍の話

ストーリー:
帝国歴486年、皇帝の在位30周年を口実に第3次ティアマト会戦が勃発する。中将に昇進し、一個艦隊を指揮するラインハルトとその副長キルヒアイス。同盟軍はビュコックの第5艦隊、ウランフの第9艦隊、そして先の第6次イゼルローン要塞攻防戦で活躍したホーランド中将の第11艦隊で臨む。自らブルース・アッシュビーの再来を自認するホーランドは突出し帝国軍をかき回す。無謀な突出を止めさせようとするビュコックとウランフだったが、算を乱す帝国軍の前にその命令はホーランドの耳には入らない。

その戦況を冷静に見つめるラインハルトとキルヒアイスは、あらかじめホーランドの攻撃に巻き込まれない地点まで後退していた。そしてホーランドの艦隊が行動の限界点に達した瞬間を狙って一気に殲滅した。わずか三分の攻撃で最大の戦功をあげたのだった。オーディンに帰還し大将に昇進したラインハルトに一隻の戦艦が下賜された。ブリュンヒルトである。

この功績によりラインハルトは大将に昇進する

見所は参謀長のノルデンとラインハルトのやりとり。ラインハルトの作戦をまったく理解できないノルデンとそれにいらだつラインハルト、そしてその間で気配りするキルヒアイスのやりとりは面白い。原作だと外伝の1巻冒頭にあたる話。OVAではこの戦いの前にグランド・カナル事件が起きたことになっている。

次回予告のコピーは「そして、壮大なる叙事詩の幕があがる」

銀英伝外伝その8「千億の星、千億の光」の後半

2004年08月06日 13時53分24秒 | 銀英伝外伝
千億の星、千億の光(後半)

第6次イゼルローン要塞攻防戦における活躍の話

ストーリー:
少将に昇進したラインハルトは同時にキルヒアイスの昇進も望むがうまくいかなかった。するとグリンメルスハウゼンの推薦により昇進が決まった。謝意を述べるキルヒアイスに意味深な言葉をかけるグリンメルスハウゼン。ラインハルトの野心は見透かされているのか。

あちこちで色々動きがあり、少将に昇進したリューネブルグは夫婦仲は良いとは言えず、義兄からも注意される。皇帝はラインハルトにローエングラム伯爵家を継がせる意向を漏らし、門閥貴族の間に波紋が起きる。また、グリンメルスハウゼンの大将昇進パーティーではラインハルトとリューネブルグが一触即発の状態になるが、ケスラーの機転により事なきを得る。キルヒアイスは久々に実家に帰省していた。一方同盟ではシェーンコップが大佐に昇進し、正式に薔薇の騎士連隊の隊長におさまった。

12月、イゼルローン回廊で小競り合いが始まると、少将として三千隻の艦隊を率いるラインハルトは同盟軍を手玉に取り、艦隊指揮を満喫するが、総司令部作戦参謀のヤン大佐が立てた作戦によってあわや包囲殲滅されそうになる。そして第6次イゼルローン要塞攻防戦が始まり、戦線は膠着状態に陥る。リューネブルグとの決着を望むシェーンコップは強襲揚陸艦で帝国の艦隊を蹂躙しリューネブルグを挑発。ついに一騎打ちとなり、シェーンコップはこれを破る。

その頃、グリンメルスハウゼンの意を受けてラインハルトに同行してきたケスラーから、リューネブルグの妻エリザベートが実兄を殺害した事件とその裏事情を聞かされた。そしてケスラーはグリンメルスハウゼンの秘密の日記(貴族たちの裏話が満載)をラインハルトに託すよう言われてきたことを明かすがラインハルトは丁重に断り、ケスラーに日記を預ける。日記があれば貴族の脅迫に役には立つだろうがラインハルトは実力で彼らを凌駕することを望んでいるからだ。

混戦状態に入っている戦局の打開策を立てたラインハルトはそれを上申する。そしてミュッケンベルガーに自らその案を実行するよう命じられた。同盟の退路を遮断するよう見せかける策は的中し同盟は結局敗れ去った。

この功績によりラインハルトは中将に昇進する

見所はヤンの登場。両雄が初めて戦う(といっても互いの存在はまだ知らない)のだが、どちらに軍配があがったかは微妙なところ。ラインハルトの策はことごとくヤンに見抜かれていたんだけど。あと、ビッテンフェルトがラインハルトの指揮下で登場。

次回予告のコピーは「男たちの野望が銀河を駆ける」

銀英伝外伝その7「千億の星、千億の光」の前半

2004年08月06日 13時22分40秒 | 銀英伝外伝
千億の星、千億の光(前半)

ヴァンフリート星域会戦における活躍の話

ストーリー:
帝国歴485年、准将に昇進したラインハルトはグリンメルスハウゼン中将の下で分艦隊を率いてヴァンフリート星域の会戦に臨む。だが、グリンメルスハウゼンは軍人ではなく、皇帝のお情けで参加しているだけの老人だったため、ラインハルトの進言はことごとく退けられる。しかもグリンメルスハウゼン自身もミュッケンベルガー元帥から疎んじられているため、戦線から遠く離れた惑星ヴァンフリート4=2に動くよう命じられてしまう。だがそこにはすでに同盟軍の基地が作られていた。

偵察の結果、薔薇の騎士連隊のヴァーンシャッフェ隊長と遭遇し、これを戦死させる。そして同盟の基地に対し攻撃をかけることになり、リューネブルグ准将が陸戦隊の指揮官として命じられ、ラインハルトはその副将になってしまった。リューネブルグが只者ではないことに気付いた2人は警戒する。実はリューネブルグは同盟の薔薇の騎士連隊の隊長の立場でありながら帝国に逆亡命してきた男であり、内には巨大な野心を秘めていた。帝国軍の攻撃に対し、連隊長代理のシェーンコップ中佐の下、善戦する同盟軍。結局双方の艦隊がこの宙域に集結したため、混戦になる。

シェーンコップはキルヒアイスと一騎打ちをし、かつての上官であったリューネブルグとも戦う。だが決着はつかなかった。そしてラインハルトは同盟の指揮官セレブレッゼ中将を捕虜にし無事帰還する。

この功績でラインハルトは少将に昇進

見所は薔薇の騎士連隊の活躍、それにシェーンコップとセレブレッゼのやりとりが面白い。また連隊の過去も色々語られる。それからラインハルトのグリンメルスハウゼンに対する悪口も面白い。同盟の艦隊ではビュコックのほか、ボロディンも登場。リューネブルグはアク強すぎ。

次回予告のコピーは「男たちの野望が銀河を駆ける」