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銀英伝人物評35<ハイドリッヒ・ラング>

2004年08月13日 18時14分44秒 | 銀英伝人物評
ゴールデンバウム王朝で内務省社会秩序維持局長官、ローエングラム王朝では内務省内閣安全保障局長官、のちフェザーンでの爆弾テロ事件の犯人を捕まえた功績により内務省次官も兼任。

ラインハルトが帝国宰相となった際、オーベルシュタインの監視下におかれる。旧体制に対する反動から処罰の対象になるかと思いきや、過去一度も私服を肥やしたことがなく、職務に対しては(内容はともかく)忠実であったため用いられることに。秘密警察の有用性をオーベルシュタインは十分に認めていたということだろうか。メックリンガーの分析では、オーベルシュタインはすべての臣下を叛乱者の予備軍と見なしており、そのため誰も信用することができないのでラングを用いるしかなかったといっている。ちなみにオーベルシュタインから見て、ラングはただの道具であったため、彼の叛乱自体は危惧していなかったようだ。
だが、ラング自身は3人の元帥をはじめとする目上の人間をすべて追い落として、自身が権力を手中におさめようという野望を抱いていた。ラインハルトにすら敬意を抱いていなかった。

レンネンカンプの拉致問題に関する会議の席上、ロイエンタールに罵倒されたことから、彼を恨み、失脚させるためにルビンスキーと影で共謀し、叛乱に追い込む。ただし、ルビンスキーとの取引でニコラス・ボルテックを無実の罪で逮捕したため、後に自分が逮捕される。

オーベルシュタインが周りから嫌われるのに連動してさらなる憎悪を周りから買うが、家庭では良き夫であり良き父親であったそうな。
ロイエンタールが叛乱を起こした際、その元凶としてミッターマイヤーに射殺されそうになるが、ケスラーが止めたため一命を取り留める。このとき殺していれば、と思わずにはいられないほど、この男が悪どいのは事実だが、本当に殺していたらミッターマイヤーはどうなっていたのだろう。
ロイエンタールの死後、すべてを自白し、自分の死刑執行を聞いた途端に気を失ったため、そのまま処刑された。

ルビンスキーに対しては自らが操っていたと錯覚し、逆にルビンスキーに利用されていた。それにしてもこいつの存在を許したオーベルシュタインが一番悪いだろうと思うのだが。
ラインハルトは「ラング一人の存在も許さないようではこの宇宙は狭すぎるではないか」といってラインハルト自身の中道的思想を窺わせたのが印象的。もっとも不正の証拠を握られていたのでダメだったが。

昔から孤児に対して寄付を行っていたのは有名なエピソード。人間の二面性を表す象徴的な人物だ。

銀英伝人物評34<ドミニク・サン・ピエール>

2004年08月13日 17時09分55秒 | 銀英伝人物評
ルビンスキーの愛人の1人。といっても他の愛人は登場しないのだが。若い頃、ダンサー、女優、そして歌手として社交界での出世を目指していたらしい。ルビンスキーの愛人になり、社交界から手を引いた後はいくつかの店を経営し、いくつかの商船のオーナーになっていた。

OVAでの登場時期は早く、ルビンスキーの陰謀の聞き手役として、いつも彼の陰謀にあきれたリアクションをしていた。ちなみに原作で登場したときはすでにルビンスキーの足が遠のいていたのだが。
そのかわりに彼の息子ルパート・ケッセルリンクの愛人をやってて、しかもルパートがルビンスキーを害そうとしていることをルビンスキーに告げて保身を図る。恐ろしい女だ。

頭は相当賢いほうだと思われ、そのためにルビンスキーの話相手役になっていたのだろう。フェザーンに帝国軍が侵入してきて、ルビンスキーが隠れ家に潜ったときに唯一連れて行った女性でもある。

後に自分の保身を兼ねてデグスビィやエルフリーデ・フォン・コールラウシュを匿ったりもしている。特にエルフリーデには死に際のロイエンタールの所へ連れて行ってやったりしている。冷たいように見えて、根は優しい所もあったりするのだろうか。ルビンスキーが脳腫瘍に犯されているときはちょっと看病してる場面もあったが、逆に彼が苦しんでいるのを見て楽しんでいるようにも見えた。

ルビンスキーの死後、憲兵隊に捕まり、そこでルビンスキーの火祭りの真相について喋る。取調室で蛍光灯に顔だけ照らされたオーベルシュタインの顔が怖かった。そういえばなぜかオーベルシュタインはエルフリーデの行方に興味を持っていた。なぜだろう・・・。その後保釈されて姿を消した。
女性の登場人物が極端に少ない銀河英雄伝説において、個人的には一番好きな女性だ。

【PCゲーム】銀河英雄伝説Ⅵの話その21

2004年08月13日 16時49分54秒 | 銀英伝ゲーム雑記
ここで一息ついて、昨日のプレイ雑記を。

シナリオはガイエスブルク会戦。プレイヤーは貴族連合から選ぶことにした。勝ったとき、ブラウンシュヴァイクがどんなセリフを言うか見てみたかったからだ。
この戦いは貴族連合が圧倒的に不利なのだが、勝つとしたらラインハルトを直接叩くしかない。それができそうな奴というと、メルカッツか、ファーレンハイト。ただしメルカッツは前線から遠く離れた位置にいるので、ファーレンハイトを選んだ。攻撃力95の猛将である。

だがこの目論見は甘かった。積極性が30しかない。スタート位置からラインハルトの旗艦までをまっすぐ進むと包囲されるだろうと思い、迂回することにした。すると前方に鉄壁ミュラーが現れた!本懐である、などと寝言を言ってる場合ではなく、こちらはまったく攻撃ができないのだ。積極性が少ないからだろうか・・・。とにかく一方的にやられまくった。しかもケスラー、メックリンガーも押し寄せてきて、完全に包囲されてしまったのだ。
これは無理だ・・・とあきらめた。久々の敗戦。

続いて帝国軍機動演習。
このシナリオはラグナロック作戦発動前という設定で、イゼルローン方面に攻め込むロイエンタール、ルッツ、レンネンカンプと、フェザーン方面に攻め込むミッターマイヤー、ミュラー、ビッテンフェルト、ワーレンが戦うシナリオ。兵数はほぼ互角。悲しいことにアイゼナッハはでてこず。ちなみにレンネンカンプが登場するのはこのシナリオのみ。だがシュタインメッツはここでも登場しないので、ゲーム内には登場しない。

で、せっかくだからレンネンカンプを選択。幕僚にはクナップシュタイン、グリルパルツァーがいるのでちょっと心強い。

スタートすると目の前にビッテンフェルト艦隊がいた。正直厄介な相手だが、どうにか互角に戦う。お互い艦隊数が少ないため、攻撃してもたいしてダメージが与えられないのでずるずると消耗戦になってきた。
そこにミッターマイヤーの旗艦が突っ込んできたのだ。これはチャンスとばかりに他の部隊は無視して完全に包囲し殲滅。見事勝利した。

終わるとラインハルトが、意外だな、とぬかしやがった。

銀英伝人物評33<レオポルド・シューマッハ>

2004年08月13日 16時22分31秒 | 銀英伝人物評
帝国軍大佐。20歳で士官学校を卒業して以来、後方勤務が多かったにも関わらず、わずか10年で大佐にまで上り詰めた平民の才幹はラインハルトの食指を動かす。

リップシュタット戦役ではフレーゲル男爵の幕僚となり、OVAでは、ミッターマイヤーの罠にはまって包囲された場面で、ファーレンハイトの後を追って脱出するよう進言する。

その後貴族連合が完全に敗れたとき、ラインハルトに一騎討ちを申し込むというおかしなことを言い出したフレーゲルを制止し、「帝国貴族の滅びの美学」を完成させようとするフレーゲルに「そんな寝言を言っているから負けるのです」と一喝。逆上したフレーゲルに射殺されそうになるのを部下が救ってくれたため、そのままみんなでフェザーンに亡命。アッシニボイヤ渓谷で部下とともに農場の開拓にいそしむ。

ところがルパート・ケッセルリンクに皇帝誘拐の実行犯を強制的に依頼されてしまう。共犯者のランズベルク伯がまるであてにならないので、すべて自分で策を講じなければならなかったが、ルパートに見込まれるだけあって、この男は只者ではなかった。フェザーンにしらを切られないよう、共謀の証拠もがっちり作らせ、肝心の誘拐も成功。フェザーン経由で同盟に亡命する。

銀河帝国正統政府樹立後、少将に任命されるが、戦いに向かうメルカッツには同行せず、誘拐した大人の責任として、最後までエルウィン・ヨーゼフ2世の共をしたようだ。バーラトの和約後はランズベルク伯とともにルビンスキーに匿われる。

その後ルビンスキーの火祭りによって憲兵隊に逮捕される。まさかOVA最終話の冒頭でこいつが登場するとは夢にも思わなかった。憲兵隊の取り調べに対し、地球教の最後の実行部隊がラインハルトの暗殺を狙っていることを自白。そんな情報なぜ知っていたのかは謎だが、なんとなく優秀だからと勝手に納得しています。

その後アッシニボイヤ渓谷に戻るが昔の部下は散り散りになっていたため、シュトライトの勧めで帝国軍准将として軍に復帰。宇宙海賊との交戦中に行方不明になった。どうなったのだろう・・・

有能であっただけに、リップシュタット後にラインハルトに降っていれば大いに昇進した気がする。

銀英伝人物評32<エルンスト・フォン・アイゼナッハ>

2004年08月13日 15時48分07秒 | 銀英伝人物評
銀河英雄伝説 白銀の谷【BBBA-4068】=>18%OFF!銀河英雄伝説 白銀の谷通称沈黙提督。一言も言葉をしゃべらないという「それでどうやって出世したの?」といいたくなるような理由からそう呼ばれている。
ちなみに提督になる前は沈黙艦長だった。
後方支援や補給などの任務を確実にこなすためラインハルトに抜擢された。面白いことにオーベルシュタインもアイゼナッハの登用を積極的に薦めている。

艦隊の指揮はすべてジェスチャーによって副官に指示しているため、副官の苦労が偲ばれる。だが、従卒が間違えて「指を2回鳴らしたらウイスキー」を持ってくるはずが、緊張のあまりコーヒーを2杯もってきてしまうエピソードはほほえましい。しかもアイゼナッハがそれをたださないところを見ると、自業自得とわかっているんだろうな。

原作ではガイエスブルク要塞のワープテストの時に登場し、それ以降ラインハルトとともに征旅につく。だが原作でのラグナロック作戦の時にはなぜか名前が出てきていない。遠征部隊にも残留部隊にも名前がないのだが・・・。あまり華々しい活躍はなく、マル・アデッタ会戦、回廊の戦い、シヴァ星域の戦いと主要な戦いにはほとんど参加しているも、地味な活躍で終わっている。

OVAで彼がしゃべったのは一度だけ。ゼーアドラーで提督たちがイゼルローン共和政府軍出兵の報に接したとき。3次元チェスをやっていたアイゼナッハが「チェックメイト」と言ったセリフのみ。ある意味たった一言しかしゃべってないのに、有名になりすぎたセリフだ。この時のビッテンフェルトの「あいつしゃべれたのか!?」は声を出して笑ってしまった。ちなみにミッターマイヤーとルッツは、彼がコーヒーカップを落としたときに「しまった」と言ったのを過去に聞いている。あと、ミッターマイヤーはアイゼナッハがどうやって女房を口説いたのかずっと疑問に思っている。

ある意味強烈なキャラである。というか笑えるエピソードしかないな、この男は。

ヴェルゼーデ仮皇宮でワーレンとビッテンフェルトが喧嘩したときは水?をぶっかけている。それが最後の見せ場となった。