こんどの土曜日(23日)午後1時から、
東京の早稲田で「スラップ」についてのシンポジウムが開かれる。
「スラップ」とは
「Strategic Lawsuit Against Public Participation」
という、アメリカ生まれの概念の略称「SLAPP」のこと。
日本語なら「市民の参加を排除する戦略的訴訟」といったところか。
上関の原発計画をめぐってもスラップが起されている。
拙著『原発をつくらせない人びと』でも触れているし、
先日も、中電から損害賠償を訴えられているひとり
岡田和樹さんにインタビューさせていただいた(『週刊金曜日』11月29日号に掲載予定)。
自由にものを言える、ということが、いかに大切か。
それは、わたしが原発計画の現場で学んだことのひとつだ。
フツーの人びとが自由にものを言えなくなるようなモノは、
たとえいまはヒトゴトのように見えても、いずれ必ず自分の首を絞める。
スラップにしろ、特定秘密保護法案にしろ、
フツーの人のひとりとして、見逃しちゃいけない。
ご都合のつく方、つぎの土曜は、ぜひ早稲田へ。
詳細については以下をどうぞ(チラシから転載)。
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11・23 全国スラップ訴訟止めよう!シンポジウム
近年、全国各地で国や政府・大企業などの権力者によって、
「SLAPP(スラップ)」と呼ばれる提訴の乱立が相次いでいます。
この「スラップ」裁判とは、
市民が自らの生存権や自然環境を守るために行う表現活動に対して、
権力者側が司法を使って、時間的にも精神的にも、金銭的にも
負担をかけて押さえつけるもので、
国民の表現の自由を奪い、権力者の力を強めるものに他なりません。
現在日本では、「スラップ」という言葉自体も認知されておらず、
その防止策は全くとられていません。
これ以上、スラップ訴訟による被害者を増やさないためにも、
国や権力者に力を与えないためにも、
スラップ訴訟を起させない手立てを模索していく必要があります。
そこでこの度、「スラップ」についての理解を深め、
各地各者の現状報告を通して情報共有をし、
スラップ訴訟被害防止への取り組みを図るためにシンポジウムを開きます。
多くの皆さまのお集まりをお願い致します。
【日時】 2013年11月23日(土)祝日 午後1時~(開場12時半)
【会場】 早稲田大学早稲田キャンパス15号館201教室 *入場無料
(東京都新宿区西早稲田1-6-1 電話03-3203-4141
【基調講演】「スラップ訴訟とは何か」烏賀陽 弘道さん(フリーランス記者)
言論の自由を侵害・妨害する民事訴訟をSLAPPと呼ぶ。
アメリカでは20年以上前から、50州のうち26州で
SLAPPの提訴を抑止し、被害を防止する法律がある。
しかし日本ではSLAPPという法概念すら導入されておらず、野放しにされている。
被害者はジャーナリストや弁護士といった職業言論人から一般市民に拡大。
訴訟もマンション建設反対から、原発建設や在日米軍基地拡張への反対運動まで、
さまざまな分野で言論の自由の抑圧に民事訴訟が使われている。
こうした「法制度の悪用」を防止する「SLAPP被害防止法」の制定が急務である。
【現状報告】 高江米軍ヘリパッド、上関原発、経産省前テントの現場から
伊佐 真次さん 「高江スラップ訴訟最高裁上告」 高江ヘリパッドいらない住民の会
清水 敏保さん 「中国電力いやがらせ訴訟被告」 上関原発を建てさせない祝島島民の会代表
橋本 久男さん 「中国電力いやがらせ訴訟被告」 上関原発を建てさせない祝島島民の会
岡田 和樹さん 「中国電力いやがらせ訴訟被告」 上関原発阻止被告団
淵上 太郎さん 「テント裁判被告」 経産省前テントひろば
正清 太一さん 「テント裁判被告」 経産省前テントひろば、ほか全国のスラップ被害者・勝訴者から
【主催】
経産省前テントひろば
上関原発阻止被告団
高江ヘリパッドいらない住民の会
【共催】 早稲田大学 浜邦彦研究室
~会場のご注意~ 早稲田大学15号館にはエレベーターがなく階段しかございません。車椅子など、階段のご利用がご不便な方がいらっしゃいましたら、大変恐れ入りますが、管内入口に待機しているスタッフまでお申し付けください。ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いいたします。
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