ひさしぶりに眺めたマサキの樹。
蜂に巣でもつくられたら怖いからボチボチ刈りこまなきゃと、点検もこめて。
すると。
なんだか見慣れない、いや、いままで見たことのないモノが枝の奥にみえた。
色はうすみどり、サイズはこぶし大。いったいこれはなに?
みどりいろの蜂の巣というのは、まだ聞いたことがない。
だいいち円形の底には、蜂が出入りできるような入り口もなし。
もしや、昆虫の卵か?
・・・・・・それにしては、かなり大きめ。
こんな大きな卵から生まれる虫って、ちょっと想像したくない。
鳥の巣であってくれると、いちばん気が楽なんだけど。
ただ、いつかサザンカの樹にあった鳥の古巣は枯葉色だったし、
もうすこし大きくて、もうすこし平らだった。
つまり、印象がだいぶ違う。・・・・・・いったい、これは、何だろう?
観察すること数日。
どうもこれは鳥の巣らしい。
色が薄緑なのは、どうやら苔をつかっているようす。
形が深いのは、鳥の巣には皿形だけじゃなくお椀形もあるというから、たぶんそれ。
鳥の出入りはないから、巣立ったあとか、
なにか理由があって巣づくりを途中で断念したあと、といえそう。
実際、このとおり
やっぱり鳥の巣だった。
横からみると、こんなかんじ。
これは、よくよく眺めないと
幾重にもしげる葉のなかで見わけることは難しい。
まさに隠れ家のようなこの巣を、どんな鳥がつくったんだろう?