どしゃ降りの雨のなか
夕げのおかずを買い、一刻も早く家へ帰らなければ、、
と急く気持ちがあったのか、、いつもは、過剰なくらい慎重な運転をしてるつもりの自分が、斜め後ろから出てきた自転車に気づかなかった。
幸い、自転車のペダルに接触しただけで、相手の人は軽い打撲で済み、
神様、すみません、ありがとうございます、と、
思わず心で手を合わせた。
警察のかたも双方に注意を述べ
大事にならずに済んだ。
何だかんだで
ホッと一息
つけたのは、
夜の十時過ぎ、、。
さすがに気持ちが高ぶり、
部屋に入っても何もする気が起きず
ボーッとしていた。
接触した人は、
偶然にもジブンの娘と同い年、、。
優しい子だった。
「私が止まればよかったんだ、、
すみません、本当に、、」
加害者はワタシのほうなのに、
しきりに謝る。
「いやいや、ワタシが悪いのだから、謝らないで」
警察が現場に来るまでの間
互いに励まし合っていた。
、、で、部屋でのはなし。
今日の事故を回想しているうちに、
ふと、八年前の、息子の接触事故の事を思い出した、、。
高校に入学して間もない春の日の朝、
警察から電話がかかってきた。
息子さんが乗る自転車が、乗用車と接触したようです。
取るものも取りあえず、現場に向かった。
大丈夫なのか?!
こちらは、大興奮、、。
車を運転していた女性のかたは、
ただ謝り項垂れている、、。
警察は現場でしきりに写真撮り。
、、と、その時、息子、、
オレも悪かったんだ、、。いきなり左折したから、、。
まさに、昨日の事故の時の、女の子と同じ台詞、、。
その言葉に、相手の女性はいくぶんホッとした様子、、。
しかし、あの時のジブンは、
厳しかった。
「息子に何かあったらどうしてくれるのだ👊」内心、怒りでいっばい。
本当に、怒り、責める気持ち、それしかなかった。
「一応救急車呼びましょうか❓」
泣きそうな顔で言う女のかたに、
「そうして下さい!当然です。」
幸い、打撲程度のけがと、制服が派手に破れただけで済んだ。
その後警察に呼ばれ
事情を聞かれた際、
息子は、
「僕の運転もまずかったかもしれませんので、すみません」
を繰り返していた。
その様子を見て、内心ワタシは、イライラが止まらない。
「被害者なのに、謝る必要はない!」
と、叫んでいた、、。
続く