不穏な眠り(若竹七海/文春文庫)
3週前に『静かな炎天』を紹介したばかりなので、残り2冊は少し時間を置くつもりだったのだが、『錆びた滑車』が長編だったので(リサーチ不足です。)、短編集がこれ1冊ならば、既刊なのだから早めに終わらせた方がいいのかなと思った。
主人公は何度か住む場所を変えているが、この作品中で、ついにミステリ専門書店の2階に住み込むことになった。アルバイト店員としての収入が減る一方、探偵の依頼は少ない。たまに来る依頼はいわくつきのものばかり、という状況で、以前よりも不運の度合いが強まっているような気がする。また、それぞれの依頼の終わり方が「事件が解決してめでたし」ではないのも、この作者特有の手口なのだが、やはり意表をつかれる。
集録されている4作品のいずれにも、「わたしは葉村晶という。国籍・日本。性別・女。」というフレーズが登場する。これが、シリーズ物としての雰囲気をよく醸し出しているので、これまでの作品ではどうだったかと調べてみると、『依頼人は死んだ』以降、短編集では最初の作品中に、長編では冒頭に書かれていた。
主人公は、発刊された時期に合わせて年齢を重ねているようにみえるので、今後、新たな作品が発表されるのかどうか。50代の葉村晶を見たいような気もするし、怖いような気もするが、出れば読むことになるだろう。
3週前に『静かな炎天』を紹介したばかりなので、残り2冊は少し時間を置くつもりだったのだが、『錆びた滑車』が長編だったので(リサーチ不足です。)、短編集がこれ1冊ならば、既刊なのだから早めに終わらせた方がいいのかなと思った。
主人公は何度か住む場所を変えているが、この作品中で、ついにミステリ専門書店の2階に住み込むことになった。アルバイト店員としての収入が減る一方、探偵の依頼は少ない。たまに来る依頼はいわくつきのものばかり、という状況で、以前よりも不運の度合いが強まっているような気がする。また、それぞれの依頼の終わり方が「事件が解決してめでたし」ではないのも、この作者特有の手口なのだが、やはり意表をつかれる。
集録されている4作品のいずれにも、「わたしは葉村晶という。国籍・日本。性別・女。」というフレーズが登場する。これが、シリーズ物としての雰囲気をよく醸し出しているので、これまでの作品ではどうだったかと調べてみると、『依頼人は死んだ』以降、短編集では最初の作品中に、長編では冒頭に書かれていた。
主人公は、発刊された時期に合わせて年齢を重ねているようにみえるので、今後、新たな作品が発表されるのかどうか。50代の葉村晶を見たいような気もするし、怖いような気もするが、出れば読むことになるだろう。
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