赤銅の魔女(乾石智子/創元推理文庫)
この人の『夜の写本師』を読んだ時の衝撃を忘れられない。扉に書いてある「日本ファンタジーの歴史を塗り替え、読書界にセンセーションを巻き起こした著者のデビュー作」という言葉は、決して大げさではない、と思った。
その後、創元推理文庫で発売されたこの人の著作は、たぶんすべて購入している。<オーリエラントの魔術師>シリーズの作品群は、ファンタジーにとって不可欠の、独自の世界像を描き出すのに成功している。
この作者の魅力のひとつは、様々なヴァリエーションの魔法だと思う。本を媒介とする魔法。獣を操る魔法。人形と人体の一部を使って呪いをかける魔法。人や獣を殺してその活力を手に入れる魔法。死体を扱う魔法。石を扱う魔法。
中でも私が好きなのは、『オーリエラントの魔導士たち』の短編で初登場し、『紐結びの魔導士』で描かれた、紐をさまざまに結ぶことで、まじないをかけたり罠をしかけたりする魔法。かなりの年配だが、独特の魅力と色気のあるおじさん。
で、この作品は、そのおじさんを主人公に、衰退したコンスル帝国を舞台に新たな冒険を描くシリーズ三部作の、1作目らしい。シリーズ展開途上の作品を紹介するのは、リスクもあるが、現在進行形の臨場感もあって嫌いではない。
というわけで、このシリーズは、文庫で発売されることを前提に、できるだけリアルタイムで紹介したい。
この人の『夜の写本師』を読んだ時の衝撃を忘れられない。扉に書いてある「日本ファンタジーの歴史を塗り替え、読書界にセンセーションを巻き起こした著者のデビュー作」という言葉は、決して大げさではない、と思った。
その後、創元推理文庫で発売されたこの人の著作は、たぶんすべて購入している。<オーリエラントの魔術師>シリーズの作品群は、ファンタジーにとって不可欠の、独自の世界像を描き出すのに成功している。
この作者の魅力のひとつは、様々なヴァリエーションの魔法だと思う。本を媒介とする魔法。獣を操る魔法。人形と人体の一部を使って呪いをかける魔法。人や獣を殺してその活力を手に入れる魔法。死体を扱う魔法。石を扱う魔法。
中でも私が好きなのは、『オーリエラントの魔導士たち』の短編で初登場し、『紐結びの魔導士』で描かれた、紐をさまざまに結ぶことで、まじないをかけたり罠をしかけたりする魔法。かなりの年配だが、独特の魅力と色気のあるおじさん。
で、この作品は、そのおじさんを主人公に、衰退したコンスル帝国を舞台に新たな冒険を描くシリーズ三部作の、1作目らしい。シリーズ展開途上の作品を紹介するのは、リスクもあるが、現在進行形の臨場感もあって嫌いではない。
というわけで、このシリーズは、文庫で発売されることを前提に、できるだけリアルタイムで紹介したい。
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