老いた男(トマス・ペリー/ハヤカワ文庫)
老いた男は、かつてアメリカ陸軍の情報部員だった。最後の任務で、リビアの反政府軍に資金を届ける任務に従事した。しかし、彼が届けた資金は仲介者が横領し、任務は失敗した。国外に出るよう指令を受けたが、彼は自らの判断で、仲介者から金を取り戻した。そして情報機関に連絡をとろうとしたが、電話はつながらなかった。
という設定で物語がはじまり、結果的にアメリカ政府から大金を盗み、身分を変えて隠棲していた男の身辺で、ある日、異変が起こる。
この作者の作品は初めて読むが、組織対個人、逃亡というテーマが得意なようだ。カバーのそでに登場人物が紹介されているが、掲載されているのは、500ページ余の作品で、たったの9人。そして、読んでみれば、それで十分だということがわかる。
ポイントは、執拗な追跡から逃げ切ることができるのか、ということと、最終的に報復のおそれなく解決できるのか、の2点。作者はそれなりの趣向を用意しており、娯楽作品として十分に楽しむことができる。
たぶん、リビアの情勢や主人公のスペックなど、あら捜しをすることはできるのかもしれない。が、フィクションの設定は物語の邪魔になるほど不自然でなければ十分だと思っている。そうでなければ、ダン・ブラウンの ラングドン教授シリーズだって成立しないだろう。
こういう種類の本をたくさん読んでいた時期があるなあ、ということを思い出させてくれた本。
老いた男は、かつてアメリカ陸軍の情報部員だった。最後の任務で、リビアの反政府軍に資金を届ける任務に従事した。しかし、彼が届けた資金は仲介者が横領し、任務は失敗した。国外に出るよう指令を受けたが、彼は自らの判断で、仲介者から金を取り戻した。そして情報機関に連絡をとろうとしたが、電話はつながらなかった。
という設定で物語がはじまり、結果的にアメリカ政府から大金を盗み、身分を変えて隠棲していた男の身辺で、ある日、異変が起こる。
この作者の作品は初めて読むが、組織対個人、逃亡というテーマが得意なようだ。カバーのそでに登場人物が紹介されているが、掲載されているのは、500ページ余の作品で、たったの9人。そして、読んでみれば、それで十分だということがわかる。
ポイントは、執拗な追跡から逃げ切ることができるのか、ということと、最終的に報復のおそれなく解決できるのか、の2点。作者はそれなりの趣向を用意しており、娯楽作品として十分に楽しむことができる。
たぶん、リビアの情勢や主人公のスペックなど、あら捜しをすることはできるのかもしれない。が、フィクションの設定は物語の邪魔になるほど不自然でなければ十分だと思っている。そうでなければ、ダン・ブラウンの ラングドン教授シリーズだって成立しないだろう。
こういう種類の本をたくさん読んでいた時期があるなあ、ということを思い出させてくれた本。
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