少し偏った読書日記

エッセーや軽い読み物、SFやファンタジーなどの海外もの、科学系教養書など、少し趣味の偏った読書日記です。

最後の鑑定人

2024-07-19 19:35:13 | 読書ブログ
最後の鑑定人(岩井圭也/角川書店)

今年4月に紹介した『横浜ネイバーズ』の作者が気になって、図書館で面白そうな本を探してみた。

ミステリに限らず、幅広い作品があることを知ったが、私が選んだのはこの一冊。

民間の鑑定所が舞台の短編推理。主人公は元科捜研職員で、この人が鑑定できなければ誰にもできない、という意味で「最後の鑑定人」と呼ばれた人物。それぞれ異なる人物の視点で描かれる4つの作品が掲載されている。当然ながら、鑑定が真相究明のカギを握る事件ばかり。

助手を務める女性についても丁寧に描かれており、恋愛には向かいそうにない独特の関係性は、有栖川有栖の描く心霊探偵シリーズの探偵と助手を思わせるところがあった。

10作品ほど揃えば、すぐにドラマ化できそうな出来映え。(そのドラマを見るかどうかは、別の話。)

いずれにしても、続編を期待したい。なお、横浜ネイバーズの新刊が出ているようなので、近く紹介することになると思う。


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