saecotta's blog

折々の感動、思いをスケッチと作文で

立夏

2012年05月06日 00時31分27秒 | スケッチ

庭のウノハナから 「今日は私を描いてね」と言う声が聞こえてきました。
♪夏は来ぬ♪ を口ずさみながら描いていると、アオスジアゲハが2羽飛んできて目の前で花の蜜を吸い始めましました。
今年初見のアオスジアゲハです!大感激!
もつれつつ飛び回りながら蜜を吸っていました。動きが速くて、2羽一緒の写真は撮れませんでしたが、次の出会いを期待。

万葉の頃、立夏・ウノハナ・ホトトギスはセットだったようです。

卯の花の 咲き散る丘ゆ ほととぎす 咲きてさ渡る 君は聞きつや 10-1976

うちでは、立夏・ウノハナ・アオスジアゲハがセットです。ちょっと真似して

卯の花の 咲き満つ庭ゆ あけはちょう 咲きてさ渡る 君は見たるや  ^^



 

愛岐トンネル群ウォーク

2012年05月01日 00時08分48秒 | スケッチ
愛知、岐阜間の旧国鉄中央西線廃線は、40年余そのまま忘れ去られていました。
2006年市民の手で発見され、保存再生の活動が始まりました。
10を超すトンネルがありますが、現在4基、春・秋2回公開されるようになりました。
煉瓦積みのトンネルに当時の技術の高さを感じるとともに、時代を経た美しさが感じられました。

かつての軌道上には自生した樹木が生い茂っていました。
県境近くの斜面には樹齢200年余の大エノキがそびえていました。急な斜面に踏ん張ってスケッチしましたが、梢の先は天空の彼方。大樹を支える板根を描きました。
アケビの花を初めて見ました。この可愛い花にあの大きな実がなるのでしょうか。
あちこちに咲いているタンポポは、ニホンタンポポ、スルガナンテンショウ(通称マムシグサ)もユニークな姿をみせていました。

NPO愛岐とんねる群保存再生委員会はナショナルトラスト運動を進めています。
ささやかな協力をしたいと思います。お昼近くになってふらりと出掛けたのですが、現地で親しい友と出会ったり、馬頭琴の演奏とテノールのボウさんに出会ったり、幻の出会いがあったり、すてきなな一日でした。

咲きにほへるは桜花かも    巻10-1872

2012年04月12日 01時39分24秒 | スケッチ

地下鉄今池駅2番出口を上がると、すいどう道の桜並木満開。
立ち止まってボールペンでスケッチ、家に帰って色をのせました。
桜の花の美しさは言うまでもありませんが、花のあいだに見える幹の黒々としたコンポジションが好きです。

山崎川など、川辺の桜が水辺に枝を伸ばしている姿も好きです。

もう一つ好きな桜は、わが家の桜。
今年も、二階の窓一杯に迫って咲いてくれました。

今朝は、風も無いのに花びらが散り始め、小さな庭に降り積もっています。
「俊基卿あずま下り」の文頭、落花の雪に踏み迷う交野の春の桜狩り・・・が口の端にのぼってきました。
「ブログ見たよ」とお越し下さい。桜吹雪を楽しみましょう。

やよいの夜空は

2012年03月26日 20時41分06秒 | スケッチ

今!見て!西の空!
金星と木星の間に月齢3.8の細い月。すてきな天体ショー上映中。

今日は冬型の気圧配置でコートなしでは出掛けられませんでしたが、うちの桜のつぼみも膨らみ始め、中からほんのり紅色が覗いていました。
明日には気のはやい子が一、二輪咲き始めそう。
庭には、なんとツクシが30本ほど現れました。少し前からスギナが生え始めたことに気付いていましたが、ツクシが出たのは初めてです。

絵は、2週間前、三重県津市美杉町三多気に行った時描いたもの。

三多気の山桜は、桜100選にも選ばれている国指定の文化財。
かこう会4月例会で訪れます。 (年に1度の当番です)

当日は、みぞれまじりのお天気。寒さに震えながら、4月下旬の満開の桜を想像しつつ下見をして来ました。
桜並木に沿って棚田が続き、棚田の水面に映る桜は、それはすてきな眺めとのこと。
桜は後日のお楽しみとして、この時は奈良方面に続く山並みを車の窓越しに描きました。
枯枝に見える2本の木はしだれ桜です。

山と山との間が白く見えるのは、靄が立ちのぼっているからと同行した方から教わりました。

すばらしい恵と、時には脅威を与える自然の中で人間も他の動植物も命をつなぎ育んできました。
しかし東日本大震災では、自然界にはなかった原発事故による放射能汚染が、さらなる被害を起こし復興の妨げになっているだけでなく、この先々まで不安を広げています。
今夕のニュースは二号機格納容器から漏れた高濃度汚染水が海に流出と報道しています。

人々の間に脱原発の願いが高まっていますが、政府は再稼働を急いでいるようです。

黙っていてはけないと思いつつ、私に出来ることは、
「脱原発ネット」を立ち上げた企業グループの「鈴廣」さんのかまぼこを買うことくらい。

とりあえず、今日はここまで。
さぁ、外へ出て、夜空を眺めましょう。


春一番

2012年03月18日 16時07分38秒 | スケッチ
昨日、福岡管区気象台は春一番が吹いたと発表。去年は観測されなかったため、九州北部では二年ぶりの春一番だそうです。

偶々、先週の風の強い日のこと、これは春一番かなと思っていたところ、
T先生から「春一番とは、立春から彼岸までの間に、その年に始めて吹く南寄りの強い風のことだそうですよ」とお聞きして、窓の外を眺めると、ビルの上に掲げられていた旗が北風にはためいていました。
ちょっと気になって調べてみると、民俗学者の宮本常一さんが壱岐を訪れたとき、海難事故をきっかけとした「春一番」という語を採集し、俳句歳時記で紹介したことから、新聞などで使われるようになり、一般に広まったという記載がありました。

これまでずーっと、春先に吹く強い風のことを「春一番」と呼ぶのだと思い違いしていました。

またひとつ、おりこうになりました。
毎日、何か一つづつ学ぶことがあります。 
あ、それは今まで知らないことが多過ぎたと言うことですね。

絵は、「かこう会」2月例会で訪れた、中仙道の宿場町、醒ケ井(滋賀県)の地蔵川です。

鈴鹿山脈北端の霊仙岳などからの伏流水があちこち湧き水となって、清流となって町の中を流れています。
というか、流れに沿って町が出来ています。
各家の前には川に降りる石段が作られています。

春から秋にかけては、流れの中に梅の花に似た白い花バイカモが一面に咲いて、それはそれは美しいそうですが、いまは緑色の藻が流れにゆらゆらしていました。
水温の低い清流にしか棲めないハリヨという魚の特別保護地でもあります。

清流を描くつもりでしたが、川辺のサルスベリの裸木に力が入ってしまいました。
後ろの線描きの家は麹屋さんです。
麹屋さんがある町、いいですね。ここで麹を買って、今流行の塩麹作ってます。

バイカモの咲く頃、もう一度訪れてみたいと思います。