三太郎一家・福猫はどの子!PART7(完結編)

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脳挫傷の猫のこと

2023-04-02 16:21:45 | 保護猫たち

2013年6月の保護。離乳時期での保護だから春生まれ。

この春で10歳!羽ちゃん脳挫傷でも元気に生きてます。おめでとう!

子猫の時の写真を見つけるのに、当時のブログを30ページくらい読みましたが、

手当たり次第に保護している、当時の自分が可愛そうになり、

途中で読むのやめました。当時の自分に言ってあげたいことがある。

「羽ちゃん、今も元気だよ。心配しなくていいよ」

「この後、地獄をみるから保護は、ほどほどにね」

「まぁ、言っても無駄だね。後悔するタイプじゃないからね」

↓保護時300グラム。目が見えない。足が麻痺して歩けない。

でも元気だったのです。生命力は普通の子猫と同じでした。

http://happynekonerima.blog.fc2.com/blog-entry-234.html

↓保護当時の羽と沢(サワ)兄弟

お兄ちゃんは、すぐに貰い手つきました。当時600g。

保護した場所が、目に焼き付いています。

深いコンクリートでできた、すり鉢型の穴でした。底の面積が極端に狭い。

手を伸ばしても届かない深さ。雨で湿った底に羽ちゃんが横になっていて、

その上で、元気なお兄ちゃんが飛び跳ねていた。潰されるし、

雨が降ったら溺死する。羽ちゃんの体重は、兄弟の半分しかなかったです。

ほっておいたら死んでいた子です。

それから10年。一口では語れない10年でした。

寝たきりの猫の飼育は大変です。時間がない人は、やってはいけません。

羽ちゃんを保護して1年後に、保護猫カフェを運営することになってから、

羽ちゃんの世話に、時間を掛けることができなくなり、

ご飯をあげるだけの生活となりました。身体は毛玉だらけ。

毛はオシッコ焼けで、汚れていました。もちろん排泄物の掃除は毎日ですが、

寝たきりの猫は、汚れていきます。ある時期、鳴き叫ぶことが多くなり、

受診させ、入院させたりしていたのですが原因が分かりませんでした。

たまたま耳を触っていて、気がついたのです。耳の中が汚れで真っ黒でした。

耳垢を、とってもとっても出てくるのです。これが耳ダニのフンだったら、

どんなに痒かったことか。羽ちゃんは、手足が不自由だから、

手を舐めることはできても、耳を掻く仕草はできないのです。

多頭飼育では、耳掃除どころかブラッシングもする時間もないのです。

羽ちゃんに謝りました。謝りながら耳掃除をしていたら、涙が出ました。

本当に申し訳ない。私が悪い。飼育者としては失格だ。

それからです。時間の許す限り、羽ちゃんを洗いました。

ブラッシングもします。耳チエックは毎日。耳ダニではなく、

耳垢の出る量が、普通の猫より多いのです。それに気がつかなかった。

オシッコは勢いよく飛ばすので、身体にはつきませんが、濡れた場所で寝ると身体に染みます。

寝たきりと言っても手足をバタバタさせて、50センチくらい動きます。

毎晩1、2時間連続で、アーとかウーとか言いながら手足をバタバタさせて、

運動している感じです。ウンチはコロコロになるよう、食べ物で調節します。

食べ過ぎると、ゆるくなります。出たら教えるので、すぐに取れば身体につくことはありません。

1日に3回は、体の向きを変えます。血行をよくするとの、体が変形しないためです。

ケージの中だけでの暮らしです。楽しみがあるとしたら、ご飯だけ。一日2回。

よく食べます。カリカリとウエットを混ぜた物を、スプーンで食べさせます。

チュールも大好きです。時々のシャンプーは、気分転換になります。

気持ち良さそうです。お湯に入れと、キィエーと鳴きます。

そのあとに、ウットリします。

お湯は人肌ニャン!

タオルドライで、水分をしっかりとります。これもウットリします。

ドライヤー中には、オヤツだにゃん!

お皿に頬を当て倒し、一人で食べることができます。きょは3本完食。

今の場所に越して、以前のような寝る暇がない生活が消えました。

飼育時間に余裕があります。羽ちゃんには、夕方に30分抱っこしてのブラッシングが日課です。

抱っこするとゴロゴロいいます。普通の猫と同じように嬉しい様子を見せます。

どこが脳挫傷なのだろうか。目が見えなくて、歩けないだけで普通の猫です。

ご飯の好き嫌いも表現するし、他の猫がケージに手を入れたら怒るので、知能も普通だと思う。

時々、少しだけ後悔します。あーあの時、もっと検査すれば良かったのではないか。

手術すれば、足は動けるようになったのではないか。何かをすれば、なんとかなったのではないか。

でも当時は、そんな発想がなかった。医者も何も勧めなかったのです。

誰もが、長生きできるとは思っていなかった。それが良かったのかもしれない。

たまに、てんかんのような痙攣がおきますが、最近の血液検査では、数値に悪いところがない。

このままいけば、最後は大往生できるような気がしています。

あと7、8年。元気で暮らせるか。時々、お知らせいたします。

 

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