さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

瞬く間に着工!~佐久市望月の古民家改修工事~

2015年07月09日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

しとしと雨が降り続く日々です

怒涛の6月が過ぎまして、

気がつけば1年の半分が過ぎ、、、とうとう7月に

 

 

さて、2012年にお声が掛かった佐久市望月の古民家改修計画。

昨年(2014年)末頃より計画に着手しておりましたが、この5月~6月で纏まりまして

瞬く間に6月下旬に工事契約、そして着工となりました

それまでのスローペースは何だったの?!と思わんばかりのこのスピード

きっとお施主さんも内心驚いていらっしゃるかもしれません。

 

というところで、まずは着工前の片付けを手伝って参りました。

 そして片付いたところから早速にも改修部位を解体↓

  

解体するまで確認できなかった部分がこのように露わになりまして

アタター

  

昔の土台がちょっと腐っていたり

でも致命的な状態ではなかったので補修できます。

まずは床下の通気は思わしく無いので、通気確保の改善、

土台の腐ったところを撤去した上で補強し、吸水性の低い御影石で土台を支える事にします。。。

   

  

建材で覆われていたところを剥ぐと、

   

このような梁が現れ↓ ・・・ 昔あったはずの柱が過去のリフォーム時に切断されていて、そのまま補強がなされていなかったり

この部分は現状ではクロスで被せられていて分からなかったのですが

まさか、こうなっているとは・・・

1本の梁が飛んでいると思ってたのですけど。。。

この梁も補強をします。

  

その過去のリフォームの時に入れられた断熱材がぐすぐすに・・・(このままじゃまずい

 

古いグラスウールは撤去し、断熱をやり変えることにします。。。

 

など

様々な問題に直面します

 

さてどうするか、大工さんと現場監督と一緒に考える訳なんですが

どうしても工事内容が増えてしまう事もありますので

施工方法の再検討や、工事金額の確認等をして

お施主さんと協議をしてどうするかを決めないといけません。

 

が、しかし

とある事情により、急ピッチで工事が進んでおりまして

早急に判断しないといけない事ばかりで

追われまくりのこの2週間でした。。。

(こういう時に限って、仕事以外の諸々と重なったりもするんです)

 

着工してまだ2週間くらいなのですが

大工さんが休日返上で現場入りしておりまして、

もう断熱材が入れられる状態まで出来てました。ひょぇ~ 早過ぎ

昨日のセルローズファイバー断熱工事 施工風景

  

床の断熱材はいつも栖風采でやっている仕様で

乾式のセルローズファイバー55K 135㎜ 吹き込んでもらってます。

ちなみに、この写真↑に写っている奥の壁の断熱材はあれは既存のもの(グラスウール)で、撤去してセルローズにやり直します。

 

2階天井部分にもセルローズ断熱しました。

実は、2年前に別の工務店さんが屋根の修理をしておりまして、その時に野地板の上に断熱材を入れてくれたそうなんですが、

いわゆる省エネを考えた断熱改修と言える程の内容ではありませんでしたので、

今回の改修工事で更に内側より付加断熱をすることにしました。

が、

これがまた悩みどころで~

 

と言いますのも

先に工務店さんがやって下さった断熱材は、透湿抵抗値の高いA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bで

お施主さんのお話によれば、通気層や棟換気は付けてくれなかったそうです。

いくら古い建物で気密性が低いからとはいえ、

透湿抵抗値の高い断熱材を外側にして、内側に透湿抵抗値の低いセルローズファイバーで付加断熱をして良いのか・・・

断熱材のサンドイッチ状態で、、、その壁内で結露しないとは言いきれません。

透湿しやすいセルローズから室内の湿気が通り抜け、その先の屋根下地のところで湿気が籠ってもいけません。

断熱屋さんとも話をしたのですが、もし既存の状態で付加断熱をするなら、

本来なら透湿抵抗値の同じ断熱材料、或いは室内側をより抵抗値の高い材料でやるべきなんだろう(ペーパーバリアも含め)

という事なんですが

そもそも古民家改修、しかも部分改修で、ペーパーバリアは意味も無く

仮に屋根断熱と同じA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bを室内側に施工しようにも、

昔の野地板や垂木は平滑ではないので、ボード状の断熱材が建物に馴染みが悪く、きっちり施工する事が難しい。

(だから私共の考えとしては、古民家改修の場合、充填断熱を採用する場合は形の無いセルローズファイバーを使い、ボード状の断熱材を使うのは外張り断熱工法を採用する時ぐらいにしているのです)

そこで苦肉の策といいますか、

既設の屋根断熱と、これから付け加える天井断熱との間に、面戸部分を活かした通気層(小屋裏換気的な装置)をとることにしました

 

 

やはり古民家改修工事、、、今回のように部分改修で面積もそれほど広く無くても

工事内容はリフォームレベルではないデス。。。

また、断熱改修だけでなく高性能サッシも導入しますから、省エネ住宅エコポイントエコリフォーム)も申請しようと思います

  

さて、このように急ピッチで現場が進んでおりまして

このままお盆頃まで てんてこ舞いな状態が続きそうなんですが

なんとか乗り切りたいと思います

 

 

 

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