早いもので、設計事務所を開設して9月19日でちょうど丸19年😅
2001年9月19日が栖風采プランニング一級建築士事務所登録日なので、
登録日と19周年を合わせて
191919
ちなみに、現在の設計事務所登録番号が
19191
登録日、19周年、登録番号、全部ひっくるめて
1919191
ナンノコッチャ
という事で、
いよいよ栖風采プランニング20年目に入りました
やだわー
これだもの歳もとる訳ですね
とは言え、とりわけお祝いする訳でもなく
19日~22日までのシルバーウィークも特別休むわけでもなく(現場は動いているし)
私の例の腰もまだ本調子ではないですし
事業をしていればコロナの事も心配ですし
結局、この連休は事務所に引き籠って庭の草取りなんぞやって
夜は相変わらずの晩酌で普段通りデス
ジャングルな我が家
菊芋の花が2~3mにもなっていて主屋が見えなくなりそうです
そして夜はいつも晩酌
インスタにちょいちょいUPしています
晩酌しながらこの19年を振り返ってみたりしてみましたけど、あっという間だったので、つい最近の事のように思い出せるものもあれば
すっかり忘れてしまった事もあります。
そうそう!
実は実は先月サプライズな事がありました
突然、ある人が事務所に来たのです。
ちょうど、風の噂でそのある人が独立したという話を聞いたばかりで
そのある人とは・・・
そう、10年前にうちの事務所にいた初代スタッフ君。
私にしてみれば、子供に例えるなら長男みたいな感覚で育てた?
いえ、育てた、なんて偉そうに言えたものではないんですが
最初の子供のように世話し過ぎたと思うくらい気持ちを注ぎ過ぎて、、、
いろんな意味で辛い思いをさせた初代スタッフ君でした。
彼は10年前に辞めまして
喧嘩別れした訳ではなく、円満退社だったと思うのですが
あれから10年間、
一度も会う事も無く、メールや電話などのやりとりもほぼなく、
時々、風の便りで彼の様子を周りから聞く程度でした。
そんな彼が独立したという話を職人さん経由で耳に入り
何だか不思議と感慨深いものが込み上げて来て(長男的存在だったもんで 笑)
「会いたーい!」って事務所で叫んでおりました。
現在の二代目?スタッフ君からは
「所長、電話してみればいいじゃないですか。」
と言われたものの、
そーいえば彼の連絡先・・・えーと、どうしたっけ?な状況
なので、ま、いいや、と思っていた矢先に
なんと!本人が10年振りウチの事務所に!!!
きゃぁ~!!!
10年振りの再会
本当に色んな事のあった10年前。。。
私の気持ちの整理もつかないまま、送り出した彼だったんですが、
彼も彼で、いろんな思いを抱えたまま10年間、心にしこりを残していた、と打ち明けてくれました。
どうしても彼自身、独立する上でそのしこりを残したままでは、と思い、
独立の報告を私達にしなくてはと、思い立って来てくれたそうです。
彼にとって私達のところに居た2年間は
たった2年だったのに
それが彼の設計人生の基礎となった濃厚な2年だったそうです。
ウチを辞めた後は中堅設計事務所で10年勤め
そこではいろんな経験をつまさせてもらったそうだけど
彼曰く
その10年と、私らのところにいた2年と比べれば
私達のところにいた2年の方が勝る、それくらい濃い経験を栖風采でさせてもらった、と。
そして今の自分の基礎は栖風采で培われたものだと、感謝の気持ちを私に伝えにきてくれました。
そんな話をしながら私の前で男泣きする彼。
ここへ訪ねてくるのにも勇気がいったと思います。
その気持ちを聞いたら
なんかもう、充分な気持ち
私の人生の目標は、小さいころから 悔いを残さない生き方をしたい、でした。
何かになりたい、とか、成し遂げたい、とかではなく
後悔のない生き方をして死にたい、と。
彼から思い掛けない言葉を貰って、あの当時、出来る精一杯をやって良かったなと改めて思いました。
初代スタッフ君はこれからスタートです。
スタートしたところでこのコロナ禍。
だからこそ、今、頑張ることが出来れば、後はやっていけるはず。
大丈夫。頑張って!
そして、こんな時代だからこそ、プロとして品質の高いものを継続的に提供していって欲しいと願ってます。
今はいろんなプラットフォームが用意され、個人、一般人が台頭してプロを上回る活動が出来る時代です。
そんな中でプロはどうするのか。
プロとアマチュアの違いは何か。
ちょうど先日、開設者・管理建築士のための建築士事務所の管理研修会へ行って参りました。
この管理研修会へ参加して、10年前、15年前と明らかに流れが変わっていることが分かります。
そして私達が20年以上もずっとやってきた古い建物の再生(古民家再生など)が、
今はリノベーションという言葉で現わされるようになり、ブームとなっています。
このテキストでも、新たなニーズとしてリノベーションが取り上げられ、改修工事のトラブル事例など
10年前には全く触れられてなかった項目が追加されていました。
そして建築業界、人手不足は深刻ですが、設計事務所や建築士も例外では無く
次世代の育成の問題が挙げられています。
で、話は戻りますが
プロとアマの違いは何か。
一つは私達のような建築士、専門性のある独占業務に関しては
まず法令遵守(コンプライアンス)が求められるため、
法令を知っている、又は、調べる事が出来ることが大前提となります。
なので、
裏を返せば「やってはいけないこと」に常に注意を払っていることでもあります。
それは単に法律を守ればいい、というものでは本来ありません。
法律が制定されるに至る過程には、
必ず先に何らかの問題があったから法律化されていることを忘れてはいけないもの。
生命や健康、財産の保護を図るために作られる建築物の、その質の向上に
私達のようなプロはその能力を役立てるものです。
一方、例えが悪いですが、DIY等で満足しているアマチュアは
「自分がやりたいこと」にしか目が行ってないものです。
もっと突っ込んで言えば、
「自分さえよければいい」
「安くあがればいい」
更に、それをSNSなどで自身の経験を役立てようと積極的に発信している人も見られますが
もちろん、有益な情報である場合もありますけど
(私も良くも悪くも参考にさせてもらってます)
それらは、あくまで一面的な経験談に過ぎないものです。
建築を取り巻く複雑で複合的な条件を合理的に実現させる方法ではありません。
そういいつつも
時として、我々建築士も現場へ出てDIY的な動きをすることもあります。
それは現場を知る上で非常によい経験になり、それが業務に還元されるものと期待されるものでもあり、
否定されるものではありません。
しかし、品質を考えれば、職人さんに叶う物では無いという事を肝に銘じて、
各々の役割を軽んじてはいけないと思っています。
技術・技能があるとか、センスがいいとか、も
一般的に期待されるものではあるのですが、
それがプロとアマの違いを示すものではないと思います。
また、
自分に都合のよい情報、興味のある情報だけを取得しがちなのがアマチュアで
一方プロは、むしろ逆なネガティブ情報を積極的に収集し、
トラブルに対する対応や、リスクに対する意識が高いものです。
更にプロは安定的に職務を遂行し、社会に対して役割を果たすというものでなければなりませんし、
建築士について言えば、社会が求める専門的な能力を身につけるために、
専門教育→実務訓練→資格取得→生涯に渡る継続学習
と長い年月を掛けているわけです。
だからこそ、専門家として社会で活躍出来るようになるまでの育成には時間がかかる・・・
(建築士を専門家というのには個人的には少々抵抗はありますが、
設計監理業務においては独占業務なので仕方ありません。)
今は何でもネットで検索すれば、それなりの情報が得られる時代です。
場合によっては一般の方の方がプロよりも知識や情報量が多いこともあります。
ですが、
プロとアマでは、格段に社会に対して負っている責務が違いますし、使命の意識も違います。
という事を
この開設者・管理建築士のための建築士事務所の管理研修会で改めて再認識しまして、
研修会の翌日には、昨年入った新人スタッフ君に
設計事務所スタッフとしての心得や、
建築士、設計者としての使命感など
3時間くらいもお話してしまいました
さて
栖風采20年目を迎え、これからは第三ステージ
新しいスタッフもいることですし
少なくともあと10年は頑張ろうと思ってます
一方で、私自身、今までのような働き方では体が保てなくなってきましたので
これからは生活習慣を見直していかなければ、と、思っております!
という事で、
さいふうさいブログを読んで下さっている皆様、
これからも栖風采プランニングを宜しくお願いします