病院創立記念日
すごすごとかえって、床に就きました。別日にご紹介しますが、石井光太さんの「神の捨てた裸体」(新潮社)がすごいです。夢中で読みふけってしまいました。私も病気で悩んだりしていますが、病院で治療を受けられているだけでどれだけ幸せか、と、思わずにいられない、あまりにも日本のそれとかけはなれた生活に、今絶句しています。ただ、人間の性、生、誇り、生活がどれほど重くそして、軽いのかが掘り下げられていて。大変な名著だと思います。私も本を物書きとして書いてきたれど、遠く及びません。恥ずかしいくらい。ぜひ読んてみてください。
私は逆に、どんな形で自分なりに人生を切り取れるのか、考えるきっかけをもらいました。みんな自分の命を何か意味のあるものにきっとしたいですよね。でも、生きがいだの、理想だのと言っていられない、いまそこにある暴力や戦い、虐待や誘拐から逃げなくてはいけない人たちがたくさんいる。日本では少子化か問題ですが、人口爆発を抑えるために、女性に不妊手術を進めている国がいるのも現実です。切なすぎて、身もだえしそうです。産んでいいの?いけないの?比べても仕方のないことだけど、でも、自分が母になることを拒み続けてきたことを、初めて罪に思いました。