Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

霊輝院の乳銀杏

2024-11-26 23:35:56 | 古伊万里
庄内地方に「乳銀杏」と呼ばれる銀杏が何本あるのかは知りませんが
県の天然記念物に指定されているのは、先日紹介した「砂川の乳銀杏」、「湯田川の乳銀杏」そして今回取り上げる「三ヶ沢の乳銀杏」
この三本だけであるように思います。
で、庄内町にの霊輝院というお寺にある「三ヶ沢の乳銀杏」なんですが、日曜日の段階では↓のような状況でした

お寺は冬囲いされ準備万端なんですが、イチョウはというとまだ完全に黄色とは行きません

上の画像で判るように、陽当たりの良い部分は紅葉が進んでいますが、後ろ半分は緑のままです

少し離れた場所から撮った画像ですが、高さこそ杉には及びませんが、かなりの巨木であることが判ります

参道の階段の途中にあるカエデは見事に紅葉していましたので、撮影してみた次第です。
ついでながら、霊輝院の近くの農家に昔懐かしい農機具がぶら下がっていました

いつ頃まで使われていたんでありましょうか。


新着伊万里(古平戸巴文青海波小皿)

2024-10-09 23:16:03 | 古伊万里
とても安い伊万里を入手しました(と言っても明治期の平戸ですが)
お値段はなんと山形県産はえぬき(6年度産)1㎏程度でした。
「古平戸巴文青海波小皿」
白い土とクオリティの高い薄濃み、そして墨弾きによる青海波という、平戸らしい小皿です

裏面はよくある鍋島写しで、簡素な七宝文が三方に描かれています

この品の存在は20年以上前から知っていましたし、ヤフオクにも何度か出品されていたのですが、何故か入手する機会がありませんでした。
ちなみにウチには明らかに同時代の平戸と思われる小皿があります
それが「古平戸兎文小皿」です
二つを並べるとこんあ感じになります

文様違いの兄弟と言えなくもありませんが、兎文の方が人気があるのは確かでしょうか

裏文様の七宝文は兎文小皿は2つしかありませんし、同じような成形ですが
兎文小皿の方が高台がやや小ぶりで、やや深い器形をしています。
14cmほどの小皿ですので、結構な数作られているはずですが、まとまった数で販売されているのは見たことがありません。
特に面白い品ではありませんが、激安で入手できたのと、兄弟と思われる品が揃ったのはめでたいことではあります。


伊万里名品撰

2024-09-25 23:38:19 | 古伊万里
先週から社内のシステム入替で忙しく、老体にムチ打って頑張っておりました
(この世界、若手を育てるのが大変なもので・・・)
それはともかく、最近は伊万里に関する書籍は購入していないんですが、「伊万里名品撰」はワタシが新刊本としては
最後に購入した伊万里関連の書籍です。
2007年9月の発行とありますので、今から17年も前になります
(東京ドーム・プリズム骨董祭でオフ会をやった年でしょうか・・・)
今から20年ほど前、何年か購入していた「小さな蕾」の別冊で、巻末に小木先生が
「伊万里やき~誕生から終末までの作風をみる~」という論考を寄せています
この書籍には初見品(当時)を含む100点を超える、文字通り「名品」が掲載されていますが
この中で個人的に憧れを感じた品を二品紹介したいと思います
まず最初は、50頁に掲載されている「薄瑠璃色絵鶴梅花樹文皿」です

何と言ってもこの薄瑠璃の完璧さに目を奪われますが、鶴の体の部分は白抜きで白磁を残しているようで
極めて完成度が高く手間のかかった名品ということのようです。
小皿には同系統の品があるものの、この皿は七寸皿ということで、極めて類品の少ない佳品と賞賛されています。
続いては、43頁に掲載されている「青磁染付菊花文変形小皿」です

松ヶ谷と呼ばれる一群の品と思われ、青磁としての完成度の高さを見ると
やはり鍋島との関係性を感じさせる品です。
松ヶ谷の小皿については、以前に京都の馴染みの業者さんが扱っていたんですが
何せ価格は問い合わせということだったので、さすがに値段を訊く勇気はありませんでした。(きっとすごく高い)
やはり名品は図録や美術館で見るもののようです。


新着伊万里(吹墨色絵菊文五寸皿)

2024-08-23 00:09:54 | 古伊万里
 しばらくぶりで伊万里を入手しましたので紹介したいと思います
「吹墨色絵菊文五寸皿」
比較的作例の少ない中期((享保あたり?)の吹墨色絵の五寸皿です
吹墨が特に好きと言う訳ではないんですが、この品は一見した時点で「ぜひ入手せねば」と感じた品です。

見込み部分には大きな菊文が金彩と緑だけで絵付けされており、この組み合わせもあまり見かけないように感じます

落款は比較的上手が多い「大明萬暦年製」で、裏面には表に使われていない赤が使われています

惜しむらくは裏面が部分的に甘手ではあるんですが、それが故に安く入手できたというのも現実です。
以前に書いた「吹墨の伊万里」を見ると判るように、今回の品はウチにとって四枚目の吹墨皿ですが
今回の品と同様の色絵の品は、落款も同じ「大明萬暦年製」であることを思うと
この小皿も同じ窯で似たような時代に制作されたのかも知れません。


新着古伊万里(染付山水文四方小皿)

2024-07-23 21:05:20 | 古伊万里
ヤフオクで時代のある小皿が出品されていましたので、こんな値段では落札できないだろうという値段で一度だけ入札したら
なぜか落札できてしまいました。(少々傷物ではありますが)
「染付山水文四方小皿」
正保期によく見られるタイプの品で、近年はこのあたりの品も初期伊万里として売られている場合が多いですが
ワタシが伊万里に興味を持ち始めた頃は「前期藍九谷」などと呼ばれていました。

縁文様も見込みの山水文も、この手の品に良く見られるものですので、特別な魅力はありませんが、間違いない品という印象はあります。
惜しむらくは縁にいくつかホツが見られる点ですが、370年も前の品であることを思えばワタシ的には許容範囲です

このタイプとしては珍しく高めの高台で、盛大に砂付きが見られます

意外な見所が裏面でありまして、唐草文が大胆に絵付けされています
ここまで裏面を描き込んだ品は意外に少ないような気もします(私見ですが)

個人的には久々の掘り出し物でありまして、お値段はなんと新札の意匠で言うと津田梅子さん1枚でした。
出品者が山形県となっていたので、どこの業者さんかな~と思っていたら、出品者は特定できませんでしたが
発送受付が酒田市内の郵便局になっていたので、ちょっとびっくりした次第です。