Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

新着古伊万里(染付山水文四方小皿)

2024-07-23 21:05:20 | 古伊万里
ヤフオクで時代のある小皿が出品されていましたので、こんな値段では落札できないだろうという値段で一度だけ入札したら
なぜか落札できてしまいました。(少々傷物ではありますが)
「染付山水文四方小皿」
正保期によく見られるタイプの品で、近年はこのあたりの品も初期伊万里として売られている場合が多いですが
ワタシが伊万里に興味を持ち始めた頃は「前期藍九谷」などと呼ばれていました。

縁文様も見込みの山水文も、この手の品に良く見られるものですので、特別な魅力はありませんが、間違いない品という印象はあります。
惜しむらくは縁にいくつかホツが見られる点ですが、370年も前の品であることを思えばワタシ的には許容範囲です

このタイプとしては珍しく高めの高台で、盛大に砂付きが見られます

意外な見所が裏面でありまして、唐草文が大胆に絵付けされています
ここまで裏面を描き込んだ品は意外に少ないような気もします(私見ですが)

個人的には久々の掘り出し物でありまして、お値段はなんと新札の意匠で言うと津田梅子さん1枚でした。
出品者が山形県となっていたので、どこの業者さんかな~と思っていたら、出品者は特定できませんでしたが
発送受付が酒田市内の郵便局になっていたので、ちょっとびっくりした次第です。



鳥海高原ライン

2024-06-28 20:42:00 | 古伊万里
今日の酒田は最高気温が30度近くで曇っていました
雨は降らないようだったので、ふと思いつき、鳥海高原ラインを走ってみました
(鳥海高原ラインはイヌワシの生息環境を守るため除雪しないようです)
まずは登り口から少し進んだ場所ですが、暖冬だったとは言え2200mを超える山ですのでまだ雪があります

振り返ると山並が

途中にある鶴間池、モリアオガエルがの繫殖地としても有名です

あちらこちらにこんな花が咲いていますが、植物には疎いワタシには判りません

ピンク色の花も咲いています

拡大するとこんな感じです

花の向こうに雪を抱く山が

終点(標高1200m)から見るとこんな感じです

終点の少し下の場所にはニッコウキスゲが咲いていました

ニッコウキスゲの後ろには雪渓が

群落に入って撮影する訳にはいきませんので、道路の近くの藪に咲いていた一輪のニッコウキスゲを撮影しました

鳥海高原ラインは毎年紅葉の時期に走ることにしているんですが、今年は初めてこの時期に走りました
ニッコウキスゲが見れたのが最大の収穫だったように思います。


新着古伊万里

2024-06-20 21:26:18 | 古伊万里
かなり久しぶりに古伊万里を買いました
なんのことはない、安かったので購入したというのが理由で、良い品はあっても高いので、この品に落ち着いたということだったりします。
「色絵椿文うがい碗」

直径15cmほどの典型的なサイズのうがい碗で、個人的に椿文が好きなのも購入理由かも知れません

あまり良い土は使われておらず、見た目よりも手取りが重いことから想像すると、中期の波佐見系の窯の品でしょうか

見込み中央の周囲をよく見ると円周状の縞があり、明らかに重ね焼きされた量産品であることが判ります。
うがい碗といえば国内需要のみだったと思われますが、中には色絵柿右衛門の素晴らしく上手の品も存在しますので
(確かDr.k氏のコレクションにあったような)
そういった品は皇族や貴族層で使われ、今回のような品は庶民に使われたんでありましょうか(根拠なし)
ちなみにウチにはもうう一つ「うがい碗」があり、それが↓ですが
共通点が多いことから、同じ窯の品なのかも知れませんね。

あっさりとして絵付けながら、やはり女性的な印象を受けます



元禄柿右衛門と十二代柿右衛門

2024-05-28 23:09:22 | 古伊万里
ヤフオクを見ていたら、ウチにある元禄期の色絵柿右衛門(立派な傷物)と同じ図柄の十二代柿右衛門作品が出品されていた
まずはヤフオクに出品されている十二代柿右衛門の作品です(画像は勝手に借りています)

続いてはウチの傷物の元禄柿右衛門です

明らかに同じデザインですが、現物を見て写したのか絵手本や図録のようなものから写したのかは判りません
調べたところによると、十二代酒井田柿右衛門という人は1953年に江戸期から途絶えていた
「濁白手 」素地技術を復活させた人のようで、そういった意味では現代における柿右衛門の祖と言うべきかも知れません。
画像だけでは判りにくいのは事実ですが、こうして見ていくと
延宝~元禄期の技術がいかに優れていたかを感じざるを得ませんが、それを復活させた十二代もまた偉大だったということでしょうか。
ちなみに、十二代作のお皿の裏側には染付で渦福の落款が入っています。



初めて買った焼物の本

2024-05-22 23:17:25 | 古伊万里
 昔買った本を見て、思えば今から30年ちょっと前には骨董や焼物には全く興味がなかったことを思い出しました。
以前にもちょっと書いたかも知れませんが、骨董との出会いは30代になった頃、何の気なしに足を踏み入れた地元の一般向け骨董入札会でありました。
今にして思えば、この入札会の会場が行きつけのパチンコ屋さんの近くだった
これが最大の理由だったかも知れません。
その後、何故か焼物、中でも伊万里だけに対して興味が深まり、いつのまにか30年が経ったというのが現状です
さて、ワタシが初めて購入した焼物の本が↓の「やきもの蒐集入門」です(1990年初版)
この書籍はやきもの全般について紹介されているので、思えばこの本で志野や安南、さらには天目茶碗といった知識を得たものでしたが
そんな中に伊万里もあった訳です。
この書籍の最初の方に「どのように蒐めるか」というコラムがあり、今回読み返したら今更なのだが「なるほど~」と思うものがありましたので
とりあえずタイトル部分だけ紹介したいと思います。
「これなら得意をまず一つ」
「コレクター仲間を大切に」
「本や図録を活用しよう」
「良いものをいっぱい見よう」
「鑑定は土から」
ごく普通のことが書かれてはいるんですが、確かにこれが重要なのは間違いないように思います。
又、「買い方の実際」というコラムには「避けるべき買い方」がいくつか書かれており、タイトルだけ並べると、以下のような感じです。
「衝動買い」
「無知買い」
「投機買い」
さらには「貴方も一流のニセモノコレクターになれる」というコラムもあり
「ブランド物を狙う」
「伝来を尊重する」
「古そうにみえるものを蒐める」
「自分の勘を信ずる」
「約束でものを見極める」
「価格で判断する」
以上のことを守ればいくらでも立派なニセモノが入手できる、と書いてあります。

立派なニセモノコレクターの項目は微妙なものがありますが、たまに思い出すべき項目があるのは確かかも知れません。
(対価を払って「勉強」せざるを得ないのが骨董ではありますが)