Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 141(染付五弁花区画割り唐花文稜花皿)

2021-07-20 20:19:28 | 古伊万里
 古伊万里の魅力は何か?、と聞かれたら、たぶんワタシの場合は「文様の多様さ」と答えるように思います
現代の食器も十分に多様な文様があるのかも知れませんが、やはり300年以上前のデザインなのに今見てもモダンなデザインがありますし
また、大胆なデザインに驚かされる品も多くあります。
そういった観点からいうと、今回の品は「面白みに欠ける古伊万里」ということになります。
「染付五弁花区画割り唐花文稜花皿」
伊万里では良く見られる全体をいくつかに区割りし、そこにひとつおきに同じ文様を描くというデザイン手法のお皿です
元禄期の六寸半サイズの染付皿で、やや薄作りで土もかなり白い土が使われています
ひとつおきに絵付けされた蛸唐草文と唐花文(?)はバランスよく丁寧に絵付けされており、上手の品であったことが想像されます
見込み中央の五弁花も盛期らしく丁寧な絵付けです
さて、この品なんですが「食器」としての完成度はかなりのレベルだと思いますが
伊万里好きとしては積極的に買いたい品ではないように感じます。
この品を購入したのは今から11~2年ほど前で、当時はHPの月イチ更新に四苦八苦しており
「中期の古伊万里ならいいか」という思いで購入したように記憶しています
落款は渦福で、裏側は典型的な中期古伊万里です
面白味に欠ける伊万里ではありますが、別冊太陽の「絵皿文様づくし」の128ページに同手が掲載されています。