Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 169(平戸水鳥文小皿)

2021-11-26 19:44:37 | 古伊万里
私にとって古伊万里の師匠であるDr.kさんが平戸と思われる「白菜形皿」を紹介しておりましたので
ウチでも便乗して平戸の品を紹介したいと思います。
「平戸水鳥文小皿」
五寸サイズの染付小皿で、明治(業者さんは幕末と表記したがりますが)あたりの品だと思われます
このあたりの時代の平戸によく見られる、きれいな薄濃みに墨弾きの技法で波を表現しており
二羽の水鳥と葦(?)が描かれ、葦の葉の部分には金彩が施されています。

裏面はより平戸の特長が見えており、この唐草は伊万里とも大聖寺などとも違った平戸の特長的なものだと思われます
このような唐草繋ぎの中央に五弁花を描くスタイルは、幕末~明治では平戸独特だと思うんですが、イマイチ自信が持てないのは確かです。
この品は今から17~8年前に地元の骨董祭で購入したんですが、実はこの品は箱付の10客(?)で売られており
見本で一枚だけ置いてあったのを見ていると業者さんが、「箱ごと買ってくれれば安くするよ」と言ってくれたのですが
何せ田舎の骨董市ですんで、こんな小皿でも一枚2万円とか値段が付いており
「ウチは料理屋じゃないんだから、10枚もいらないよ」と断ったものでした。
その時の古手の業者さんが、「平戸のこと裏鍋島とか言うしな~」と言っていたのが妙に記憶に残っています。