<好句往来> (9月号から・長谷川 博子 選)
満たされて失うことがこわくなる
<推せん句> (9月号近詠より・寺部 水川 選)
こころだけせめて隣りを歩きたい
<近詠>
遠距離のこころをつなぐ定期便
雨の日も晴れの日もあり空は空
風鈴が名残りの風にそっと鳴る
風吹けば消える砂絵をまた描く
<課題句>
「時々」 (鈴木 かずお 選)
枯れそうなこころ時々水が要る
時々は叱られたくて墓参り
「動く」 (細井 道子 選)
動くべき時をはかって耐える闇
風動くさよならはまだ言えぬまま
「甘え」 (寺部 水川 選)
追いかけてほしくて逃げる恋ごっこ