幼い頃、夏になると、父が氷を買ってきて、
カンナで氷を削って、かき氷を作ってくれました。器にいっぱいなるのを、じっと待っていました。
あのワクワク感が、今も思い出します。
父は末っ子の私を可愛がってくれ、
母親が土方仕事をしていたので、父の方が帰りが早く、夕飯作りは父親が担当していました。
父親は兵隊に行っていた頃、食事作りを担当していたと、聞いたことがあります。
父親は、三養会( 食料店)に行く時、私を自転車の後ろに乗せて、連れて行ってくれました。
父親の買い物を、後ろに付いて見ていました。
夏には昆虫採集を作るのに、
渡瀬川を私を背負って渡り、父の背中に耳を当たると石の響きが伝わってきました。
兄の友達が来ると、うどんを打ってくれました。
夏には山に行って背負い駕籠に「ちたけ」をいっぱい採ってきて、
大きな鉄鍋で、味付けは醤油で、美味しかったのを思い出します。
私が5歳の頃、父と5歳上の兄で横根山に行って、
なんで行ったのか分かりませんが、
「羊 」が5匹くらい放し飼いをされていて、
初めて見た🐏が怖くて、大泣きしたのを覚えています。
ある日、お腹が空いて、父親におむすびをねだりました。
ご飯が炊き上がったばかり、
父親が待つように言われたましたが、
駄々をこねて、味噌のおむすびを作ってもらいました。
おむすびは、とても美味しかった、、、けど、
父の手のひらを見ると、炊き立てのご飯の熱さで、真っ赤でした。
幼い頃、足尾の
センコウ山に行って、裸足で遊んでいたら、
犬の糞を踏んで、泣きながら家に帰ってきました。
父親は、お湯を沸かして、
しゃがんで、足を洗ってくれました。
その背中を見て、親って、叱ることもなく、糞の汚れを気にせず、手で洗ってくれるんだと、
今も、記憶にあります。