歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

十二月の雨傘

2009年12月11日 | 徒然 -tzure-zure-
金曜日。
本日の東京は、あいにくの雨色模様です。



最近は案外に、雨の日が少ないように思います。


京都の大原で買った、この番傘。
京都出身。
だがしかし。飛騨高山産だそうです。


この傘、ふつうに使っています。


ぶつかって破れたりしないか、
あんまり濡らしすぎるのは 良くないんじゃないか、と
帰ったら、即刻ひろげて干さねば!とか

けっこう緊張しながら、使っています。
けっこう緊張しながらも、
和紙を通す光の透け方とか
和紙を叩く雨の弾み音とか
柿渋の香りとか
竹の骨の香りとか

そういうのにすっぽり包まれたら、
そりゃあ嬉しくて、

そして、
恰好好い傘につられて、自分も恰好良くなったかのような錯覚をしたり、
何処か しゃんとした雅びやかな気持ちになったりして、

しゃんしゃんと、愉しく歩いています。


でも、ちょっとひっかけたら 
たちまち あっというまに破れてしまう。
道に飛び出ている 庭の枯れ木の先っぽにも、
通りすがる 他人の傘の先っぽの金具にも、いちいちビクビク!

でも この緊張感のおかげで、

雨の日は
あたかも特別な、
おめでたい“ハレ”の日の一日のように“キリッ!”とした心構えになって
印象深く、心に残るのです。


これは、先週の土曜にひらいた、雨傘の風景でした。
お茶のお稽古の後だったから、凛としたみやび感、増量サービス。


冬の日の雨って、
案外に、数える程しか無いもんだったかなあ?



およそ 一週間ぶりに雨になった気がする、今日。

ふと想います。


そんな今日は 偶然にも
また 雨の中での、お茶の稽古の日です。




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