“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

逆転した法人税率引き下げ

2012年03月08日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
法人税率の引き下げ

OECD(経済協力開発機構)の統計で、各国の法人税率推移は発表されています。1991年時点でドイツ56.3%、日本50.0%、ギリシャ46.0%、フランス42.0%、アイルランド40.0%、アメリカ38.9%、オランダ35.0%、イギリス33.0%でした。20年後の2011年で日本39.5%、アメリカ39.2%、フランス34.4%、ドイツ30.2%、イギリス26.0%、ギリシャ20.0%、アイルランド12.5%となっています。
日本は1991年時点で消費税率3%、2011年時点で消費税率5%に引き上げられています。一般会計税収は1991年59.8兆円、2011年40.9兆円です。国債残高は国だけで1991年172兆円、2011年808兆円となっています。
この20年間で法人税率が10.5%減少し、消費税率は3%増加し、法人税率引き下げ分を穴埋めし、国債残高は630兆円積みあがりました。そして、一般会計の税収は年間で9兆円減少しました。
自民党政権が行った政策の結果でした。企業が栄え、国民はますます貧しく、国家財政は破綻寸前の630兆円借財です。1991年の生活保護世帯数60万世帯、2011年の生活保護世帯数144.1万世帯数です。実に84万世帯も増加、倍率で2.4倍になりました。自殺者数は1991年21346人、2011年30584人で約9000人増加しています。これが、日本の状況です。
こういう中で3.11震災被害、福島第一原発事故が発生し、政治的な対応が迫られました。野田民主党政権が消費税率10%提案、法人税率5%引き下げ実施、東京電力への公的資金投入実施(現時点で1兆円)を行っています。まったく、この20年間の流れと変わっていません。それどころか更にその国民いじめは拍車がかかっています。

「3.11星空プロジェクト」

2012年03月08日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
3.11は昨年、東日本大震災後1年ということで様々な追悼行事、慰霊祭、すごし方が提起されています。ある人は、1年は経過であって何も変わっていないと言っています。肉親を奪った津波、海を見ることが出来ない。海を見るとさびしく、やるせなく、悲しくなると感じる方も多くいます。
「いな・かっぺい」さんは「今は言えない、聞こえてこないけれどもという話があるはず。終わらないし、終わらせてはいけないんじゃないでしょうか」と言っています。つらい、悲しい出来事を忘れたい。そして、前を向きたい。これが多くの被災者の率直な感情だと思います。多くの亡くなられた人の思いを無にしないためにもこれ以上の震災後の震災関連死を出さないようにする必要があります。
地震被害、津波被害、原発事故の被害を受けて多くの市民が震災後1年を迎えます。死者数15854人、行方不明者3272人です。少しでも心の痛みを癒し、前向きに生きることが出来るような3.11にしたいと思います。


「311星空プロジェクト」

あかりのなかったあの日のことを思い出し、大切な人と話をしよう-。仙台の市民が中心となって、「311星空プロジェクト」と名付けた運動を企画している。東日本大震災からちょうど1年になる11日の夜、電気を使わないで家族だんらんの時間を持とうと呼び掛けている。

 プロジェクトでは、震災発生時刻の午後2時46分から6時間後の午後8時46分に各家庭で電気を消して、ろうそくなどの光の下で語り合う時間を設けようと提唱している。犠牲者への鎮魂の思いを共有し、震災のことを忘れずに将来に伝える機会にしようと企画した。
 「あのころ暗闇の不安の中で、いつもより家族で話し合った時間が多かったはず。それを思い出し、電気はもちろん、家族の大切さを考えてもらえたら」と話すのは、呼び掛け人の1人で映画館桜井薬局セントラルホール(青葉区)支配人の遠藤瑞知さん(49)。歌手のさとう宗幸さんを顧問に、賛同する市民800人近くが既に参加登録している。
 プロジェクトの連携企画として、11日午後7時から泉区の七北田公園で仙台市天文台の移動天文車ベガ号による天体観望会も開かれる。関連情報は、311星空プロジェクトのホームページ http://311hoshizora.jp で。


剪定枝の処理ができない

2012年03月08日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、果樹の剪定(せんてい)の話です。




りんごなどの果実の成る木を果樹と言いますが、果実の成りを良くしたりする目的でムダな枝を切り取る「剪定」という大切な作業があります。年明けのまだ芽が動かない時期が剪定のシーズンです。青森県でも雪の中でこの作業を行っているはずです。

福島県をはじめ周辺の県では、剪定して発生する枝の野外焼却自粛の動きが出ています。福島県の北部は、おいしい桃やりんご、梨、ぶどうなどが出来る果樹地帯です。ここから出る大量の剪定枝を園地外に持ち出せず、焼却もできずに山積みになっています。これらの枝を果樹園内に残し続ければ、除染が遅れるだけではなく、果樹の病気の原因や害虫の棲家になる可能性があります。

果樹園の除染どころか、欠かせない作業で出る枝の処理さえできないでいるのです。剪定した枝は、除染目的の枝切りと区別が付きません。自治体では、剪定枝を焼却しないように要請していますが、その枝の仮置場も指定できないでいます。JA新ふくしまの管内には、桃・りんご・梨・柿などの果樹園が2400ヘクタールあり、そこから出る剪定枝は1万トンだとしています。

またかという話ですが、1万トンは切り刻んでJR5トンコンテナに入れて連結させれば、7200キロメートルにもなります。地球を0.18周する距離です。

JAでは、枝を細かく砕く機械を入手して、かさを減らせることを考えているそうです。体積が減っても、重量が減るわけではないので根本的な解決にはならないのですが、やらないよりはマシです。

国も知っていても、見て見ぬふりをしているのでしょう。

これからも、気付かないことがたくさん起こりそうです。