“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

安倍、自民党政権、自民党の変化

2014年03月10日 10時59分47秒 | 臼蔵の呟き

自民党が、右翼政党に変質している。と指摘するマスコミ、海外の報道機関が非常に多くなっています。その際に、何を持って、右翼化、軍国主義化しているかという視点から、取りあげられるのは「安倍の靖国神社参拝、集団的自衛権の容認・憲法の解釈改憲、慰安婦問題の国家関与の否定、中国・アジア侵略戦争の否定などなど」「安倍、自民党政権に連なるNHK会長発言、百田、長谷川などの右翼的発言」などを総合的に判断して、そのような政治状況の評価を行っているのだと思います。

安倍、自民党極右政権が特別にひどいレベルかと考えてきました。しかし、神戸女学院大学石川教授いわく、安部だけでなく、自民党が右傾化したのは2010年自民党が政権から下野し、政権奪還に向けて改定した新綱領にその本質的な問題、課題があるのだ。と指摘しています。したがって、安部が党首、政権から離れても、次の自民党総裁が政権につくとしたら、ほとんど同じ政策提起、運営をするということです。抜本的には、自民党を政権党、与党としないこと以外には選択肢がないことを意味しています。そこで、2010年に谷垣総裁時代に議論し、決定した新自民党綱領を掲載します。中心的な記述部分です。自民党執行部はここが「肝」だよといっている部分です。

この新綱領を見ると、憲法改悪(結党以来掲げています)、自助自立、国際貢献――集団的自衛権容認、安全保障会議の設置、教育への政治介入、天皇の位置づけの強化、社会保障の解体などを強力に推進するとしていることが推察できます。これに自民党改憲草案を重ねてみるともっと良く、彼らの狙いが分かると思います。

アベノミクスによる経済政策は、多くの国民の政治への批判をそらし、自民党への選挙時支持手段として使っていること。彼らの本当の狙い、綱領は、大日本帝国憲法の日本社会、政治、経済社会を実現するところにあることが透けて見えます。国民的な批判が弱ければ弱いほど、彼らは増長し、この歴史的反動、歯車の逆転を暴走することとなります。新自民党綱領、自民党改憲草案、アメリカとの軍事同盟、この3つがセットになって、自民党政権のあらゆる政権運営、政策提起がされている。と考えると良く理解できます。普天間基地の移設強行、TPP協定交渉参加、原子力発電所維持、再稼動、核燃料の購入などはアメリカ支配層の要求です。

自民党という名前だけを見ていると変化がよく分かりません。しかし、新綱領、改正自民党憲法草案などを見ると、過去の自民党ではなくて、石原、橋下などと同じ、右翼集団、右翼政治家が結集する政党に変質していることが分かります。だから、野中元幹事長、古賀元幹事長が現自民党政権を批判するのだと。そのくらい政治的な危険性が高まっているのだと。

では、この自民党の暴走を止める力があるのか。また、そのような政治的な影響力が拡大しているのか。この点が、民主主義、議会制民主主義を守る点で重要になります。自民党、公明党の選挙時(直近の衆参選挙)の票数は増加していません。また、支持政党なし層が、自民党の支持率より多く存在しています。民主党政権誕生時(09年)は、その多くが民主党に流れました。民主党のでたらめな政権運営に嫌気が差して、支持政党なし層が増えています。しかし、この層が自民党、公明党にはこの2回の選挙で流れていません。この層の多くは、見極めがつかないのですが、自民党政治を嫌い、その政治を変えて欲しい国民ではないかと解釈できます。その意味で、自民党型政治、政権運営を批判し、対置する政治理念、政党に流れる可能性を持っています。野中氏、古賀氏などを含めて、良心的保守層を巻き込んだ形での現行憲法擁護、軍国主義復活反対政治連盟などのようなものが出来れば、日本の政治は大きく改革される可能があるのではないかと。簡単でありませんが。

2010年新自民党綱領

私たち自民党は、先の総選挙の反省を受け、足元を見つめ直して新綱領を策定しました。

 綱領はいわば政党の憲法です。憲法があるから、具体的な法律や予算ができあがり、行政が執行され、日常生活が動きます。それと同じように、新綱領の精神を基本に執行部が適格な党運営をし、党員がその基本的考えを共有して選挙で国民の信を問うことが大切です。綱領なき政党は、政党として不完全と言わざるを得ません。

 新綱領は、(1)現状認識、(2)党の基本的性格、(3)政策の基本的考え、(4)目指すべき国家像 の四部構成となっています。

 新綱領では、私たち自民党が永く護り抜いてきた自由と民主の価値観のうえに、「日本らしい保守」の旗を高らかに掲げています。社会主義の下では、豊かな国民生活をつくりあげることができなかったことは歴史が証明しています。

 自助・自立を基本としながら、困っている人がいればお互いに助け合う共助の精神を大切にし、さらには国が力強く支える公助がある。それが私たちの目指す政策の基本的考えです。

 その上で、政治に携わる者として、多様な意見を謙虚に聞き、民主主義を「壊れ物」を扱うように大切に運用していく気持ちがなくてはなりません。

 「政治は国民のもの」という立党の精神に立ち返り、秩序の中に進歩を求め、国際的責務を果たす日本らしい日本の保守主義を政治理念として、誇りと活力のある日本の実現を目指して、私たちは再出発したいと考えています。

現状認識

 我が党は、「反共産・社会主義、反独裁・統制的統治」と「日本らしい日本の確立」―の2つを目的とし、「政治は国民のもの」との原点に立ち立党された。平成元年のベルリンの壁の崩壊、平成3年のソ連邦の解体は、この目的の1つが達成されたという意味で、我が党の勝利でもあった。

 そこに至るまでの間、共産主義・社会主義政党の批判のための批判に耐え、我が党は現実を直視し、日米安全保障条約を基本とする外交政策により永く平和を護り、世界第2の経済大国へと日本を国民とともに発展させた。

 日本の存在感が増すにつれ、国際化のなかで我々は多くのものを得た反面、独自の伝統・文化を失いつつある。長寿国という誇るべき成果の反面、経済成長の鈍化と財政悪化からくる財政諸機能の不全に現在も我々は苦しんでいる。少子化による人口減少は国の生産力を低下させると言われる。

 我が国は、これ等の現実を明るく希望ある未来に変えるため、少子化対策とともに、教育の充実と科学技術開発に国民資源を注力することにより生産性を向上させ、長寿人口の活用と国民資質の向上、国際化への良き対応により、経済成長が達成でき、国民生活の充実が可能なことを世界に示さねばならない。

 我々は、日本国及び国民統合の象徴である天皇陛下のもと今日の平和な日本を築きあげてきた。我々は元来、勤勉を美徳とし、他人に頼らず自立を誇りとする国民である。努力する機会や能力に恵まれぬ人たちを温かく包み込む家族や地域社会の絆を持った国民である。

 家族、地域社会、国への帰属意識を持ち、公への貢献と義務を誇りを持って果たす国民でもあるこれ等の伝統的な国民性、生きざま即ち日本の文化を築きあげた風土、人々の営み、現在・未来を含む3世代の基をなす祖先への尊敬の念を持つ生き方の再評価こそが、もう1つの立党目的、即ち「日本らしい日本の確立」である。

 我が党は平成21年総選挙の敗北の反省のうえに、立党以来護り続けてきた自由と民主の旗の下に、時代に適さぬもののみを改め、維持すべきものを護り、秩序のなかに進歩を求め、国際的責務を果たす日本らしい日本の保守主義を政治理念として再出発したいと思う。

 我々が護り続けてきた自由(リベラリズム)とは、市場原理主義でもなく、無原則な政府介入是認主義でもない。ましてや利己主義を放任する文化でもない。自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他への尊重と寛容、共助の精神からなる自由であることを再確認したい。従って、我々は、全国民の努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断で国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義的政策は採らない。これと併せて、政治主導という言葉で意に反する意見を無視し、与党のみの判断を他に独裁的に押し付ける国家社会主義的統治とも断固対峙しなければならない。

 また、日本の主権を危うくし、「日本らしい日本」を損なう政策に対し闘わねばならない。我が党は過去、現在、未来の真面目に努力した、また努力する自立した納税者の立場に立ち、「新しい日本」を目指して、新しい自民党として、国民とともに安心感のある政治を通じ、現在と未来を安心できるものとしたい。

1.我が党は常に進歩を目指す保守政党である

  • (1) 正しい自由主義と民主制の下に、時代に適さぬものを改め、維持すべきものを護り、秩序のなかに進歩を求める
  • (2) 勇気を持って自由闊達(かったつ)に真実を語り、協議し、決断する
  • (3) 多様な組織と対話・調整し、国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させる

2.我が党の政策の基本的考えは次による

  • (1) 日本らしい日本の姿を示し、世界に貢献できる新憲法の制定を目指す
  • (2) 日本の主権は自らの努力により護る。国際社会の現実に即した責務を果たすとともに、一国平和主義的観念論を排す
  • (3) 自助自立する個人を尊重しその条件を整えるとともに、共助・公助する仕組を充実する
  • (4) 自律と秩序ある市場経済を確立する
  • (5) 地域社会と家族の絆・温かさを再生する
  • (6) 政府は全ての人に公正な政策や条件づくりに努める
    • (イ) 法的秩序の維持
    • (ロ) 外交・安全保障
    • (ハ) 成長戦略と雇用対策
    • (ニ) 教育と科学技術・研究開発
    • (ホ) 環境保全
    • (へ) 社会保障等のセーフティネット
  • (7) 将来の納税者の汗の結晶の使用選択権を奪わぬよう、財政の効率化と税制改正により財政を再建する

3.我が党は誇りと活力ある日本像を目指す

  • · (1) 家族、地域社会、国への帰属意識を持ち、自立し、共助する国民
  • · (2) 美しい自然、温かい人間関係、「和と絆」の暮し
  • · (3) 合意形成を怠らぬ民主制で意思決定される国と自治体
  • · (4) 努力するものが報われ、努力する機会と能力に恵まれぬものを皆で支える社会。その条件整備に力を注ぐ政府
  • · (5) 全ての人に公正な政策を実行する政府。次世代の意思決定を損なわぬよう、国債残高の減額に努める
  • · (6) 世界平和への義務を果たし、人類共通の価値に貢献する有徳の日本

東日本大震災から3年

2014年03月10日 06時59分16秒 | 臼蔵の呟き

東日本大震災は日本社会に大きな衝撃を与えました。震災復旧、復興は被災者被災から見て進んだ、進んでいるのでしょうか。そのスピード、量的進み方などの検証が必要になっています。東日本大震災関連の報道が少なくなり、福島、宮城、岩手県の被災地域以外には進捗状況、状態がよく分からなくなっています。そのために、被災地から地理的に遠い地域ほど、東日本大震災の情報は少なく、記憶は薄れてきています。しかし、この主張でも記述しているように、圧倒的多くの被災者はいまだに、仮設住宅に住み、災害復興住宅あるいわ、自らの住宅再建、生活環境の整備には至っていません。このような中で、将来のことを考え、生きがいを持って行きましょうなどといえる状況にはないと思います。

住宅を建てるためには、土地の手配、資材の手配、建設コストの準備などが総合的に必要です。個人、一自治体の力で出来るようなレベルをはるかに超えています。だからこそ「被災地を置き去りにして日本の再生はあり得ない。震災復興が国の最重要課題だと再認識し、全力で取り組まなくてはならない。」政治、政権がスローガンとして掲げるわけです。しかし、現実は自治体首長が言うように、遅々として進まない。進まない理由(言い訳)を国の行政機関が述べる。どうしたら、出来るようになるかを被災者、被災自治体の立場で考えることをしないと感じている。―――ここに被災者、被災自治体首長が、「本音と建前」の使い分けを感じると言っているのだと思います。宮城県知事は、工事関係者の宿泊場所もない。――NHK番組で話しています。本当に、宿泊場所が確保できないのでしょうか。ホテル、公共施設、その他の宿泊設備を探そうとしたのでしょうか。―――どう考えてもあらゆる手段を使って、探す、対応をしようとしたとは思えません。最重要課題だと位置づけるということは万難を排して実現に向かう努力をするということではないか。そう思います。

被災地域は、もともと、過疎化、高齢化(日本中がですが)が進んでいる地域でした。復旧、復興は時間がたてば、経つほど、被災者が戻りづらくなる特性を持っています。戻りたいが、時間がない、健康上の理由で戻れなくなる。その意味でも、居住環境を出来る限り、早く整備することが必要と思います。同時に、このような被災者の精神的な負担、負荷を軽減することも重要な課題ではないかと思います。

<北海道新聞社説>大震災3年 遅れ目立つ復興     被災者救えぬ政治の怠慢

 東日本大震災から3年がたつ。

 死者は1万5千人を超え、なお2600人が行方不明だ。地震、津波に東京電力福島第1原発の事故が加わり、約27万人が避難生活を余儀なくされている。一部の被災地では高台移転のための用地造成や復興公営住宅の建設が始まった。だが、仮設住宅にまだ約4万5千戸が入居している。大災害の傷痕は生々しい。

 復興の歩みは遅く、被災者が安心できる日はまだ遠い。にもかかわらず国の政策に失速が見られるのはどうしたことか。

 被災地を置き去りにして日本の再生はあり得ない。震災復興が国の最重要課題だと再認識し、全力で取り組まなくてはならない。

■隠せなくなった矛盾

 「時間の経過とともに、くさいものにフタをして自分の方向に進もうとしている。被災地にいるとそれが見えてしまう」。岩手県陸前高田市の戸羽太市長は仮設庁舎の小さな市長室で語った。

 被災地の苦悩を尻目に、安倍晋三政権は独善的な政策を進める。大企業を優遇して復興法人税を前倒しで廃止し、公共事業重視が資材高騰と人手不足をもたらした。集団的自衛権の行使容認に動く首相の姿は、被災地の人々から見れば「復興を担う子供たちの未来に、戦争が起きるかも知れない状況をつくっている」ように映る。

 震災直後に比べ復興への熱意が冷めかけているのではないか。復興予算は相次ぐ流用で底を突きつつあり、財源探しが必要な状況に陥っている。国の政策と震災復興との矛盾は隠せなくなってきた。

 福島県では民家の庭に放射能で汚染された土砂が散在する。中間貯蔵施設の建設場所が決まらないから行き場所がない。最終的にどう処分するか見通せないので中間貯蔵施設受け入れも決まらない。

 一番大事な問題を後回しにしたまま、目先の事象に対応しようとするから根本的解決にならない。「くさいものにフタ」とはこうした現実逃避を指すのだろう。

■肝いりの課題に軸足

 震災復興が進まない背景を探ると、視野が狭く内向きな政治の姿が見えてくる。

 安倍首相は復興を最優先課題に掲げて就任した。だが現実には経済政策で国民の支持を取り付けた上で、解釈改憲や積極的平和主義など自ら肝いりの政治課題に突き進もうとしている。国論を二分する問題で国民的合意を追求しない。一部の勢力に頼れば政権を維持できると考えるからだ。そこには国全体の利益を図ろうとする視点が足りない。

 その首相を、野党暮らしに懲りた自民、公明両与党が支える。震災時に政権の座にあった民主党も現政権批判に鋭さがない。

 未曽有の大災害に既存の制度で対応し国民の信頼を損ねた官僚組織は、今ある権限にしがみつく。経済界は東京五輪をアベノミクスの「第4の矢」だと称賛し、ビジネスチャンス獲得に余念がない。

 指導的立場にある人たちが自分の利益を優先する姿勢をとれば、社会への影響も避けられない。

 被災地との「絆」を大切にする気持ちが薄れ、外国人をののしるヘイトスピーチや無差別に人を襲う通り魔事件など、ささくれ立った社会現象が増えている。 日本全体を重苦しい空気が覆っている。これは国民の多くが震災直後に目指した国の姿ではない。

■分散型社会の実現を

 教訓を見失ってはいけない。

 大震災がえぐり出したのは、地方の犠牲の上に大都市が成り立つというこの国の構造的な問題だ。分散型社会の実現は震災後の日本にとって大きな課題と言える。高い確率で首都直下地震が予想されている。だが国の対策はインフラ強化などハード面に偏っている。首都機能の移転が急務だが具体化しない。安全対策を怠った震災前の原発のありようと同じだ。

 既存の権限を地方に渡さない中央省庁主導の行政と、官僚に依存した政治の打破が不可欠だ。大胆な発想で未来を切り開くことが肝心である。震災前に逆戻りするかのような政治の現実があるために、いまだに多数の被災者が避難を強いられ、震災関連死も増えている状況が続いている。どう見ても異常だ。危機は去っていない。

 「被災地に寄り添う」という言葉をいま一度思い起こす必要がある。自分だけ良ければいいという考えを抑え、人と人との結びつきを基盤とした社会をつくりたい。

     ◇     ◇

 震災から11日で3年。わたしたちがなお直面する課題は何か。3回にわたり考える。