“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

マイナンバー準備作業をやめよ

2015年06月05日 12時33分53秒 | 臼蔵の呟き

自民党、公明党、民主党、維新の会などが求めてきたことは、監視社会の実現だ。社会のあり方として根本的な問題があります。マイナンバーは国民主権を否定し、国民の上に国家を位置付ける思想から発想された制度です。

このような監視社会、国家権力が暴走する手段を国家が次々と法律により取得すること(合法性を装って)を許してはならないと思います。

<信濃毎日社説>マイナンバー準備作業を中断せよ

 年金情報の流出問題はマイナンバー制度の問題点をあらためて照らし出す。来年1月の実施に向け政府が準備を進めている制度である。国民一人一人に12桁の番号を割り振り、税、社会保障、災害対策の各分野で活用する。

 マイナンバーの情報が漏れ出したら暮らしは丸裸になってしまう。不安があるままのスタートは避けねばならない。準備作業を中断し、導入の是非を含めて議論をし直すよう政府に求める。

 情報漏れを起こした日本年金機構では、データ保護の十分な体制が取られていなかった。職員の意識も甘く、行政連絡を装うメールにだまされて入り込まれている。不正アクセスが分かった後の対応も迅速さを欠いた。

 マイナンバー制度は大丈夫なのか、心配になる。似た仕組みを運用している米国と韓国では実際、不正アクセスで情報が盗み出される事件が起きている。

 内部の人間が情報を売り渡す可能性も否定しきれない。本来なら制度とシステムの全体を点検し直すときである。

 担当の甘利明大臣は会見でシステムの安全性を強調し、実施のスケジュールを見直す考えのないことを表明した。どんなに厳重な対策を施しても裏をかかれ、情報が盗み出されている現実がある。大臣は深刻さが分かっていない。

 この国会ではマイナンバーの利用分野を銀行預金と予防接種、メタボリック症候群健診に広げるための法案が審議されている。制度が始まってもいないのに利用を広げるのは拙速すぎる。今国会での成立は見送るべきだ。

 政府は戸籍とパスポート、医療保険分野でもマイナンバーを使う考えを最近になって打ち出している。共通番号がカバーする範囲が広がれば広がるほど、漏れたときの被害は大きくなる。

 今年1月の世論調査では、マイナンバー制度で最も不安に思うこととして「情報の漏えいやプライバシー侵害」「不正利用による被害」を、それぞれ3人に1人が挙げていた。国民の方がよく分かっている。不安を置き去りにして進めるのは許されない。

 制度が動きだし政府がその気になれば、国民一人一人の暮らしぶりが手に取るように分かる。監視社会の実現だ。社会のあり方として根本的な問題をはらむ。マイナンバーは国民主権の社会と調和できる仕組みなのか。基本に立ち返った議論が必要だ。


衆議院審査会:想定外の「違憲」与党「野党に利用された」

2015年06月05日 11時22分39秒 | 臼蔵の呟き

衆議院審査会:想定外の「違憲」与党「野党に利用された」

なかなか笑える話です。しかし、自民党、公明党の憲法を無視し、利権主義とは何かを知りながら、暴走を続ける安倍、自公極右政権にとっては大きな痛手です。

自らの意向に抵抗し、批判するマスコミ、知識人を排除して、御用学者と御用マスコミを使っての世論操作を常とう手段とする自民党、公明党にとっては大きな痛手となったのでしょう。

物事を科学的、論理的に思考しなければならない学者が、戦争法案を合憲というような意見を披歴することは自らの非論理性と憲法学者としての存在価値を自ら否定することになるからです。そのことを彼らが理解できないことは彼らのおごりと浅はかさを証明しています。

<毎日新聞>衆議院審査会:想定外の「違憲」与党「野党に利用された」

 4日の衆院憲法審査会は、参考人として出席した3人の憲法学者が今国会で審議中の安全保障関連法案をそろって「憲法違反」と断じるという与党の想定外の展開になった。政府・与党は法案への国民の理解がなかなか深まらないことに焦りを強めていただけに、ショックは大きい。

 審査会後、自民党の船田元(はじめ)憲法改正推進本部長は「後半の議論が安保法制になったのは予想外だった」と記者団に率直に認めた。船田氏はすぐに自民党の佐藤勉国対委員長に状況を報告。佐藤氏はあきれた様子で「平和安全法制特別委員会への影響を十分に考え、今後は人選やテーマ、スケジュールに配慮するように」と注意したという。

 関係者によると、自民党などは当初、司法制度改革を通じて同党とつながりのあった佐藤幸治京都大名誉教授に要請したが、調整がつかず、長谷部恭男早稲田大教授を選んだ。審査会の自民党メンバーは「長谷部氏は立憲主義の権威でもあり、この日の議題に合うと思ったが、野党にうまく利用されてしまった」と悔やむ。

 審査会では公明党の北側一雄副代表が「違憲」批判に反論したが、長谷部氏は「『他衛』まで憲法が認めているという議論を支えるのは難しい」と明言した。

 3日の特別委を与党だけで開催するのをやめ、野党に配慮した「丁寧な審議」を演出した直後の出来事に、自民党幹部は「論外だ。今国会で一番何が大事なのか、憲法審査会がそれとどう関係するのか、当然考えるべきだ」と船田氏への怒りをぶちまけた。

 一方、民主党が推薦した小林節慶応大名誉教授は、憲法9条以外の改正を優先させようとする自民党の姿勢に「『お試し改憲』も本気なら賛成だ」と一定の理解を示した。


野党再編の欺瞞

2015年06月05日 10時05分20秒 | 臼蔵の呟き

安倍、自公政権を作り出した最大の要因は、二大政党制のもとで公約を反故にし、過去の自民党型政治を民主党政権の名のもとに実行し、多くの国民を欺き、自民党を政権から離脱させた選挙結果を「後悔」させたことにあります。

その民主党を中心とした野党再編が、実現できたとして(仮定)現在の政治状況を大きく転換することができるようになるのでしょうか。TPP協定交渉、消費税率の引き上げ、社会保障制度の改悪などは民主党政権が着手した政治課題です。また、憲法改悪を意図する動きも民主党政権も同調してきた問題です。その延長線上に戦争立法も起きています。

政治は政党のためにあるのではなく、国民のためにあります。その国民から選出された議員たちが、選挙民を無視して野党再編に動くさまは、民意無視もはなはだしい行動です。

最大の政治問題は、戦争法案、普天間基地移転強行、TPP交渉、原子力発電所再稼働に反対する民意が多数であるにもかかわらず、その多数意見を無視した政府の行動を議会内で、押しとどめる行動をとることです。そのことが問題となるのではなく、自公政権に対抗する野党を作ることが政治目的の行動をとっても、多くの国民が期待するはずもありません。本当に、懲りない面々です。

毎日新聞報道>野党再編 構想活発化「民維合併」や「野党新党」浮上

 来夏の参院選が約1年後に迫る中、野党再編を模索する動きが活発化してきた。民主、維新両党内で「民維両党などによる統一会派」「民維合併」「野党新党」構想などが浮上している。昨年末の衆院選で自民1強により民主、維新両党が伸び悩み、社民、生活両党など少数政党が大敗した反省が背景にある。

 「民主と維新が単に合併するのでなく、その他の勢力も一つの旗の下に集まる形が好ましい」。維新の党の松野頼久代表は4日、東京都内で記者団に語った。民主、維新両党などが解散した上で他の野党勢力も結集し「野党新党」を結成する持論を改めて強調した。

 野党再編構想が具体化したのは先月の大阪都構想の住民投票後、維新代表に就任した松野氏が「年内に衆院で100人規模の野党勢力結集」を呼びかけたのがきっかけだ。松野氏は就任以来、民主党の岡田克也代表のほか、生活の党の小沢一郎共同代表、旧みんなの党代表だった浅尾慶一郎衆院議員ら各党党首級と相次いで会合を開催。関係者によると、新党構想を中心に野党再編について活発に協議しているという。

 一方、岡田氏は先月下旬、社民党の吉田忠智党首、生活の党の小沢氏とも立て続けに会談し、野党連携に向け協力する考えを確認した。

 新党構想は、今年9月の岩手県知事選や10月に想定される参院岩手選挙区補選での民主、維新、生活などの連携を経て、臨時国会から年末までに各党が解散し、新党を結成する「対等合併」案。「インパクトも強く、強い野党への期待感が出てくる」(民主関係者)とのメリットがある。

 一方で、民主のリベラル派や維新の大阪系など新党構想に反対する勢力が各党を引き継ごうとして党内分裂を招く恐れもある。このため、民主を存続させ、他党からの吸収合併に持ち込む合併構想も民主執行部を中心に有力だ。また、「今国会での共闘を受け、臨時国会で統一会派を結成」(民主中堅議員)する構想も浮上しており、再編への発展を狙う。

 ただ、いずれの案も実現には各党内の反発が予想される上、構想実現に汗をかくまとめ役は見当たらない。民主、維新両党の一部議員からは小沢氏の仲介を期待する声も上がっている。