昨日の夕方、我々は近くのロイヤルホストでお茶してから団地の近くまで戻ってきますと・・
団地2ー7号棟の前でTさん三姉妹が揃って引っ越し最後?の荷物を通りに面した所へ運び出していました。
箱やら大きな袋やらその数20個?余り、何だか大変な荷物です。
私も知っている2番目の方に妻が話しかけます「如何したの、未だ引っ越し終わらないの?」
小さな声で二人の会話が続いています・・
どうやら先日の引っ越しで、梱包が間に合わなくて運送業者に置いてかれた荷物が残って仕舞ったらしい事、
三人の思い出も詰まった品物を一つ一つ纏めるのにも苦労されたのだと思いますが・・
今日、今タクシーに来てもらって300m程離れた新しい住まい迄運ぶ事になっている・・
私達は階段前に山のように積まれた荷物を道路脇迄運ぶ3姉妹を只見ている訳にもいかず・・
見た所、それ程貴重な品にも見えなかったので、二人して三姉妹に交じって運ぶのを手伝い始めましたが・・
両手に抱えて荷物を運ぼうとしたら・・
「どちら様で?・・」
「えっ?あ~SSの・・」
「それはどうも・・」解ってくれたらしい・・安心して次々に運びますが、大きさ形も皆マチマチで・・
やがてタクシーが1台道路出口前に止まります・・
話は付いているのか、タクシー運転手は後部ボンネットを開けて次々と荷物を詰め込みますが・・
タクシーの後部荷物入れ場所はそれ程の広さも無いので瞬く間に一杯になって・・
運転手が何度もボンネットを上から押さえつけて何とか蓋を閉めてから・・
タクシーの後部座席に上下の姉妹の二人が乗って、夫々の膝の上と脇に一つづつ荷物を抱えて・・
タクシーは出て行きました・・300m先の新宅へ・・
私は「タクシー使うなら、家の軽で運んであげる・・」
「でもタクシーは今回3回頼んである・・」
「そうですか・・そんじゃ軽が出しゃばったら営業妨害になるな~・・」・・
タクシーは間もなく姉妹を載せて戻って来ました・・
今度も又ボンネットを叩いて姉妹が荷物を持って乗り込んで・・
往復する事、都合3回・・で荷物は未だ残っています・・如何する心算か私達も心配です・・
聞けば,部屋、物置は今日で空にして返さなければならないそうです・・
土日休みでも、URのボックスに鍵を入れれば良いそうですが、締め切りはキッチリ今晩12時迄だそうです。
「それでお部屋は全部片付いたの?」と妻が訊けば「ウンま~どうにか??・・」
未だ何か残っているのか・・
然し私達にはどうしようも無いので・・
もう今日タクシーは頼んで無いわけですから・・
「残った荷物、内の物置で預かったら・・空いているから」と私・・
「鍵預けておくから明日以降何時でも荷物取りにくればいい・・」と妻・・
すぐさま予備の鍵を自宅から持って来て渡します・・
やっと決心がついたか、小さな声で「申し訳けない・・・そうさせて・・」
左端が元Tさんの、右から2番目が我が家の物置・・何十年も住んでいて物置が出来たのは10年くらい前か?・・前に覗いたのですが物置にはギッシリ、キチンと詰まっていて流石、几帳面な女所帯の物置だと思ってはいたのですが・・中には捨てきれない物も大切に保管されていたのだと思います。
残った荷物を三人で私んとこの物置に運び込んんで、鍵を渡して・・極端に目を鍵穴に近づけて試している彼女・・
後で訊いたら緑内障で目が殆ど見えないそうだ「それでか・・暗い自分の物置の大きな荷物が未だ残っていても解らないのは・・大変だな~・・」
ホッと一息ついて3人が・・3人とも腕をポリポリと・・「やぶっ蚊にアチコチ食われて・・痒い痒い・・」
「何か出来る事があったら、何でも遠慮しないで・・」と何度も妻が・・
「有難うございました・・」とこちらも何度も・・
Tさんと別れた後、自宅に戻った二人は・・
「痒いな~・・蚊だけは御免だな~・・」蚊も生きる為に一生懸命に老人達のナケナシの血を吸っているのかも・・
これも後で妻から聞いた話「三人姉妹は一度も結婚したことが無い儘、これ迄3人で一緒に暮らして来た・・」
或は、チョッと変わった三人姉妹なのかも知れませんが、上の姉さんが言っていたそうです「私が長女なんだからシッカリしないと・・」矢張り姉様の自覚とでも言うのでしょうか・・
でも私の目にはシッカリ者は今回の引っ越しで話の出来た二番目の彼女だと思うのですが・・
因みに私も男バカリ五人兄弟の二番目なのですが・・私の場合どうでしょう・・今の所五人夫婦全員この世で暮らしています、但し全部離れ離れですがね。
明日から元気で仲良く三人は、他人に頼らないでも立派に暮らしていくのでしょう。
未だ今日は荷物を引き取りに来ないようですが・・
「家の軽で運んじゃえば簡単なんだけど・・」「でも又遠慮するし、Tさんの全て自分達の手で引っ越しをすると言う気持ちみたいなものも有るし・・」二人は成り行きを見守っていくことにしたのです・・今の所・・
あんかけ揚げ焼きそばのお昼です。「あん沢山かけて・・残っても仕方ないから・・」「ハイそうします・・これでどうだ!」ゴチソウサマ