HIROの のはらうた

2012/7/31からブログを始めました。

24/8/29 津軽📕太宰治

2024-08-29 | 本・映画・能楽・美術館など
良かったです。最後の一行が清々しい…
と、紹介していただいた本。

青森の地図を見ながら読みました。


「ね、何で旅に出るの?」
「苦しいからさ。」

私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。
さらば読者よ、命あるならばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。

「津軽」34歳の時の作品

24/8/28 気がつけば、終着駅📕佐藤愛子

2024-08-28 | 本・映画・能楽・美術館など
39歳から100歳の今日に至る波瀾万丈の人生を振り返る。


沢山生きるということは、柔軟性を失って固まって行くことだ。(47歳)

欲望が涸れていくということは、らくになることなのだ。それと一緒に恨みつらみも嫉妬も心配も見栄も負けん気も、もろもろの情念が涸れていく。それが「安らかな老後」というものだ…
寂しい?当たり前のことだ。人生は寂しいものと決まっている。寂しくない方がおかしいのである。(85歳

ある時期から、この世には修行するために生まれてきていると考えるようになりました。すると、苦しいこと、泣きたいようなことがあっても、これは修行だと思うと耐えられる。…
「楽しくなければならない」という強迫観念みたいなものにとらわれてしまっているのではないですか。(88歳)

なんでも先のことをくよくよ考えるとか、人のせいにするのはよくないと思いますね。自分がそれまでの人生で、何をしてきただろうか、何をするべきかを考えてみれば、不平不満がひっこむのではないですか。そして、最後は、不如意や理不尽をあきらめることが大事です。あきらめられないと、いつまでも不幸。…(88歳)

若いころは人を見る目が現象的ですから、思い込みも強いですし。年をとると人の気持ちも見えてくるし、自分を客観視できるようにもなりますからね。(93歳)

24/8/7 老人の美学・文学部唯野教授・人類よさらば📕筒井康隆

2024-08-07 | 本・映画・能楽・美術館など
筒井康隆と言えば、読んだことはないですが、SF小説「時をかける少女」、、と思っていました…

「老人の美学」と「文学部唯野教授」は紹介していただいた本

「老人の美学」
仕事をしなくてもすむ境遇になった人の仕事は、孤独に耐えることである、と言ってもいいだろう。

無心に行っていることができなくなったときが、孤独に耐えるときなのだろうか。

「文学部唯野教授」 
工学部ヒラノ教授シリーズとは違って、文学部ってこんなの?
と思いながら読みました。
まるで講義「文学批評史?」を聴いているような…

「人類よさらば」
SF短編集、どの作品も奇想天外でした。

24/7/13 工学部ヒラノ教授の終活大作戦📕今野浩

2024-07-13 | 本・映画・能楽・美術館など
昨夜、続きを読もうと思ったら、本がない…
映画館に電話したら、ありました!
最近こんなことばかり…

ヒラノ教授シリーズ2冊目



あとがき
次の六つの条件を満たす人はPPK(ピンピンコロリ)を全うできる可能性が高いという。
こまめに運動する人。十分かつ良質な睡眠をとる人。コレステロールが高めの人。体重が多めの人。毎日適度なお酒を飲む人。断熱性のある家に住んでいる人。

24/7/12 映画と散歩

2024-07-12 | 本・映画・能楽・美術館など
雨予報なので、映画館へ。
草笛光子の生誕90年記念作品

草笛光子さんが美しいこと、ほんとに90歳?!
原作者の佐藤愛子さんは、100歳になられたのこと!

老いとは“おっくう”ということで、若さの秘訣は、なんでもチャレンジすること。そう語る草笛光子は、『九十歳。何がめでたい』のクランクアップの際、前田哲監督に、こう言ったという。
「次はどうするの?」

安満遺跡へ


24/7/2 火天の城📕山本兼一

2024-07-02 | 本・映画・能楽・美術館など
とても良かったです。

信長の夢「安土城」築城の裏には、天下の棟梁親子による想像を超えた創意工夫と葛藤があった。前代未聞の一大プロジェクトの全貌を描く。


自分が半人前と思えばこそ、木の力を借り、人の力を借りて屋形も天主も建てられる。一人でできることなど、なにもありはせぬ。

この作品は、先に映画(東映オンデマンド)を観てから本を読んだのですが、どちらも迫力があって良かったです。

24/6/21 工学部ヒラノ教授の傘寿でも徘徊老人日記📕今野浩

2024-06-23 | 本・映画・能楽・美術館など
こんな本、読みました。
と紹介していただいた本の2冊目(1冊目は「70歳のたしなみ」)。

工学部、というタイトルを見ただけで、苦手だ、と思いましたが、読み出してみたら、

思わず笑ってしまう文章も。
たとえば、
転んだあとの杖
自ら発光するアンコウ爺さん
脚に錘、背中に荷物
などなど…あるある。

専門的な話になると難しくて笑えませんが、こんな世界があるんだー、と興味深く読みました。

24/6/19 70歳のたしなみ📕坂東眞理子

2024-06-19 | 本・映画・能楽・美術館など
卓球🏓の帰りに本を借りて、そのまま図書館で一気読み。

人生100年時代を生きる後半生の教科書!
予習しました。


あまりに前向きでポジティブな生き方の提案にたじろぎました。

早期退職して12年目。
もう無理な生き方はしたくないし、
ご機嫌じゃない日があってもいい、
と思っています。
が、「美しい」「面白い」「素敵だな」と思うことを見つけ感動する、感謝する…。
こうした心がけは持ち続けたいと思います。

今日の卓球、思いっきり打てて面白かった!


24/6/12 紫式部と藤原道長📕倉本一宏

2024-06-12 | 本・映画・能楽・美術館など
家篭り5日目、借りてる本、この本で最後。

著者は「光る君へ」の時代考証を担当されている倉本一宏氏です。


紫式部と藤原道長とのリアルな生涯を、確実な資料のみによって時系列的に復元してみたい。…
ここまでは史実であるという紫式部と道長のリアルな姿を、明らかにしていきたい。

ふたりのリアルな生涯と姿を知ることができてよかったです。
これからの大河ドラマが楽しみです。

24/6/11 戦国武将伝 東日本編📕今村翔吾

2024-06-11 | 本・映画・能楽・美術館など
久しぶりに体調が悪くなり、家篭り4日目。
薬を飲むと眠って、目覚めるとボンヤリした頭で読書して…
やっと熱が下がって楽になってきました。

各都道府県で一人、武将を取り上げた掌編小説、東日本編。
有名武将から初めて知る武将まで…
とても興味深く読みました。


23人の武将の中で「風の中のレラ」北海道・蠣崎慶広が一番心に残りました。
渾名のレラは如何なる意味なのだ
それは…
風という意だ

西日本編を読むの楽しみです。

24/6/9 月ぞ流るる📕澤田瞳子

2024-06-10 | 本・映画・能楽・美術館など
日本初の女性による女性のための歴史物語『栄花物語』の作者である朝児(赤染衛門)からみた宮廷はどんな姿をしていたのか?

栄花物語を書く決意をするまでの物語

 
人は己自身の一生しか、体験することはできない。だが書物には、現実の生活の中で触れることが叶わぬ経験と知恵が無尽蔵に記されている。

天の川 雲の水脈にてはやければ 光とどめず月ぞ流るる