HIROの のはらうた

2012/7/31からブログを始めました。

24/11/21 じんかん📕今村翔吾

2024-11-21 | 本・映画・能楽・美術館など
織田信長が語る松永弾正久秀の生き様…
とても良かったです。

人間。同じ字でも「にんげん」とよめば一個の人を指す。今、早慶(本山寺の住職)が言った「じんかん」とは人と人が織りなす間。つまりはこの世という意味である。


(富田の)五百住、(ポンポン山の)本山寺、三好城、飯盛山城、信貴山城、八上城、和束、鷲峰山(じゅうぶざん)、柳生、堺、安土城、、
地元の町や山城、行ったことがある山城や町、山が舞台の小説でした。
本山寺にこんな歴史があるなんて、初めて知りました。

「嫉みはまだなくならんか?」…
「まだその境地には。持たざる者には、持つ者が羨ましく…俗な男もので」…
「では嫉みはどうして捨てる?」…
「また歩みながら考えます」

(三好)元長のいう戦のない世の先は、このような幾多の「好き」が溢れるのかもしれない。

24/11/20 老いと孤独の作法📕山折哲雄

2024-11-20 | 本・映画・能楽・美術館など
良かったです、と紹介していただいた本。
良かったです。


『マヌ法典』が教える理想的な生き方
人生を四つに分け、「四住期」として考える。
学生期…学ぶ時期
家住期…家庭を営む時期
林住期…自分の好きなことをするために生きる時期、第二の人生の始まり
遊行期…死への最終準備の段階

「四住期」を実生活に取り込んでいる気分を楽しむ。
午前中…学生期と家住期を行ったり来たりする時間を過ごす
午後…林住期と遊行期に分ける

「四住期」を意識して、一日を過ごしてみようと思います。

24/11/15 静かに生きて考える📕森博嗣

2024-11-16 | 本・映画・能楽・美術館など
孤独を楽しむ生き方

孤独とは、静かでのんびりとして、ゆるぎない幸せを感じさせてくれる時間のことではないだろうか。

面白くても、面白くなくても、必ず全部読む。面白くないものも、何が面白くないかを考える材料になる。…他人が書いた文章を読むことで、大勢の頭脳に触れられる。

満たされた気持ちになるのは、自由を感じるときだ。

本当にどうでも良いことだが、「どうでも良い」は、「こうあるべき」よりは幾分好ましいように感じている。

同じことをしていても、毎日違うことを考えられる頭を持っていたい。

悩む時間を惜しまないこと。回り道を少しずつ進むこと。一つの方法に拘らず、そのときどきで最適のものを考えること。そうすることで、自然に問題は薄れていく。ゆっくりと、自由や幸せに近づくことができるだろう。

…少しずつ確実に進む道は、だいたい目の前にある。歩みにくそうに見えているけれど、歩けないわけではない。そこへ一歩、一歩、足を前に出して、ゆっくりと進むだけだ。それほど難しいものではない。

24/11/2 日文研一般公開🏯京都

2024-11-02 | 本・映画・能楽・美術館など
「海外ドラマ【SHOGUN 将軍】から戦国日本のイメージを考え直す」


1ヶ月以上前に講演会&座談会の予約申込をして、テレビで「SHOGUN 将軍」を観て、今日の講演会を楽しみに待っていました。

講演会&座談会では時代考証をされたフレデリック・クレインス氏の「歴史家がドラマづくりを手伝ってみた」…将軍とは、役割、コンセプト、衣装と髪型、セット、言葉、各場面の時代考証、、などについて大変興味深いお話を聞くことができました。
「英雄たちの選択」でファンになった磯田道史氏のお話も聞くことができ、とても良かったです。
2時間の講演&座談会があっという間でした。

館内のレストラン「赤おに」の「南極ビーフシチュー」、美味しかったです。

午後は、「日文研の先生と歩く所内案内ツアー」に参加して、図書館円形閲覧室や蔵書、中庭を見学しました。








その後、「お楽しみ企画♪井上所長によるピアノ演奏会」…41歳から独学でピアノを始めて現在69歳、素敵な雰囲気の方だなぁと思っていたら、「京都ぎらい」の著者である井上章一氏だと帰りのバスの中で教えていただき納得しました。

最後は、残り時間わずかでしたが、「京・Genji〜朗読劇〜【紫式部といふものありけり】」も観ることができました。

イベント中はずっと大雨でしたが、終わって外に出たら雨がやんでいました。
とても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。。

24/10/12 知の旅は終わらない📕立花隆

2024-10-12 | 本・映画・能楽・美術館など
立花隆は巨大な山だ。哲学、政治、脳、宇宙、生命科学、歴史、音楽…。
むさぼり読んで書いた膨大な仕事と、その人生を初めて語った。

僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと

新書にしては分厚い(415P)、さぞかし難解な本だろう、と思っていたのですが…
安保闘争、「田中角栄研究」、ロッキード裁判批判との闘い、脳死、言論の自由、旅、死ぬこと、、疑問に思うこともありましたが、興味深く読みました。

◼️人は無数の小さな旅の集積体
人間の肉体は、結局、その人が過去に食べたもので構成されているように、人間の知性は、その人の脳が過去に食べた知的食物によって構成されているのだし、人間の感性は、その人のハートが過去に食べた感性の食物によって構成されているのです。
すべての人の現在は、結局、その人が過去に経験したことの集大成としてある。その人がかつて読んだり、見たり、聞いたりして、考え、感じたすべてのこと、誰かと交わした印象深い会話のすべて、心の中で自問自答したことのすべてが、その人のもっとも本質的な現存在を構成する。考えたすえに、あるいは深い考えもなしにしたすべての行動、その行動から得られた結末について反省と省察を加えたすべて、あるいは獲得されたさまざまの反射反応が、その人の行動パターンをつくっていく。
人間存在をこのようなものとしてとらえるとき、その人のすべての形成要因としての旅のもつ意味の大きさがわかります。
…さまざまな分野に広がっていく「知的な旅」でもありました。
…小さな変化の集積体として常住不断の変化をとげつつある存在といってよいでしょう。

24/10/8 バリ山行📕松永K三蔵

2024-10-08 | 本・映画・能楽・美術館など
第171回 芥川賞受賞作。

会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑想する純文山学小説。

山と人生を重ねて…
里山や低山、高山でも、1人で歩いても同行者がいても、山を歩いていたらいつの間にか仕事の事を考えていました。
岩登りは、どうやって次のホールドを掴むか…仕事のことを考えていたら落ちます。週末岩を登って頭を真っ白にしてから、また仕事に向き合っていました。
山歩きから岩登りへ、仕事を辞めてまた山歩きに戻りました。
今は安全な山行しかしませんが、危険といわれる山行をしたくなる気持ちも分かります。。

24/10/4 東大女子という生き方📕秋山千佳

2024-10-04 | 本・映画・能楽・美術館など
紹介していただいた本。

勉強が好きで好きでたまらない人たち…
三度の飯より勉強が好き。
「越えられないハードルはない」(豊田真由子)

「自己肯定感が低いから必要とされると嬉しかった」
…複雑さに耐える要素を身につけます。それが私たちの人生をカラフルにしていく。(山口真由)

…「選択肢が増えること」です。…私は大人が子どもに与えられる最大の贈り物は、選択肢を増やしてあげることだと思っています。(上野千鶴子)

数々の試練によってしなやかを備えて、自分の幅を広げるたくましさを得ていた。それを下支えするのが、学び続ける力と、学んだことを生かす力だった。(秋山千佳)

24/10/3 「富士そば」は、なぜアルバイトにボーナスを出すのか📕丹道夫

2024-10-03 | 本・映画・能楽・美術館など
紹介していただた本。

「富士そば」?大阪にはお店がないのが、残念です。


…人間はみんな平等だと考えています。

私が叱るとき
一.失敗を恐れて何もしない人、怠けている人
二.失敗から何も学ぼうとしない人
三.他人の失敗をあざ笑う人

運に関して…確実にあるものだということ。そしてその正体は、つまるところ情報だと思うのです。…
情報を持っておくことで、運は拾えるものなのです。…
運が強いというのは、いろんな情報が入っているということ。心がけである程度、コントロールできるものなのです。

絶対に威張ってはいけないし、人の話しにはかならず耳を傾ける。…どんな人間関係においても常に守りたいルールです。

ここまで従業員を大切にされている経営(創業)者がいらっしゃるとは知りませんでした。

24/10/1 九十八歳。戦いやまず日は暮れず📕佐藤愛子

2024-10-01 | 本・映画・能楽・美術館など
山行報告を書くだけても大変なのに、
九十八歳で本が書けるなんて…エッセイ集の続編だとしてもすごい、凄すぎる!と思って読んだ本。 

要するに今、これを書いている私は九十六歳を半分くらい過ぎた歳の大ババアであることがわかればそれでよい。…


かくして私はここに筆を措きます。…
みなさん、さようなら、ご機嫌よう。ご挨拶して罷り去ります。
二〇二一年 庭の桜散り敷く日

「今はもう、消えかけた提灯下げて夜道を行く」
二〇二四年四月二日 自宅にて

いつまでもお元気でいてください。。

24/9/30 人間の器量📕福田和也

2024-09-30 | 本・映画・能楽・美術館など
図書館の追悼コーナーの棚に並んでいた一冊。

読んでいる途中で、福田和也氏ってどんな人物?と思って検索。
共感できない考え方もありますが、興味深く読みました。

三、ゆっくり進む  宮本常一
自分の足で歩いていくことは、人と出会う事であり、考える事、見つける事…
急がないこと、自分のペースで生きていくというのは、なかなか難しい。
…急ぐということは、それだけ考えないということであり、見ないということでもある。その事になかなか、人は気づかない

24/9/22 老いては「好き」にしたがえ!📕片岡鶴太郎

2024-09-22 | 本・映画・能楽・美術館など
紹介していただいた本
流行に否定的になるのと頑固さは比例していくのではないでしょうか。…常にフラットでいて、新しいものを取り入れていったほうが世界は広がります。…
悩む時間も無駄にはならないのです。

素直に楽しむこと、…

毎日コツコツ0.1ミリの成長を積み重ねていく、これが大事です。

死後のほうがなぜか父が近くに感じられます。ふと…心の中で話しかけたりすると、つながっているような気持ちになるのです。

“3ない”で浪費を防ぐ
・必要な物以外は手に入れない
・欲しい物にしかお金を使わない
・無駄遣いをしない

昔話をするよりも、「今日の自分がいちばん」だと楽しんで、生きたい。

24/9/12 孫のトリセツ📕黒川伊保子

2024-09-12 | 本・映画・能楽・美術館など
紹介していただいた本

私たち祖父母が、AI時代を生き抜く孫たちのためにすべきことが書かれています。…

夏休みやお正月に会うだけでも、あるいはメッセージやメールを交換しているだけでも、徹底して「まるごと受け止める役」「待っている役」をやればいい。会えない日常は、「おじいちゃん(おばあちゃん)が、きっとわかってくれる」という思いだけでも支えてやれる。昔から言う、心のよりどころ、ってやつですね。

「どうして」を「どうしたの?」に換える…「どうして」は意図を問いただす質問…「どうしたの?」は状況を尋ねる質問だからです。

「心のよりどころ」になりたいです。。

24/9/9 心の中に「静」をもつ📕片岡鶴太郎

2024-09-11 | 本・映画・能楽・美術館など
鶴太郎さんの本を初めて読みました。

内面を深めてゆくことで、
見える景色が変わります。
人生も豊かになります。
毎日、午前1時に起床し、4時間のヨーガと2時間の朝食タイム。

あきらめずに続けること
自分を探すことから、自分を深めることへ
毎日同じことをやると見えてくるもの
毎日毎日、ヨーガをやることがとにかく楽しい
みんな、なりたい自分になれるはず
ヨーガをすればするほど毎日新しい発見があるから驚きです
生きていることそのものに感謝が湧いてきます
とにかく、無我夢中に生きることです
「劣化」ではなく「進化」という自分軸

自分の内面にある「静」的なものを見つめ、自分の、そして物事の本質を忘れないようにしなければいけないのではないでしょうか。
私が「静かな時間」を大切にしている、一番の理由はそこにあります。

あきらめないことです。もっと自分を信じて、果敢に生きてゆくことです。

ヨガは、とにかく気持ちいい。
遠くに出かけない日は、ジムのヨガのレッスンが楽しみで、続けています。
わずかな時間ですが、心の中に「静」をもつことができます。

24/8/30 老い力📕佐藤愛子

2024-08-30 | 本・映画・能楽・美術館など
のろのろ台風の影響でジムは今日も明日も休館に。
のろのろと阿武山歩(6.9km、↗️256m)をしてからの読書。

笑えます。
心が軽くなります。
50代から80代まで折に触れ記したエッセイ集
50代
美しさを失わない女性がいる。…化粧を生活のアクセントと考えている
大切なものは身ごなしの機敏さ

60代
…と咽喉を締め上げたくなるのである。

70代
…駅の階段を登る時は、両脇を支えられて漸く上るという有さまだった。現地に着いても息子たちの手でリフトに乗せるのが大変だったという。息子は最後の姿をテープに納めようと山の下でビデオを構えて待っていた。
と、上の方から絶妙なテクニックでザーっと滑り降りてくるばあさんがいる。
まさか?と思いつつよく見ると、それが彼女だったという。しかし滑走した後の帰り道は来た時と同じ、ヨレヨレだったそうだ。

80代
私の人生は失敗の連続だったが、とにもかくにもその都度、全力を出して失敗してきた。失敗も全力を出せば満足に変わるのである。