脱サラ整体師の午後

日々の生活や施療の中で、発見したこと、気がついたことなどを綴ります。

ココロのマッサージ(其のニ)

2018年02月22日 | 日々の施療
クライアントのAさん(30代・女性)は、4年前から不安神経症になり、
家に閉じ籠っています。
自力で私のサロンに通えないため、8ヶ月前から、週に一度
出張施療に伺っています。

Aさんの事例を引用しながら、私たちセラピスト(整体・アロマテラピー・リフレなど)
に出来る「ココロのメンテナンス」の方法をご紹介いたします。

① 「セラピストの武器は、“手技&言葉”」

心療内科医が、“心理療法&薬”で、ココロにアプローチするのに対し、
私たちセラピストは、“手技&言葉”で、カラダからアプローチします。
ココロとカラダの両面からのアプローチは、とても効果的であり、
不可欠であると思います。

クライアントは、ココロがこちこちに固くなり、言わば
“ココロの可動域(ストレス耐性・意欲・包容力・視野など)”
が、狭まっている状態です。
まず必要なことは、セラピストが話の聞き役になって、クライアントが
ココロの内にため込んだ不安やストレスを、出来るだけ吐き出させることです。
家族が相手だと、つい感情がぶつかり合い話せないことも、
第三者の私たちなら、話しやすいものなのです。

そんな時、「頑張ってますね。少しずつ回復するから大丈夫ですよ!」
などと、“前向きで、やさしい言葉”をかけながら、聞き役に徹することが
とても力になります。(カウンセリングの基本である、傾聴と共感です)
Aさんも、当初、「毎日気持ちが悪いんです。やる気も出ないし、不安です。」
と話してました。そんな不安やストレスを私たちが共有することが、
クライアントの負担を減らします。

② 「クライアントの体調(ココロ・カラダ)に合わせた施術を」

“どんな施術をするか”よりも、“どれだけ相手の状況に合わせられるか”
が、重要です。
クライアントは、体調の良い時もあれば、悪い時もあり、かなり不安定だからです。

Aさんの場合、最初の頃は特に、施術中に気持ちが悪くなり、中断することが
度々ありました。
初めてのセラピストの施術を受けることに対する、緊張があったようです。
また、その時々の体調で、こちらの思うような体位を取れないことも多いです。
特に、お腹を圧迫する伏臥をとれるまでになんと6ヶ月かかりました!
でも、決して無理は禁物なのです。

③ 「ポイントは、“自律神経のバランス回復”」

ココロとカラダの間に、介在しているのが、“自律神経”です。
メンタルが不調な時、交感神経と副交感神経の切り替えが、
うまくいかない状況が発生しています。

“心地よい手技”で、副交感神経を優位にさせたり、
“腹式呼吸”をトレーニングして、脳内ホルモン“セロトニン”の分泌を
促すことがとても大切です。
また、部位で言えば、“首(後頭骨の際)・肩背(肩甲骨、脊柱の際)”
をゆるめることも、自律神経のバランス回復に役立ちます。

④ 「セラピストのココロの持ち方」

楽にしてあげたいのになかなか出来ないって、セラピストにとって
大変辛くもどかしいものです。
“メンタルの不調”に向き合うことは、根気強さを必要とする
長期的な作業です。
でも、「きっと何とかなる!」「変わらないココロ・カラダはない!」
と自分に言い聞かせて、前向きに乗り切ることにしています。

Aさんは、8ヶ月前には37㎏だった体重も、今では43㎏に増えてきました。
以前より食事も食べられるようになった結果です。
また、最低限の筋トレ効果で、下肢周りの筋肉もついてきました。
気分が不安で落ち込むことはまだありますが、どん底を脱し、
少しずつですが低い階段を一歩ずつ、でも確実に上がっています。

以前は、ほとんど外出できなかったのですが、
久しぶりに美容室に出かけたり、
ご主人とカラオケや散歩に行ったり、
友人に会ったり、徐々にですが出かけられるようになっています。

もともと漫画のアシスタントが本業のAさんは、
机に向かえる時間も増え、先日は漫画のコンテストに応募して、
最優秀賞を取ったと喜んでいました。

そして今月下旬、ご主人と久々に、原宿へ出かけることを楽しみにしているそうです!

回復の速度は、まさに“亀の歩み”ですが、歩いては止まり、また歩きながら
でも確実にステップアップしていることが判ります。
Aさんの回復はまだ途上ですが、私は、必ず良くなると思っています。

ココロの不調は、セラピストが治すのではありません。
私たちには治せません。
結局のところ、“本人が自分の力で、自然に回復する”のだと思っています。

クライアントを支えながら、焦らず、あきらめず、二人三脚で
階段を上がっていくうちに、どこかでグンと良くなる時が現れるはずです。☆



“ココロの整体 ”(其の一)

2018年02月16日 | 日々の施療
私は、週に一度自転車で、出張施療に伺っているお宅があります。

クライアントのAさん(30代・女性)は、4年前から
仕事先の人間関係が原因(ストレス)で、不安神経症になり
家に閉じ籠ったままです。

症状は、食べると気持ち悪くなるので、あまり食べられない。
気持ち悪さがピークになると、自分で自分の体を叩いてしまう。
食べられないから体重も減少。やる気が出ない。
一人で外出も出来ない(途中で具合が悪くなるかもという不安から)。
この様な状態でした。

Aさんは、定期的に心療内科に通い、薬を服用しています。
でもあまり回復が見られず、足踏み状態でした。
Aさんはじめ、ご家族のストレスがピークに達していた時、
私は相談を受け、8ヶ月前から通い始めました。

首痛や腰痛であれば、2~3回の施術でも改善可能な訳ですが、
“ココロのメンテナンス”は、そうはいきません。
かなり長期のスタンスに立って、
 “決して焦らず、急がず、ゆっくり”
クライアントのペースに合わせて対応していくことが、求められます。
少しずつ、低い階段を一歩ずつ登っていく以外、方法はないと思います。

でも、私たちセラピスト(整体・アロマ・リフレ)は、いくつかのポイントさえ押さえれば、
“ココロのメンテナンス”の一役を担うことが出来るものだと、思っています。 
                                   (続く)

2018年の初めに

2018年01月02日 | 日々の施療
明けましておめでとうございます。
昨年中は、多くの方々にご来院頂き、ありがとうございました。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

<まずは、リセット!>

あれこれ、いいこと、辛いことあった昨年も、元日には、一旦リセット出来ます。
気持ちを切り替えるという意味では、元日って便利ですね!

やはり人間は、自分の気持ちに左右される生き物ですから、
心をいかにポジティブに、体を健康に維持し続けられるかが、
一番の基本であると思います。
そこの処は、私自身、今年も変わりません。

<キッズのニーズ増!>

昨年、私の店や、セレネの講座でも、少しずつですが、
「キッズ整体」のニーズが増えている、という感触を得ました。
12月には、施術経験の無い主婦の方が、ご自分のお子さんの
専属セラピストを目指して、受講されるケースも現れ、
“キッズが、整体を必要としている時代”の到来を、
改めて痛感しました。
今年も益々、講座の内容の充実に努めてまいります。

<出来ないを、楽しむ!>

整体は、受け手のカラダ・ココロと、施術者とのコミュニケーション
です。
双方の意思疎通が、上手く行われた時、いい結果が出ます。
昨年暮れから始めた、タンゴの先生にも、同じことを言われました。
偶然観た映画がきっかけで、迷い込んだアルゼンチンタンゴですが、
少しましに踊れるまでには、当分時間がかかりそうです。

今年は、「出来ないを、楽しむ」をテーマに、初めての事にも
チャレンジしていきたいです。

皆様の新しい年が、健やかで、楽しく、感動の年でありますように!

冬の入り口で、腰痛が急増中!

2017年12月02日 | 日々の施療
ここ最近、うちの店は、腰痛のお客様が
急に増えてきました。

寒さが一段と強くなり、イチョウが黄色く、モミジが赤く、
鮮やかに映えるこの季節は、人間の腰にとって、イエローやレッドの
警告のサインかもしれません。

タンスの引き出しを開けようとして、動けなくなったピアニスト、
久しぶりにハイヒールで外出し、翌朝痛みを起こした主婦、
普段の長時間労働に加え、無理なストレッチで腰痛になったコンビニ店主、
など、職業も様々です。

“寒くなると、腰痛は増えます”

身体は、筋肉を収縮して熱を逃がさないようにするため、
筋肉は基本、硬くなります。
また外出時、寒いとつい体にも力が入り、背を丸くした姿勢で
歩くことが多くなります。
更に、カラダの冷えや、運動不足も加わります。

この結果、
“筋肉が硬くなる要因が増え、体幹の血流低下を招くことが、
 僧帽筋や、脊柱起立筋を鉄板化し、可動性を失い、
 特定の部位への負担を強いる”
のです。
これが、腰痛を引き起こす原因です。

では、どうしたらいいでしょう?
もっと“筋肉を動かして、血流を促進すること”です。

“デスクワークなどで、30度の前傾姿勢で座っていると、
 脊柱起立筋の血流量は、1/8まで低下する”
というデータがあります。

また、
“テレビの視聴や、オフィスのデスクワークで1時間座っていると、
 寿命が22分縮むことになる”
というデータがあります。

私たちは、これらの事実を肝に銘じましょう!

まとまった時間を取れれば、ウォーキングや水泳をお勧めしますが、
“すき間時間”を活用する方が、より現実的だと思います。

エスカレーター、EVより、階段を使う。
職場でも、30分に1度立ち上がる。座りっ放しにしない。
椅子に座ったまま、上半身を左右にねじる、後ろへ反らす。
電車の中で立ったまま、ヒールライズ(かかとを上げる、下げる)。
必ずお風呂に入る。などなど…

“小まめなストレッチや運動が、血流を促し、寒い季節の
 腰痛リスクを減らしてくれるはずです”

どうぞ皆様、“小まめに動いて快適な冬を” お過ごしください ☆

肌感覚の成せるワザ!?

2017年10月01日 | 日々の施療
先日、桐生祥秀選手が、陸上100メートルで、ついに9秒98という
日本新記録を出しました。
この偉業を陰で支えた一人に、スターター(スタートの合図をする人)を務めた
Fさんの存在があったという話を聞き、私はとても感心しました。

100メートルのレースは、2.0m/秒を超える追い風が吹くと、
公認記録にはなりません。
この時期、レースが行われた福井競技場は、スタート地点から
ゴール方向へ強い風が吹いていたそうです。
ちなみに、前日行われた予選、準決勝は、全て追い風参考記録になってしまったそうです。

長年スターターを務めてきたFさんは、地元の風をよく知っており、
レース前から風のリズムを体に刻んだそうです。

そして風が強く吹いている時に、「位置について」のコール。
           続いて、「用意」    まだ風は止みません。
           そして、「スタートの号砲」この瞬間、風が弱まったそうです!

絶妙なタイミングでのスタートとなり、追い風1.8m/秒という最高の
条件で、歴史に残る公認記録へと導いたのです。
走った本人以外にも、彼の記録を支えている様々な人たちがいるのですね。
そうしたものすべてを味方につけられた時に、記録は生まれるのだと
改めて思いました。

風を読むのも、“肌感覚(触覚)”です。
そして、私たち整体師が、お客様のカラダを読むのも、
手指の触覚です。
カラダの内側を流れているもの(血液、リンパ、自律神経、気など)の流れを
敏感に感じ取ることが、確実に施術の精度を高めてくれます。

ジャンルは違いますが、私たちも“触覚”を使うプロとして、
手指という最高の道具を、日々の臨床の中で、絶えず鍛えていきたいと
思いました ☆

ちょっとハッピーな出来事

2017年06月30日 | 日々の施療
私が、整体師の仕事をしていて、楽しいなと思うことのひとつは、
日々、色々な仕事や年齢の方々と、お会い出来ることです。
しかも、ある程度まとまった時間接するので、お客様との
会話から、情報や知識が沢山入ってきます。
様々な現場のプロの人たちの話が聞けるので、
とても楽しく、また勉強になります。
この点が、私たちの仕事の“ラッキーな部分”
かもしれませんね。

最近もうちのお店で、こんなことがありました。

週末、定期的に来院されるJさん(50代・女性)は、
「保護犬の里親探し」のボランティアもされています。
昨年の暮れに、チワワのオス(推定9歳)を保護し、
一時的に預かったそうです。
それが丁度クリスマスイブの日だったので、「さんた」
と命名したそうです。
「さんた」は、虐待を受けていた様子で、なかなか人を
信頼できず、近づく者に「ガゥガゥ!」と唸って、
時に噛みつくそうです。

一方、毎週日曜日来院されるKさん(50代・女性)は、
昨年、母親、そして愛犬のチワワと、立て続けに亡くし、
以来とても寂しそうにされていました。

私はある時、Kさんに、「さんた」が里親募集している
ことを伝えてみました。
するとJさんのブログで「さんた」を知ったKさん、
大変興味を持たれたようです。
そして、4月に「お見合い」、5月に2週間の「トライアル」(預かり)
を経て、今月晴れてKさんは、「さんた」の里親になりました。

大変臆病で、気難しく、心に傷を持つ「さんた」が、
果たしてKさんに慣れてくれるか心配でしたが、全て取り越し苦労だったようです。
2人は、とても仲のいい関係のようです。
最近、Kさんの背中の張りが少し緩んだのは、きっと私ではなく、
「さんた」のおかげです。
自律神経の糸が、やっとリラックスモードに入ったのですね。

今回、ちょっとした情報から、Jさん、Kさん、「さんた」3者の
ハッピーな橋渡しが出来たことが、とても嬉しいです。
これからも、人・ワンちゃん・情報との出会いを大切にしながら、
整体師の仕事を続けていきたいと思います。

施術をしないという選択肢、もあります!

2017年06月01日 | 日々の施療
不調で来院するお客様に、全て対応出来ればいいのですが、
そんなことは無理です。
そして、施術を敢えてしないという、選択を取ることがあります。
それはそれで、とても大切なことです。

その物差しとは、何でしょう?
お客様のカラダにとって、施術することが“プラスかマイナスか?”
という判断です。
何とかしてあげたい!と言う気持ちがいくら強くても、
施術しないことの方が、お客様にとってベターなこともあるのです。

先日、久々にNさん(40代・主婦)が来院しました。
1週間前の夜、左下にして寝ていて起き上がったら、右肩に!、
痛みが走ったそうです。
以来、横になれず、坐った状態で寝ているそうです。
右三角筋に圧痛ポイントがあり、動かすと痛く、楽な体位が
ありません。
でも、三角筋や肩甲骨周りの硬縮は、ありません。
四十肩に似ていますが、ちょっと違いました。
筋肉の問題というより、もっと深部の、上腕骨や
肩腱板の下の変異に思われました。

私は、早急に整形外科でレントゲンを撮ることを勧め、とりあえず
アイシングと、キネシオテーピングだけ施しました。

翌日Nさんは、整形に行き、“石灰沈着性腱板炎”の診断を受けたそうです。

これは、40~50代の女性に多い、肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶
によって、急性の炎症が生じることで起きる、肩の疼痛、運動制限です。
発症後の1ヶ月は、急性期で強い痛みがあり、鎮痛剤に頼るしかありません。

そして痛みが弱まれば、運動療法という意味で、お手伝いをすることが出来ます。

整体師として、
何が出来るのか、何が出来ないのか、何をしてはいけないのか、
そこのところを、ごちゃ混ぜにせず、常に明確にしていきたい、と思います。

5月、新社会人の背中…!

2017年05月20日 | 日々の施療
新聞によれば今春、約89万人が、新社会人として歩き出したそうです。
そのうちのお2人が、最近うちの店にも、来院されました。

新社会人にとって、新しい仕事、職場、人間関係にまだ慣れていない
この時期、スタートしてまだ2ヶ月足らずですが、2人とも心身の疲労は、
既にピークに達していました。

どこに現れるかというと、やはり、“背中”です。
鉄板のように張りつめた背中は、
 筋肉の疲労と硬縮、自律神経のアンバランス(交感神経モード)、
 血流不全、気の流れの停滞(膀胱経)、
などを物語っていました。

次に、“腹部”を圧してみると、ため込んでいるストレスの量が推測できます。
硬く弾力の無いお腹ほど、結構つらい状況です(大腸は第二の脳です)。
どちらかと言えば、2人ともメンタルなストレスの比重が、高いようです。

中学時代の恩師に憧れて、中学の教師になったYさん。
看護師の母親の背中を見て育ち、念願のナースになり病院勤めのMさん。
共に、“誰かのために、何かを行う”素晴らしいお仕事です。

こんな時、彼らの緊張と疲労を流し、ココロとカラダを、また闘える状態にリセットすることが
私の仕事。

帰り際、私は、
 「しばらく慣れるまでは、お仕事大変ですが、1年経てばきっと楽になりますよ。
  体力的にはまだお若いし、回復力があるから大丈夫!」
と言って、彼らを送り出しました。

頑張れ、新社会人たち! ☆

“ドクターG(ジェネラル)”から思うこと

2017年04月25日 | 日々の施療
NHKのTV番組に、“総合診療医ドクターG”というのがあるのをご存知ですか?

これは、総合医の指導の下、若い研修医たちが、カンファレンス(症例検討会)
で診断を行い、登場する患者の病名を探り当てるストーリーです。
患者の症状、様々な検査データ、検査画像、本人や家族の話などを基に、
広範囲な病気の可能性の中から、消去法でひとつずつ消しながら、
たった一つの病名に辿り着く過程は、探偵の推理の様な面白さがあります。
(実際の治療の現場は、患者の命がかかった真剣勝負ですが…)

当然ですが、“正確に病気の正体を見極めることが、治療の最大のポイント”です。

私たちセラピスト(整体師)の仕事の場合は、どうでしょう?
最初にお客様に会った時は、やはり“体を読む”ところからスタートします。
私たちは、医療ではないので、病名を探り当てる訳ではありません。
でも、いきなり施術から入ることは、NGです。

カルテを作りながら、お客様の現在の 体・心・自律神経の状態を
出来るだけ客観的に、幅広くとらえ、
その原因を考え、
施術方法を組み立てて、今自分が出来る最適な施術を行って、
最後に、必要なアドバイスの処方へとつなげていきます。

体を読む上で、ドクターGのような数値化された検査データや、画像は、私たちには
ありません。
では、何が手掛かりとなるのでしょう?

アナログと言われるかもしれませんが、
五感を全部使って、お客様の体の情報を集め、体を読むことが重要です。

例えば、ゴルフ帰りのお客様がやって来た時、
体を触れば、その日のゴルフの結果は、ある程度想像できるはずです。
使うべき筋肉がしっかり使われて疲れていて、リラックスすべき筋肉が
弛んでいて、股関節や起立筋のしなやかさがあれば、
「今日は、安定したいいゴルフが出来ましたね。」
と言って、ほぼ間違いありません。

“体から読む”という意識と習慣が、自分の手と目を、
優れた検査装置に、きっと進化させてくれるはずです。

体には、その人の生活が正確に記録されています。
ですから、体そのものが、最高のデータです。

幅広い見地から、体・心の不調をつきとめ、最適な方法で癒すことの出来る
総合的なセラピスト、
そんな“セラピストG(ジェネラル)”を目指したいものです!

“エクササイズ”の落とし穴?!

2017年04月06日 | 日々の施療
私は、日々の施療の中で、必要に応じて皆様に“エクササイズ”を、
アドバイスしています。
筋肉の硬縮を防ぐためのストレッチや、筋力を増やすための
筋トレなどです。

“今のあなたに、有効なエクササイズはこれです。”
というアドバイスは、日常のセルフケアー法として、
とても重要だと思っています。

でも、こんな落とし穴があることも、お忘れなく!

最近、うちに定期的に通われているお客様に、
膝痛、腰痛が、続出したのです。
その原因を探ったところ、私がアドバイスした
スクワットが、原因していました。

そこで、どういう風にやっているかを見せて頂きました。
皆さん、まじめに実践していた訳ですが、
毎回自分で決めている、回数をこなそうと急ぐあまり、
ピッチが速くなり、おしりをあまり後ろに突き出さず、
ほぼ下へ下ろしていたため、大腿四頭筋(太ももの表側)に
負荷がかかり過ぎていたのです。

ここでポイントとなる、“おしりを出来るだけ後ろに突き出す”
は、大殿筋をしっかり使って、鍛えるという意味があります。
また、おしりの筋肉をメインに使うことで、スクワットも
とても楽なエクササイズになります。

エクササイズを習った直後は、皆さん、理解出来たつもりになるのですが、
家に帰り、やっているうちに、次第に自己流になり、ポイントを忘れ、
場合によっては、マイナス効果や痛みまで引き起こすのです。

そこで私としても、エクササイズをアドバイスする時は、
一度きりでなく、二度三度と、チェックと修正を繰り返す
ように心がけています。

“自分にとって本当に必要なエクササイズこそ、今後の人生を
 支えてくれる秘密兵器になる”ということを、
これからも皆様に、伝えていきたいです。