昭和47年4月、升田先生と第11期十段戦です。
大山先生が四間飛車、升田先生が左美濃に。
升田先生は6筋の位を取り少し指しやすいようですが、手を作るのは難しいです。
升田先生は7筋から手を付けました。やはり左側の戦いならよくなるはず。大山先生は5筋から反撃です。
どうもここで2筋を突き捨てなかったのが敗因のように思います。飛車が遊んでしまうことに。
升田先生は馬を作って桂馬を取れるのですが、5筋の取り込みも大きいです。58歩の我慢もあったと思います。
7筋は抑えて桂馬を取りましたが、大山先生の57歩成も大きな手です。
銀打で先手陣の姿がよいです。ここから大山先生の銀の繰り替え。
桂馬を打って升田先生の駒得ではありますが
銀桂と歩3枚+と金の交換です。2筋の突き捨てがあれば先手優勢ですが。
歩を入手している間に大山先生は馬を作り、急所に手が付きました。
金を取り合ってみると先手玉のほうが薄く見えます。この銀打ちは攻防なのですが
格好良く飛車をさばかれてしまいました。
馬を外す金打。
馬を抜いても と金を寄られて升田先生投了です。少し早いですが、後手玉を攻める手段が乏しいので仕方ないですか。
位を取ったところは升田先生の作戦勝ちでしょう。どうやって手を作るかと思ったら、48角から75歩でよいと答えを出すのが、升田先生の序盤感覚の良さです。その好調さから、24歩の突き捨てを忘れました。
失敗したからと58歩とは指さないのも升田先生らしい。駒得で指せそうにも見えるのですが、大山先生は と金を作ってまだまだと思っていたのでしょう。19角成としたところで逆転模様です。玉の堅さについての大山先生の感覚が光りました。
手の良し悪しよりは、二人の感覚の良さを感じたい一局です。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:升田9段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八銀(79)
12 6二玉(51)
13 7九玉(68)
14 7二銀(71)
15 5七銀(48)
16 7一玉(62)
17 6六歩(67)
18 4五歩(44)
19 5八金(49)
20 5二金(41)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 6五歩(66)
26 4四銀(43)
27 3六歩(37)
28 5四歩(53)
29 7七角(88)
30 8二玉(71)
31 8八玉(79)
32 5三金(52)
33 6七金(58)
34 7四歩(73)
35 6六銀(57)
36 8四歩(83)
37 5九角(77)
38 8三銀(72)
39 7七桂(89)
40 7二金(61)
41 1六歩(17)
42 1四歩(13)
43 8六歩(87)
44 7三桂(81)
45 2六角(59)
46 5二金(53)
47 3七角(26)
48 3五歩(34)
49 2六飛(28)
50 6二金(52)
51 4八角(37)
52 5二飛(42)
53 7五歩(76)
54 5五歩(54)
55 7四歩(75)
56 同 銀(83)
57 7五銀(66)
58 同 銀(74)
59 同 角(48)
60 7四銀打
61 3一角成(75)
62 5六歩(55)
63 7五歩打
64 8三銀(74)
65 2一馬(31)
66 5七歩成(56)
67 7六金(67)
68 5六飛(52)
69 6四歩(65)
70 5四歩打
71 8七銀打
72 5三銀(44)
73 4三馬(21)
74 5五角(33)
75 7四桂打
76 同 銀(83)
77 同 歩(75)
78 6四銀(53)
79 7三歩成(74)
80 同 金(62)
81 5四馬(43)
82 1九角成(55)
83 4五馬(54)
84 7五歩打
85 7四歩打
86 7六歩(75)
87 7三歩成(74)
88 同 銀(64)
89 6五銀打
90 7七歩成(76)
91 同 銀(78)
92 7五桂打
93 7六歩打
94 5五飛(56)
95 同 馬(45)
96 8七桂成(75)
97 同 玉(88)
98 5五馬(19)
99 8一金打
100 同 玉(82)
101 5一飛打
102 7一歩打
103 5五飛成(51)
104 6七と(57)
105 投了
まで104手で後手の勝ち
大山先生が四間飛車、升田先生が左美濃に。
升田先生は6筋の位を取り少し指しやすいようですが、手を作るのは難しいです。
升田先生は7筋から手を付けました。やはり左側の戦いならよくなるはず。大山先生は5筋から反撃です。
どうもここで2筋を突き捨てなかったのが敗因のように思います。飛車が遊んでしまうことに。
升田先生は馬を作って桂馬を取れるのですが、5筋の取り込みも大きいです。58歩の我慢もあったと思います。
7筋は抑えて桂馬を取りましたが、大山先生の57歩成も大きな手です。
銀打で先手陣の姿がよいです。ここから大山先生の銀の繰り替え。
桂馬を打って升田先生の駒得ではありますが
銀桂と歩3枚+と金の交換です。2筋の突き捨てがあれば先手優勢ですが。
歩を入手している間に大山先生は馬を作り、急所に手が付きました。
金を取り合ってみると先手玉のほうが薄く見えます。この銀打ちは攻防なのですが
格好良く飛車をさばかれてしまいました。
馬を外す金打。
馬を抜いても と金を寄られて升田先生投了です。少し早いですが、後手玉を攻める手段が乏しいので仕方ないですか。
位を取ったところは升田先生の作戦勝ちでしょう。どうやって手を作るかと思ったら、48角から75歩でよいと答えを出すのが、升田先生の序盤感覚の良さです。その好調さから、24歩の突き捨てを忘れました。
失敗したからと58歩とは指さないのも升田先生らしい。駒得で指せそうにも見えるのですが、大山先生は と金を作ってまだまだと思っていたのでしょう。19角成としたところで逆転模様です。玉の堅さについての大山先生の感覚が光りました。
手の良し悪しよりは、二人の感覚の良さを感じたい一局です。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:升田9段
後手:大山名人
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八銀(79)
12 6二玉(51)
13 7九玉(68)
14 7二銀(71)
15 5七銀(48)
16 7一玉(62)
17 6六歩(67)
18 4五歩(44)
19 5八金(49)
20 5二金(41)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 6五歩(66)
26 4四銀(43)
27 3六歩(37)
28 5四歩(53)
29 7七角(88)
30 8二玉(71)
31 8八玉(79)
32 5三金(52)
33 6七金(58)
34 7四歩(73)
35 6六銀(57)
36 8四歩(83)
37 5九角(77)
38 8三銀(72)
39 7七桂(89)
40 7二金(61)
41 1六歩(17)
42 1四歩(13)
43 8六歩(87)
44 7三桂(81)
45 2六角(59)
46 5二金(53)
47 3七角(26)
48 3五歩(34)
49 2六飛(28)
50 6二金(52)
51 4八角(37)
52 5二飛(42)
53 7五歩(76)
54 5五歩(54)
55 7四歩(75)
56 同 銀(83)
57 7五銀(66)
58 同 銀(74)
59 同 角(48)
60 7四銀打
61 3一角成(75)
62 5六歩(55)
63 7五歩打
64 8三銀(74)
65 2一馬(31)
66 5七歩成(56)
67 7六金(67)
68 5六飛(52)
69 6四歩(65)
70 5四歩打
71 8七銀打
72 5三銀(44)
73 4三馬(21)
74 5五角(33)
75 7四桂打
76 同 銀(83)
77 同 歩(75)
78 6四銀(53)
79 7三歩成(74)
80 同 金(62)
81 5四馬(43)
82 1九角成(55)
83 4五馬(54)
84 7五歩打
85 7四歩打
86 7六歩(75)
87 7三歩成(74)
88 同 銀(64)
89 6五銀打
90 7七歩成(76)
91 同 銀(78)
92 7五桂打
93 7六歩打
94 5五飛(56)
95 同 馬(45)
96 8七桂成(75)
97 同 玉(88)
98 5五馬(19)
99 8一金打
100 同 玉(82)
101 5一飛打
102 7一歩打
103 5五飛成(51)
104 6七と(57)
105 投了
まで104手で後手の勝ち