昭和47年5月、中原先生との第31期名人戦第5局です。
大山先生の先手三間飛車に、64歩を先についてどうなるかと思いましたが、結局中原先生の棒銀に。
大山先生はおとなしい対策です。
大山先生は47に金を上がったので、56金と出ていく作戦。途中55歩同角としておくのが手筋です。
56金22角から67銀も見ますが、先に銀を引いて飛車をぶつけます。75銀かと思ったら飛車交換に。
78の銀を逃げておくのは、当たり前のようで指しにくい手ではないでしょうか。ほかの手は58飛くらい。
この銀が56に使えるので、大山先生が好調です。84銀が残っていますね。中原先生はこれをうっかりしていたとしか考えられないのですが、名人戦ですし、どういう研究をしていたのでしょうか。
端に手を付けて、これが取れないから後手よしと思っていたのでしょうか。
中原先生の24桂は予定変更のような気がします。16歩18歩で後がないから、16に桂馬を跳ねるほうがいいと。でも大山先生の25桂がカウンターで、この桂馬の打ちあいは先手が得です。
この竜が敗着ということにはなるのでしょう。でも42金寄とか粘ってもあまり見通しがないし、開き直ったのでしょう。先手三間飛車に棒銀なので、後手の手が遅れていて、42金左としていないのがたたりました。
33角44角同角成同銀45歩35銀としてから22角の手筋。これで決まりました。
投了図。大山先生の快勝です。
先手三間飛車に棒銀ではうまくいくとは思えません。飛車交換は乱暴でしょう。素朴に67銀と逃げるあたりが、当たり前のようで見所かと思います。あとは桂馬の打ちあいのあたり。振り飛車党なら気持ちよく棋譜並べできそうです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山名人
後手:中原十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 6二銀(71)
5 6八銀(79)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 6四歩(63)
15 2八玉(38)
16 5二金(61)
17 3八銀(39)
18 8五歩(84)
19 7七角(88)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 5四歩(53)
23 5六歩(57)
24 4二銀(31)
25 4六歩(47)
26 9四歩(93)
27 9六歩(97)
28 7三銀(62)
29 9七香(99)
30 8四銀(73)
31 6七銀(68)
32 7二飛(82)
33 5九角(77)
34 7五歩(74)
35 4八角(59)
36 5三銀(42)
37 4七金(58)
38 7六歩(75)
39 同 銀(67)
40 6五歩(64)
41 5五歩(56)
42 同 角(22)
43 6七銀(76)
44 7八飛成(72)
45 同 銀(67)
46 7九飛打
47 6七銀(78)
48 8九飛成(79)
49 5六銀(67)
50 6六角(55)
51 8二飛打
52 1五歩(14)
53 8一飛成(82)
54 2四桂打
55 6六角(48)
56 同 歩(65)
57 2五桂打
58 1六歩(15)
59 1八歩打
60 7八龍(89)
61 3三角打
62 4四角打
63 同 角成(33)
64 同 銀(53)
65 4五歩(46)
66 3五銀(44)
67 2二角打
68 1四角打
69 1一角成(22)
70 2五角(14)
71 2一馬(11)
72 4二玉(32)
73 4四歩(45)
74 4六桂打
75 同 金(47)
76 同 銀(35)
77 4八香打
78 投了
まで77手で先手の勝ち
大山先生の先手三間飛車に、64歩を先についてどうなるかと思いましたが、結局中原先生の棒銀に。
大山先生はおとなしい対策です。
大山先生は47に金を上がったので、56金と出ていく作戦。途中55歩同角としておくのが手筋です。
56金22角から67銀も見ますが、先に銀を引いて飛車をぶつけます。75銀かと思ったら飛車交換に。
78の銀を逃げておくのは、当たり前のようで指しにくい手ではないでしょうか。ほかの手は58飛くらい。
この銀が56に使えるので、大山先生が好調です。84銀が残っていますね。中原先生はこれをうっかりしていたとしか考えられないのですが、名人戦ですし、どういう研究をしていたのでしょうか。
端に手を付けて、これが取れないから後手よしと思っていたのでしょうか。
中原先生の24桂は予定変更のような気がします。16歩18歩で後がないから、16に桂馬を跳ねるほうがいいと。でも大山先生の25桂がカウンターで、この桂馬の打ちあいは先手が得です。
この竜が敗着ということにはなるのでしょう。でも42金寄とか粘ってもあまり見通しがないし、開き直ったのでしょう。先手三間飛車に棒銀なので、後手の手が遅れていて、42金左としていないのがたたりました。
33角44角同角成同銀45歩35銀としてから22角の手筋。これで決まりました。
投了図。大山先生の快勝です。
先手三間飛車に棒銀ではうまくいくとは思えません。飛車交換は乱暴でしょう。素朴に67銀と逃げるあたりが、当たり前のようで見所かと思います。あとは桂馬の打ちあいのあたり。振り飛車党なら気持ちよく棋譜並べできそうです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山名人
後手:中原十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 6二銀(71)
5 6八銀(79)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 6四歩(63)
15 2八玉(38)
16 5二金(61)
17 3八銀(39)
18 8五歩(84)
19 7七角(88)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 5四歩(53)
23 5六歩(57)
24 4二銀(31)
25 4六歩(47)
26 9四歩(93)
27 9六歩(97)
28 7三銀(62)
29 9七香(99)
30 8四銀(73)
31 6七銀(68)
32 7二飛(82)
33 5九角(77)
34 7五歩(74)
35 4八角(59)
36 5三銀(42)
37 4七金(58)
38 7六歩(75)
39 同 銀(67)
40 6五歩(64)
41 5五歩(56)
42 同 角(22)
43 6七銀(76)
44 7八飛成(72)
45 同 銀(67)
46 7九飛打
47 6七銀(78)
48 8九飛成(79)
49 5六銀(67)
50 6六角(55)
51 8二飛打
52 1五歩(14)
53 8一飛成(82)
54 2四桂打
55 6六角(48)
56 同 歩(65)
57 2五桂打
58 1六歩(15)
59 1八歩打
60 7八龍(89)
61 3三角打
62 4四角打
63 同 角成(33)
64 同 銀(53)
65 4五歩(46)
66 3五銀(44)
67 2二角打
68 1四角打
69 1一角成(22)
70 2五角(14)
71 2一馬(11)
72 4二玉(32)
73 4四歩(45)
74 4六桂打
75 同 金(47)
76 同 銀(35)
77 4八香打
78 投了
まで77手で先手の勝ち