昨日の話の続きです。
52金右16歩が入った形で、56銀に55歩45銀84飛としたところ。ここで56歩に同歩と取ってもらえれば、先手もまあまあ指せるのですが、やはり24角は厄介です。
55歩33桂に54歩は利かず、56銀57角成
58飛同馬同金左42銀引
この図の評価値は0近辺の互角です。
では56歩同歩を入れないで (入らないので) 、単に58飛だと、これにも24角です。
銀の詰めろになっているので、65歩、後手は86歩同歩を入れたほうが良くて、33桂
55角32玉56銀86飛88歩
54銀77角85飛
というくらいのところで、評価値は-121の後手ペースです。52金右16歩の交換は後手にプラスに働きます。
なお後手の24角には、先手は65歩ではなくて26歩としても良く
33桂36銀35歩には25歩があるから銀は助かります。この図の評価値は0近辺の互角です。
また52金右に対して先手が16歩を突かないで56銀55歩45銀84飛とした形でも、58飛24角26歩
この図も評価値は0近辺の互角ですから、先手は突っ張らなくても大丈夫です。後手の55歩というのは、工夫の余地があるにせよ、あまり得ではないようです。
これで西川先生の、先手三間飛車に後手が居飛車穴熊にする形の検討を終えます。本のタイトルには「居飛車穴熊破り」とはあるのですが、どれも互角くらいでした。先手有利までは遠いです。