☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜
昭和55年3月、桜井昇先生と第19期十段戦です。

大山先生の四間飛車に桜井先生は居飛車穴熊です。

居飛穴に対して腰掛銀にするのは初めてかな?

銀冠まで組めれば堅さ負けしません。桜井先生としては端を受けずに攻める筋を考えなければいけなかったでしょう。

互いに角筋が怖いのですが、この銀上りは22金をみたものか、単なる手待ちか、不思議な手です。

大山先生は先手番だし、局面打開のために銀を引いて立て直すのですが、桜井先生はバンツ脱ぎで45歩を狙います。

45歩に55歩で中盤戦です。

桜井先生は「筋が悪い」ので1歩損してまた桂を打ち

大山先生は筋よく歩を突き捨てて攻めます。44同銀には55銀というつもり。

37桂と埋めてから桂頭を攻めます。

これで駒の取り合いは

金と銀桂の2枚換えなので、普通は先手有利です。

だけど穴熊が遠いので、食いつかれてみれば簡単ではありません。

大山先生はしっかり受ける手がないので、34桂から穴熊を薄くして勝負。

後手からは56歩が決め手になりかねないのですが、その時に44角で勝とうとしています。

桜井先生は一度は受けなければなりません。

大山先生は強気ですね。飛車をさばいて勝てる将棋ではないと思うのですが。

桜井先生は上から抑えていき

あまり打ちたくはないですが、飛車を追います。ここで55飛から

飛を渡して受けるとは。だめそうな手順なのですが、案外にバランスが取れています。

大山先生は受けの合間に歩を垂らして攻め合いです。桜井先生としては79飛から桂を拾って手を渡すくらいが良かったか。46桂と捨てて角を使いましたが

ばらされて

成桂を払われたらほぼ詰めろ。

合駒に桂を使わせたので詰めろは消えました。57歩は詰めろっぽいですが、詰まなさそう。

大山先生は手掛かりを作ってから銀を逃げます。(逃げずに詰めろをかけても勝ちか。)桜井先生は駒を渡さずに詰めろをかける手があればよいのですが

見つからず、飛を切って詰ましに行きましたが詰まずに投了です。
大山先生は受け将棋と思われているのですが、時々は自玉が薄くても平気で寄せ合いに出ることがあります。駒得でよし、ともいえないのが穴熊相手の将棋の怖いところで、受けきれないから穴熊を薄くして勝負しようということだったのです。駒を渡してだめ、ということのほうが多いのですが、本局はなぜかバランスがとれていて、終盤までよい勝負でした。私が振り飛車を持ったら簡単に負けそうです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:桜井昇6段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5三銀(62)
15 6七銀(78)
16 3三角(22)
17 3八銀(39)
18 2二玉(32)
19 5八金(69)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 1二香(11)
23 5六銀(67)
24 4四歩(43)
25 4六歩(47)
26 5二金(61)
27 3六歩(37)
28 4三金(52)
29 1六歩(17)
30 1四歩(13)
31 2六歩(27)
32 1一玉(22)
33 3七桂(29)
34 2二銀(31)
35 2七銀(38)
36 3一金(41)
37 3八金(49)
38 5一角(33)
39 6五歩(66)
40 7四歩(73)
41 2五歩(26)
42 9四歩(93)
43 9六歩(97)
44 8四角(51)
45 4八金(58)
46 7三角(84)
47 4七金(48)
48 3三銀(22)
49 6七銀(56)
50 2二銀(33)
51 5六歩(57)
52 3三桂(21)
53 6六銀(67)
54 4五歩(44)
55 5五歩(56)
56 4六歩(45)
57 同 金(47)
58 4五歩打
59 同 桂(37)
60 同 桂(33)
61 同 金(46)
62 3三桂打
63 4六金(45)
64 5五歩(54)
65 6四歩(65)
66 同 歩(63)
67 2四歩(25)
68 同 歩(23)
69 4四歩打
70 4二金(43)
71 3七桂打
72 3二金(42)
73 3五歩(36)
74 4五歩打
75 3六金(46)
76 4四銀(53)
77 3四歩(35)
78 3五歩打
79 3三歩成(34)
80 3六歩(35)
81 2二と(33)
82 同 金(31)
83 3六銀(27)
84 3五歩打
85 2七銀(36)
86 6五歩(64)
87 5七銀(66)
88 3六金打
89 3四桂打
90 2七金(36)
91 同 金(38)
92 3六銀打
93 2二桂成(34)
94 同 玉(11)
95 5四金打
96 2七銀成(36)
97 同 玉(28)
98 4三金打
99 4四金(54)
100 同 金(43)
101 6五飛(68)
102 3六金打
103 3八玉(27)
104 4六歩(45)
105 4八歩打
106 2六桂打
107 4九玉(38)
108 4七歩成(46)
109 同 歩(48)
110 同 金(36)
111 5八銀打
112 3八桂成(26)
113 5九玉(49)
114 5七金(47)
115 同 銀(58)
116 6四歩打
117 5五飛(65)
118 同 金(44)
119 同 角(77)
120 4四歩打
121 5八銀打
122 5六歩打
123 同 銀(57)
124 8四角(73)
125 6六歩打
126 3七成桂(38)
127 3四歩打
128 4六桂打
129 同 角(55)
130 6六角(84)
131 3三銀打
132 同 金(32)
133 同 歩成(34)
134 同 玉(22)
135 3四歩打
136 同 玉(33)
137 3七角(46)
138 3九飛打
139 4九桂打
140 5七歩打
141 4六桂打
142 4三玉(34)
143 5四金打
144 3二玉(43)
145 4三金打
146 2二玉(32)
147 3三金打
148 1一玉(22)
149 4七銀(58)
150 3七飛成(39)
151 同 桂(49)
152 5八銀打
153 4八玉(59)
154 4七銀成(58)
155 同 銀(56)
156 5八歩成(57)
157 同 玉(48)
158 5七銀打
159 6七玉(58)
160 投了
まで159手で先手の勝ち

先手番大山先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜
昭和55年3月、桜井昇先生と第19期十段戦です。

大山先生の四間飛車に桜井先生は居飛車穴熊です。

居飛穴に対して腰掛銀にするのは初めてかな?

銀冠まで組めれば堅さ負けしません。桜井先生としては端を受けずに攻める筋を考えなければいけなかったでしょう。

互いに角筋が怖いのですが、この銀上りは22金をみたものか、単なる手待ちか、不思議な手です。

大山先生は先手番だし、局面打開のために銀を引いて立て直すのですが、桜井先生はバンツ脱ぎで45歩を狙います。

45歩に55歩で中盤戦です。

桜井先生は「筋が悪い」ので1歩損してまた桂を打ち

大山先生は筋よく歩を突き捨てて攻めます。44同銀には55銀というつもり。

37桂と埋めてから桂頭を攻めます。

これで駒の取り合いは

金と銀桂の2枚換えなので、普通は先手有利です。

だけど穴熊が遠いので、食いつかれてみれば簡単ではありません。

大山先生はしっかり受ける手がないので、34桂から穴熊を薄くして勝負。

後手からは56歩が決め手になりかねないのですが、その時に44角で勝とうとしています。

桜井先生は一度は受けなければなりません。

大山先生は強気ですね。飛車をさばいて勝てる将棋ではないと思うのですが。

桜井先生は上から抑えていき

あまり打ちたくはないですが、飛車を追います。ここで55飛から

飛を渡して受けるとは。だめそうな手順なのですが、案外にバランスが取れています。

大山先生は受けの合間に歩を垂らして攻め合いです。桜井先生としては79飛から桂を拾って手を渡すくらいが良かったか。46桂と捨てて角を使いましたが

ばらされて

成桂を払われたらほぼ詰めろ。

合駒に桂を使わせたので詰めろは消えました。57歩は詰めろっぽいですが、詰まなさそう。

大山先生は手掛かりを作ってから銀を逃げます。(逃げずに詰めろをかけても勝ちか。)桜井先生は駒を渡さずに詰めろをかける手があればよいのですが

見つからず、飛を切って詰ましに行きましたが詰まずに投了です。
大山先生は受け将棋と思われているのですが、時々は自玉が薄くても平気で寄せ合いに出ることがあります。駒得でよし、ともいえないのが穴熊相手の将棋の怖いところで、受けきれないから穴熊を薄くして勝負しようということだったのです。駒を渡してだめ、ということのほうが多いのですが、本局はなぜかバランスがとれていて、終盤までよい勝負でした。私が振り飛車を持ったら簡単に負けそうです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:桜井昇6段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5三銀(62)
15 6七銀(78)
16 3三角(22)
17 3八銀(39)
18 2二玉(32)
19 5八金(69)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 1二香(11)
23 5六銀(67)
24 4四歩(43)
25 4六歩(47)
26 5二金(61)
27 3六歩(37)
28 4三金(52)
29 1六歩(17)
30 1四歩(13)
31 2六歩(27)
32 1一玉(22)
33 3七桂(29)
34 2二銀(31)
35 2七銀(38)
36 3一金(41)
37 3八金(49)
38 5一角(33)
39 6五歩(66)
40 7四歩(73)
41 2五歩(26)
42 9四歩(93)
43 9六歩(97)
44 8四角(51)
45 4八金(58)
46 7三角(84)
47 4七金(48)
48 3三銀(22)
49 6七銀(56)
50 2二銀(33)
51 5六歩(57)
52 3三桂(21)
53 6六銀(67)
54 4五歩(44)
55 5五歩(56)
56 4六歩(45)
57 同 金(47)
58 4五歩打
59 同 桂(37)
60 同 桂(33)
61 同 金(46)
62 3三桂打
63 4六金(45)
64 5五歩(54)
65 6四歩(65)
66 同 歩(63)
67 2四歩(25)
68 同 歩(23)
69 4四歩打
70 4二金(43)
71 3七桂打
72 3二金(42)
73 3五歩(36)
74 4五歩打
75 3六金(46)
76 4四銀(53)
77 3四歩(35)
78 3五歩打
79 3三歩成(34)
80 3六歩(35)
81 2二と(33)
82 同 金(31)
83 3六銀(27)
84 3五歩打
85 2七銀(36)
86 6五歩(64)
87 5七銀(66)
88 3六金打
89 3四桂打
90 2七金(36)
91 同 金(38)
92 3六銀打
93 2二桂成(34)
94 同 玉(11)
95 5四金打
96 2七銀成(36)
97 同 玉(28)
98 4三金打
99 4四金(54)
100 同 金(43)
101 6五飛(68)
102 3六金打
103 3八玉(27)
104 4六歩(45)
105 4八歩打
106 2六桂打
107 4九玉(38)
108 4七歩成(46)
109 同 歩(48)
110 同 金(36)
111 5八銀打
112 3八桂成(26)
113 5九玉(49)
114 5七金(47)
115 同 銀(58)
116 6四歩打
117 5五飛(65)
118 同 金(44)
119 同 角(77)
120 4四歩打
121 5八銀打
122 5六歩打
123 同 銀(57)
124 8四角(73)
125 6六歩打
126 3七成桂(38)
127 3四歩打
128 4六桂打
129 同 角(55)
130 6六角(84)
131 3三銀打
132 同 金(32)
133 同 歩成(34)
134 同 玉(22)
135 3四歩打
136 同 玉(33)
137 3七角(46)
138 3九飛打
139 4九桂打
140 5七歩打
141 4六桂打
142 4三玉(34)
143 5四金打
144 3二玉(43)
145 4三金打
146 2二玉(32)
147 3三金打
148 1一玉(22)
149 4七銀(58)
150 3七飛成(39)
151 同 桂(49)
152 5八銀打
153 4八玉(59)
154 4七銀成(58)
155 同 銀(56)
156 5八歩成(57)
157 同 玉(48)
158 5七銀打
159 6七玉(58)
160 投了
まで159手で先手の勝ち
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