『死者との誓い』ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 原題:The Devil Knows You're Dead
海外の長編ミステリにもかかわらず案外すんなり読めたこの作品、翻訳が良かったのかもしれません。 弁護士のグレン・ホルツマンが路上で殺害され、その容疑者としてホームレスのジョージ・サデッキが逮捕されるものの、ジョージの弟トムはマット・スカダー(元刑事の私立探偵~主人公)を訪れ、兄は本当に罪を犯したのか調べて欲しいと頼んできます。 そんな中、病院施設に移されていたジョージが施設内での揉め事で殺されてしまいます。 ジョージが犯人でなければホルツマンは誰に、何故殺されなければならなかったのか、それを確かめるために色々調べるうちに思いも寄らない事実が明らかになって行きます。
事件には関係ないところで、マットのかつての恋人が癌を患い余命僅かと打ち明けられ自殺用の銃が欲しいと頼まれます。 迷った挙句銃を手渡したのですが、彼女は自然な死が訪れるまで生きると考えを改めるのでした。
結局ホルツマンが殺されたのは人違いによるものだったと判明。 死はいつ訪れるか判らない。 それは理不尽なこともある。 真実は全て「つまびらか」に伝える必要はあるのか、それが残された者にとって幸か不幸か、等など少し考えさせられるお話しでした。
この本は「私立探偵マット・スカダー」シリーズの1冊のようです。 何故アルコール依存症の集会?に通っているのか、彼を取り巻く人間関係が気になり出しました。 先ずはシリーズの最初の本をGET!!いつものAmazonで(^_-)-☆