tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

本の香合が「鉢の木」へ・・・

2015-02-02 17:15:03 | 茶の湯
2月2日(月)
今日も朝からもの凄い風が吹いており、掛けてある簾を勢いよく叩いております。
月曜日のストレッチは会場の都合でお休みでした。

分かっていたことは云え何だか手持無沙汰になっています。

   
   
   本の香合

こんな日は、好きなお茶道具を触っているのに限ります。
今年のお題は「本」でした。
初釜にもこの香合を使いましたが、本当はもっと違う形で使う事を目的に購入したのです。

   

   香合

この香合を購入した目的は、道具組をするときに便利に使えそうだからでした。
本をめくれば物語があります。

洋の東西を問わず、そして古今を問わず物語が存在しております。そんな物語の世界に、この香合でいざなえればと考えたからです。

   

   香合

今の季節なら「鉢の木」など良いと思います。
本をめくれば深々とした雪の中を旅する僧が見えてきます。

そんな中、一夜の宿を求めて立ち寄った一軒の貧しい家、僧は断られますが、主(あるじ)の情けで泊る事が出来ますが、
この家はあまりにも貧しく、暖を取る薪すらありません。

主は、大切にしていた梅、松、桜の鉢の木を焚いて旅僧に暖を進めたといいます。
落ちぶれたとはいえ「いざ鎌倉ともなれば、やせ馬に跨り馳参じましょう」と鎧を見せながら話をしたこの家の主。
実は、旅の僧は時頼であり、後日、馬揃いの招集をかけると、うらぶれた鎧をまとい、やせ馬に跨りあの武士が真っ先に駆け付けたというお話です。

   

   香合

道具を組む時は3点に絞り、余りたくさんの関連の道具を出すのはタブーとされております。
道具組を見て、主と客とが会話を弾ませるのもお茶会の楽しみでもあります。

そして、道具組を見て分かった頂けた時は、亭主7分の楽しみを実感するのではないでしょうか。
コメント (4)
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