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2023年3月11日(土) 寒くて風が強い週末ばかりの1月、骨折した母の介助で明け暮れた2月。
3月になって母の介助もようやくひと段落し、今期の新たなタスクもまとめを終えて最終報告を無事に終えたこの週末、天気予報や水位、潮汐と睨めっこしながら決めた今年の初漕ぎは、もう20年以上通っている清流錦川。
朝まだ暗いうちから家を出て、マツダ6で下道を走り北河内へと向かう。
余裕を見て、予定している列車の約1時間前に到着。
天気予報は晴れだったのだが、到着してみると濃い霧で見通しは悪く気温も低い。
途中でガソリン給油して下道を走ってきたのだが、燃費は17.7km/Lと、2L-6ATのガソリン車としては相変わらず遠出では素晴らしい実燃費である。
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今日はパックラフトなので、こんなにコンパクトなパッキング。
かつては、折りたたみ式とはいえ大きく重いフェザークラフトK-1を背負い、公共交通機関やタクシーを使いながら尺取虫方式で瀬戸内横断していたのが、とても懐かしく思い出される。
あの頃は、まだまだ若くて体力と気力もあったんだなあ!
今年還暦を迎える俺にとっては、パックラフト位の手軽な旅がちょうど良い。
カヤックを始めた頃は、海や川を漕ぎたくて漕ぎたくて仕方がなかったものだが、年齢を重ねると他にも様々な楽しみができるので、寒い日や荒れた日、そして何より気分が向かない日には無理して漕ぎ出したいと思わなくなってきた。
これからも、年齢を重ねながら、その時その時の自分のスタイルで海や川での遊びを楽しんでいくようになるのであろう。
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今日は、09:30の列車で南桑まで移動。
ようやく晴れてきた春の日差しを楽しみながら、列車の到着を待つ。
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錦川鉄道での移動は、事前に川や流れの状態を下見できるのが、何よりの利点。
去年との流れの違いや、今日の水量、そして年によって変わる安全に下れそうなコースを見極めながらの列車旅。
今日は、少し水も増えてちょうど良さそうである。
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南桑に到着。
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ここからは、パックラフトを背負って河原まで徒歩で移動。
風もなく、空も晴れてきて、絶好の川下り日和である。
毎年春恒例となった、パックラフトを使った錦川での川下りを、とても楽しみにしているのである。
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荷物を広げ、
電動ポンプで空気を入れる。
9割方充填できたら、ホースを使って口から空気を吹き込み、インフレートは一旦完了。
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コーミング取り付けには少し慣れが必要だが、無事に完了。
クッションとなるシートを取り付け、
シートバックもセット。
腰への負担を減らし、安定して漕ぐために欠かせない、クレージークリークのチェアーをセット。
俺にとっては、これなくしてパックラフトでの川下りは楽しめないのである。
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完成したパックラフトを運び、荷物をセット。
一旦川に浮かべ、低い水温で充填した空気が冷やされて船体が緩くなったところで、
再び空気を吹き込んで、剛性を高めるのがコツである。
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それでは出発するとするか!
今年も、さすが清流錦川。
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毎年初めの川下りは、もう25年以上楽しんでいるとはいえ、やはりドキドキワクワクする!!!
ザラ瀬とトロ場の繰り返し。
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南桑以降の錦川ではそれほどひどい瀬はなく、もちろん油断は禁物ではあるが、余裕を持ってなんちゃってスリルを味わうことができるのが、ロートルとなった俺にはちょうど良い。
瀞場では、ポットに詰めて持参した温かいブラックコーヒーをゆっくりと楽しむ。
パックラフトが近づくと、多くのカモが川面から飛び立ち、なかなか壮観な眺めである。
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鴨の大群。
大きな岩。
他には誰も居ない静かな春の錦川。
25年前と変わらない、錦川の清流。
特徴的な川辺の岩石。
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ここまで来れば、もうゴールは近い。
菜の花と桜で、春を感じさせる長閑な景色。
最後のザラ瀬。
いつもの左岸に上陸する。
今日は、約2時間の川下りを楽しんだ。 大満足である!
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荷物を干し、
パッキングして、
河原から駅までの道を歩く。
菜の花が満開である。
筍の季節も近いのであろうか?
暖かい今日は、桜ももう咲いているのである。
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無事に北河内駅まで戻ってきた。
やはり、春の錦川下りは最高である。
仕事も母の介助も落ち着いたこの春は、錦川に何度か通うことになりそうだ。
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風の吹くまま気の向くまま、フラリ風来坊・生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、次はどこ行こう?