2008年5月16日(金) 今日は有給休暇を取って海へ。 週末にかけて天気も安定しているとの予報。 楽しみだ。
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目指すは、久し振りとなる大三島。
実は、今日から新しいカヤック。 1996年に購入したソルスティスSSを、補修やメンテナンスをしながら大事に使い続けてきており、まだまだ使うつもりだったのだが、ひょんな事から新艇を手に入れないと気軽に旅が続けられない状況となった。
次に買うのなら、息子との共用を考え、彼でも安心して乗れ、私も旅に使えるシーカヤックと言う事で『ニヤック』を本命の候補にしていたのだが、思い掛けずその時がやって来たということになる。
輸入元にも聞いてみたのだが、在庫も中古もないとのこと。 せっかく漕ぐのに良い季節。 中古でもよいからすぐになんとかせねばというわけで、インターネットでいろいろと探し、和歌山の『Eddy』さんに新艇の在庫が一艇あるのを発見し、購入させていただく事となった。
問い合わせてから発送までほぼ一週間。 これで、途切れる事無くカヤックシーズンを楽しめる。 Eddyさん、お世話になりました!
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せっかくの進水式。 それなら目的地も、日本総鎮守であり海の神様でもある『大山祇神社』のある大三島にして、海上安全祈願をしてこようというキャンプツーリングを企画。

新艇のバウとスターンに日本酒を注ぎ、手を合わせて航海の安全を祈る。
キャンプ道具を積み込み、ペダルの位置を調整して、さあ出発だ!
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今日は、”油凪ぎ”というのがピッタリ来る海況。 海は穏やかで真夏ほど暑くはなく、最高のツーリング日和である。
ニヤックは、沖縄のキャンプツーリングで、相当荒れた状況も含めて何度も漕いだ事があり、全く違和感はない。
ソルスティスSSとは性格が異なるが、やっぱり良いフネだ。

阿波島に沿って南下し、唐島を越え、神殿島を経由して大三島へ。
行き交う船待ちの時間を入れて、約2時間で目的地の海水浴場へ到着した。
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カヤックを揚げ、お昼ご飯を食べると、参拝へと向かう。
海岸を歩いて、まずは途中にある『伯方の塩、大三島工場』へ。 ここは前から気になっていた所。

駐車場には観光バスがズラリと並んでいる。 受付の回りにも、団体客がいっぱいだ。
『あのお、一人でも見学できますか?』 『ええ、大丈夫ですよ。 今日はちょっと人が多いですけど』
『じゃあ、お願いします』 『これに書いていただけますか。 今日は、おクルマですか?』
一瞬迷ったが、『今日はカヌーで来ました』
すると、受付のお姉さんは驚いたように顔を上げ、『カヌーですか!』 『はい、竹原から漕いで来て、そこの浜に揚げたんです。 今日はキャンプの予定なんですよ』 『そうですかー。 いいですね』
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『じゃあ、これはお土産です。 ごゆっくり見て行ってくださいね』 『ありがとうございます』

来場者に配られる塩セットをいただき、見学コースを回る。
へえ、伯方の塩って、こんな風にして作っているんだ。 なるほど。
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伯方の塩を出ると、隣にある『マーレグラッシア』へ。 参拝する前に体を清めようというということで、お湯に浸かる。
今日は2時間のパドリングなのでそれほど疲れてはいないが、やはり潮湯は気持ち良い。 日頃の仕事の疲れがゆっくりと抜けて行く。
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お湯から出ると、しばらく歩き、宮浦港から大山祇神社まで続く昔の参道へ。
ここは、船が主要交通手段であったときのメインストリートだったようで、昔の名残を感じさせる町のたたずまいが好ましい。

いくつかのお店を覗き、懐かしい珍品をいくつか手に入れた。 うーん、いいねえ。

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大山祇神社へ。

今日は金曜日なので、人も少なく、静かで厳かなこの神社の雰囲気がよりいっそう強く感じられる。

大楠の新緑も鮮やかだ。

本殿に参拝し、新しいカヤックでの安全を祈願。 大山祇神社のお守りも購入。
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大三島まで漕いで来た目的も達成した事だし、そろそろ浜に帰るとするか。

帰りは地元のバスに乗る。 思いもかけない狭い生活道路を走るバス。 乗客は、私と学生さんが一人だけ。
最寄りのバス停で降り、海までの道を歩く。 温かい日差しとさわやかな海風が心地よい。
さあて、ゆったりまったり、ビールを飲みながら本でも読むか!