サンショクゲイドン
蚕食鯨呑
【意 味】様々な方法で他国を侵略する。大国が小国を侵略していくこと。
【解 説】?
【出 典】?
【類義語】?
準1級の四字熟語になると、ネット検索でもヒットしないものが数多くある。
たまにヒットしたとしても中国語のページか、漢検ブログのページがほとんど。
といったこともあり、四字熟語辞典を無理して買わざるを得ませんでした。
「漢検 四字熟語辞典 日本漢字能力検定協会(2,940円)」
でも悲しいかな、いくら引き直しても載っていなかったのが上の熟語。
漢検協会の『完全征服』でも載っているのにおかしいですよね。
すごく納得がいかないんですが、わたしの引き方が間違っているのかもしれません。
念のため「鯨呑蚕食」でも引いてみたんですが結果変わらず。
本当に載っていないのでしょうか。
ところで、この熟語の意味がいまひとつしっくりこない。
【蚕食】 蚕が桑の葉を食べるようにしだいに他国を侵略すること。
【鯨呑】 鯨がのみこむように、大きな口で一口にのむ。強い者が弱い者を併合するたとえ。
<新漢語林より>
『完全征服』---様々な方法で他国を侵略する。
『高橋書店』---大国が小国を侵略していくこと。
と微妙にニュアンスが違う。
蚕食⇒徐々に
鯨呑⇒一気に
なんだか、攻め方の違いのような気がする。
鯨呑だけなら、”大国が小国を侵略” というのは納得できる。
なので『完全征服』のほうがしっくりくる。
こんなページを見つけました。
*蚕食鯨呑
「蚕食」と「鯨呑」は異なった形の侵略をいう。「蚕食」といえばカイコが小さな口で桑の葉を少しずつ食べるようす。それでもいつしか桑の葉は筋だけになる。つまり諸侯による「蚕食」(『韓非子「存韓」』から)という侵略である。一方に、クジラが大きな口でガブリとひと呑みするように、「鯨呑」の勢いによる一気の侵略(『晋書「慕容?載記論」』など)がある。のちに二者を連ねて「蚕食鯨呑」と呼ぶようになった。孫文は「興中会宣言」の中で祖国が蚕食鯨呑の危機にあることを指摘している。つまりリーダーたる者は、一方で大局を見、一方で細部を知る。そんな双方の視点を合わせ持つ能力が要請されることになる。