外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南&北京=>故郷へ

北京五輪の翌年(2009年)からの外教(外国籍教師)生活と地元での留学生との触れ合いを綴っています。

新たなる通訳候補かな?

2013年11月28日 | 日記
11月28日(木) 晴れ

朝宿舎とホテルの間にある中庭の噴水の水が凍っておりました。
今日も朝は零下だったでしょうか、これから少しずつと零下の時間が長くなるのですね。

さて、今日は3年生の授業、前半は合同の日本文化概況、後半は2組の会話。
何かと一言言いたくなるクラスでして、それでも最近は授業の進みが遅いこともあり
できるだけ説教はしないようにしているのですが、今日はいい意味で驚く出来事が。

教科書にある練習問題に
「~ことにしている」という文型を使って「自分で決めていることを言ってください」
という設問があり、問題文が「日本語が上手になるように」
通常の答えだと「ドラマを見ています」とか「何時間勉強する」といった回答なのですが
たまたまこの問題を答えさせた女子学生が
「一日2時間録音を聴くことにしています」と回答したのです。

私は聞き間違えたのかと思い、再度確認しましたら「2時間です」と。
好棒(ハオバン:素晴らしい!)と彼女を讃えました。
僅か10分でも聴くという行為すらしない学生が圧倒的多数の中で2時間は飛びぬけた
数字です。

この学生、普段は凄く大人しくて、実は一番前の席、つまり私の目の前に座っているにも
拘わらず、私は名前すら覚えていなかったのですね。
ただ一度だけ顔を真っ赤にして怒っている顔を見たことがあります。

一ヶ月かもっと前だったでしょうか、録音を聴くことの重要性を説きながら、
「今のこの時間を無駄にすることは、自分自身の将来を放棄しているようなものだ」と
ぶち上げたのです。
目の前に広がる引きつった顔の面々。
この時の説教は中国語、外国人教師に母国語でこんなこと言われたら嫌でしょうね。
それでも私は「でも君たちは既に3年生、自分の将来をどうするかは君たちの自由」と
突き放すことを笑顔で言い放ちました。
その時目に入ったのが怒りで顔を真っ赤にしていたこの学生でした。

よほど腹に据えかねたのでしょうか、静かながら負けず嫌いの性格なのかもしれません。
あの説教に発奮してくれたのなら嬉しい限りです。
私もその一人ですが、挫折とか悔しさをバネにして飛躍する人間もいますのでね。

彼女がこのまま一日2時間というペースを維持出来るかどうかは分かりませんが、例え
一日ごとの時間が短くなろうとも聴くという行為を冬休みから二学期も続ければ半年後の
状態がとても楽しみです。

実は今から既に来年の1年生の授業の通訳係を誰にしようかと考えておりまして
候補は別のクラスにいるのですが、今日このクラスから初めて候補者が生まれました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする