うちの芝居は面白いです。
いつも作品の底に流れるものがあって、それが大きく変わらないのでザクッと観る方は「似たような話」だと受け取られるようです。二つとして同じものはないのですが、共通するものはあります。それが作家のこだわりであり、愛なのだと思います。
初めて浮狼舎の芝居を観た時、「こんなに『生』を肯定している作品は見たことない」と驚きました(あんなに人が死ぬのにね)。だから当時すぐ合流しました。初参加は「狼のいる森」。私は主催者・作家である神原くみ子の作風に似たものを他に知りません。あるとすれば師匠の劇作家・演出家の金杉忠男の作品ぐらいだと思います。根っこは同じだと思いますから。
私たちは「人がそこにいる」芝居をします。少なくともそれを目指します。だから面白いのです。そこを気に入ったお客様は通い詰めてくださいます。でも知らない方もまた大勢おいでです。もちろん人には好みというものがあるので、お口に合わないのであれば離れていかれると思います。それはそれでよろしいかと。しかし、まず観ていただかなければ話になりません。観てください。あなたの、知っているはずなのに知らない世界がきっと拓けるはずです。
「寂しかったらふらりとおいで、決してただでは帰さない」 劇団 浮狼舎