神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

純然たる悪

2020-06-16 16:33:08 | 演劇

 昔から、悪役はもうけ役とされております。陰が光を際立たせるように、悪がしっかりしていると善が映えるのです。悪役の立ち位置はいわば準主役級なのです。

 今回、私は安太郎ですから悪人じゃあありませんが、恐ろしいものや悪いものは出てきます。やっぱり刀は抜くんだとさ。

 これまで幾多の悪役をさせていただきました。臓器売買を生業にするヤクザ、自分の女に保険金を掛けて殺そうとする非道な男、御取り潰しになる藩の公金を盗んで出奔する武士など…。中でもキングオブ「悪(わる)」は、「傾く満月」という時代劇でやった「忍ぶの源蔵」という盗賊ですね。名のある大店に潜り込んで信頼を得、頃合いを見計らって皆殺しの上に全財産いただくという真っ黒な悪でした。一点の曇りもない「悪」が気持ち良かったです(座長を膾に斬ってやりました)。純然たる悪は、純然たる善の対局にあるのです。花のお江戸のダースベイダーでした(^_-)-☆ 楽しいですよ悪役 (^^♪

                 

【閑話休題】

 日常がやや元に戻りつつある今日この頃、暑さもあって疲れやすくなってますね。稽古のない日など、夕飯を食べたらいきなり眠くなってしまい、ついうたた寝を…。夜中に目覚めて少し眠れず、なんてこともしばしば。

 ふと夜中に、いなくなったことをまた思い出す。我が家の文鳥(だった)ハムさんである。4月13日未明に天寿を全うしたハム。鳴き声が聞こえてこない不思議。不思議でも何でもない、もういないんだから。しかし、いつしかその声や姿を追ってしまう自分がいる。少しは慣れたつもりになっていたのですが、時折寂しく固まってしまいます。

 命がなくなるとはこういうことなのだ。 夜中に思う今日この頃です(-_-)

                   

 

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頭を遊びに

2020-06-12 13:47:59 | 演劇

「頭を遊びにする」。うちの作家がよく言います、「頭を遊びにしなければ、書けない」と。頭が実生活にどっぷり浸かっていてどうして面白いものが書けようか、という言い分です。なるほど、はぁ もっともだ~もっともだ~♪

 というわけで、私も明日、お芝居を観て脳のしわを伸ばして来ようかと思います。

  右の方の劇団を観に行きます。

 映画も長らく行っておりまへんなあ。最近は主にDVDを借りて鑑賞するだけ。

 そういやあ、劇場で16回も観た映画がありました。まだ10代でしたけれど。

「ロッキー」ね。偶然、封切り当日に観ました。あんまりよかったので以後、半年間の間に16回劇場に足を運びました。当時はビデオもありませんでしたからね。あんまり観たんで今でも全編、字幕なしでも全部わかります。

 そのころ、TVでたまたま見かけた1970年代のミュージカル「ラ・マンチャの男」も衝撃的でした。深夜のTV放送にもかかわらず、滂沱たる涙を流した記憶があります。

 人として感動します。でもまさか「見果てぬ夢」を地で行くことになろうとは…。

 さ~て、明日は「遊びモード」でいこう っと。

 

昨夜の稽古明けご飯(猪肉のカツどんとミニそば)♪ ごっつぁんです(^_-)-☆

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河原に住む

2020-06-09 13:26:27 | 演劇

 先日、映画の「あん」を観た。映画といってもDVDですが。樹木希林と孫の内田伽羅が出ていた。やっと観たといった感じ。こんなにハンセン病が深く関わっていたとは知らなかったので驚きました。静かに迫るよいドラマでした。希林さんよかったです。うまく年齢を生かしてやってましたね。さすが。ゆるりと元気づけられる物語でした。

                 

 マイノリティ。ふと我らもそんな気がしました。大多数ではないその他。こんな生き方は誰にも勧められないけれど、確かに自分が選んだ道なんだ。でも、そんなしんどいことを選ぶバカは数少ない。初めは多くとも、遂にはほんの数えるほどになってしまうのが必定。みんな気が済んでしまうのでしょうか。年をとっても追い続けるのは芸人だけ。まだ足りない、まだ足りない。そう言って道を追い求める者だけが残る。満たされない存在。それが芸事を成す者でしょうか。

 秋田の墓地で、旅の途中で命果ててしまった旅役者の墓を見たことがありました。小さな小さな墓石で、ほとんど墓碑銘は削れてしまっておりました。ああ、これは俺だなと思いました。でもいつか誰かが、こんな奴もいたのかと、目に留めてくれるかもしれない。そんな儚い存在なのですね、役者って。作家は作品を残します。しかし、役者は売れれば名を残しますが、大概は人の記憶にしか残りません。観た人の記憶の中だけに。

        せめてあなたの記憶に残してやっていただけませんかねぇ。

                     

                            劇団 すかんぽ長屋 「深川生首橋」

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首が飛んでも動いて見せまさぁ

2020-06-05 17:42:04 | 演劇

 フランキー堺の映画「幕末太陽傳」で言ってたような…。面白い時代劇なんですが、ちゃんと全部観たことがありません(>_<) 今回は何せ「深川生首橋」ですからね。生首が出てこないわけがない。首が飛び回れば「飛蛮頭」か?妖怪だな。コンビニ袋に入ってたら「富江」か。どんなんだろうなぁ~(≧▽≦)♪

        

 「神は越えられない試練は与えない」と聖書にはある。このセリフをTVドラマ「仁」で主人公が言う。元々は彼の恋人が言った言葉。主人公は現代から江戸時代へタイムスリップする。医者なもんだから人を助けてしまう。自分は歴史を変えてしまうのでは?とおののく彼をあざ笑うかのように時代は彼らを凌駕していく。私の好きなドラマの一本です。

                 

 登場人物に、野風という主人公に想いを寄せる花魁が出てくる。私が好きな話の中で、彼女が吉原の大門を誰にも見受けされず、死ぬことなく生きて出ていくという印象的なシーンがある。生きている喜びが伝わるとても素敵な場面でした。

 「仁」にも出ていた綾瀬はるかの「ithi(イチ)」は女座頭市。はるかちゃんがんばってたね。初めて女優さんとして意識した映画でした。「あたしゃ目が見えないんだ、どこ斬るかわかんないよ。」って、恐っ!そりゃあそうでしょうよ。でも人は哀しい…(-_-)

                  

 時代劇いいですよ!

「深川生首橋」は、花のお江戸のお話(㊟怪談)です(^_-)-☆

 

 

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チラシ解禁

2020-06-02 12:48:57 | 演劇

 ついにチラシが解禁です。お手元に届かぬ方もこちらからご確認ください。

 

 作家も好調執筆中です。現在、三分の一ほど進んでおります。作・演出の神原くまこ(くみ子)は、稽古の流れを見極めながら、何某かが降りてきて書いちゃう作家なもんで、毎回連載小説のように台本があがってきます。役者は役作りがぎりぎりまで決まらず、随分としんどい思いをしますが、スリルがあって面白いです(もちろん作品も)!役者がダレたり稽古を休むと、出番が減ったり結末が変わったりします。物語自体が生き物のようですね。ですから、結末は脱稿するまで誰にもわかりません。時間的には大変ですが、遅筆の作家さんに比べたらなんぼ助かるかしれません。故井上ひさし氏のように、当日台本差し替えなどというのは私はちょっと…。それに神原は書き直しをしません(書き間違いを改めることはある)。台本の一筆書きなんて凄いですね。明確な世界観を持ち、ブレない作家でないと無理だと思います。これは優れている証拠と言ってよいでしょう。ある種の天才です。

 これだけ持ち上げたら本人はお尻がこそばくなっていると思います。+プレッシャー(ざま見ろ(≧▽≦)/)。とにかく面白い作品になると私はにらんでおります。

 鬱陶しい世情を吹っ飛ばしに、観にいらしてくださいな。もちろん、密にならないよう対策立ててお待ち申し上げております(^^)/

 

 

 

コメント (2)
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