連休の最終日は神保町で古本でも漁ってついでに音楽ソフトでも物色しようと思っていた。起き掛けにパソコンで天気予報を開いたら東京・神奈川地区は雨または雪の予報とある。午後からは特に悪くなるとのことだから散歩を取りやめることにした。傘をさしながらの古本の物色はとても気色が悪いものだ。ついでに余り品で構成してみたラジオ風装置のモノラルシステムにAM/FMチューナーの中古品でも追加してみたくなって秋葉原へも足を伸ばそうと思っていたのでなおさらである。諦めて日替わりにTさんからのバイタボックスシステムをエイジング稼動させる一日をめざすことにする。
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独居用の小さな冷蔵庫を調べたら、外へ食べに出なくても済むギリギリ程度の食材があった。パンも冷凍してあるから、珍しくポトフを作ることにした。ポトフなら作りおいても便利だし体も温めてくれそうである。相模ハムの荒挽きポークウインナがちょうど在庫していたので、メインの肉代わりとする。野菜はジャガイモ、人参、玉葱、椎茸を具材にする。封をきっていないグレープシード・オイルの大瓶もあったが、保守的にいつも使っているダンテというイタリア製安物のオリーブオイルで具を炒めることにした。添加調味には塩、黒胡椒、バジル粉末、固形コンソメ、白ワインなど必須品が珍しく完備してあった。アク抜き、煮込み中の火力調節にも神経を使ったせいだろうか、円やかな味のポトフが完成して安心する。トーストパン、ポトフ、小さな「サン富士」という林檎をデザートにした朝・昼の兼用食事にやっと漕ぎ着けた。
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午後は読書とヒアリングをくりかえす。知己のビンテージオーディオの碩学者「いぼたろう」さんがバイタボックスの不明名称についてMIXI日記でご教示してくれた。MIXIに倦んでしまいログインさえ覚束なくなってしまったが、「いぼたろう」さんの仰られる輸入元、今井商事によるアッセンブリイ箱説には合点がいった。舶来品をイデアルタイプとしてだけ追っている極東日本のフェティシストだったら、そのような事実によって欠損感覚や瑕疵的心情に苛まれてしまいノイローゼになるような人もいるのだろう。
箱の裏側は素地のままの米松材、フロントとサイドはベニヤ合板につき板のウオールナット化粧を張ったものだ。よくみると往年の日本的実務臭も香ってくるスピーカーだと思う。しかしバスレフ開口部の異常にも思える四角い大サイズぶりなど日本サイドだけの設計案で決まったとも思えない箇所もあるから不思議である。
今日もエラックのミラコードプレーヤーでコロンビアのモノラルLPをかけてみる。サミー・ケイのムードミュージック集やジョー・スタッフォードのビックバンドものなどだが、端正な顔に反して押し出しのよい油っけも解像力も兼備したバランスのよい再生音が流れることに唸らされる。かって二年ほど付き合った国産の銀箱に収納した604Eの濃厚音よりも、同じソースが格上に変貌しているようだ。よい年になっているのだからオーディオは卒業したいが、これではしばらく卒業できそうもないと思う瞬間である。
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独居用の小さな冷蔵庫を調べたら、外へ食べに出なくても済むギリギリ程度の食材があった。パンも冷凍してあるから、珍しくポトフを作ることにした。ポトフなら作りおいても便利だし体も温めてくれそうである。相模ハムの荒挽きポークウインナがちょうど在庫していたので、メインの肉代わりとする。野菜はジャガイモ、人参、玉葱、椎茸を具材にする。封をきっていないグレープシード・オイルの大瓶もあったが、保守的にいつも使っているダンテというイタリア製安物のオリーブオイルで具を炒めることにした。添加調味には塩、黒胡椒、バジル粉末、固形コンソメ、白ワインなど必須品が珍しく完備してあった。アク抜き、煮込み中の火力調節にも神経を使ったせいだろうか、円やかな味のポトフが完成して安心する。トーストパン、ポトフ、小さな「サン富士」という林檎をデザートにした朝・昼の兼用食事にやっと漕ぎ着けた。
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午後は読書とヒアリングをくりかえす。知己のビンテージオーディオの碩学者「いぼたろう」さんがバイタボックスの不明名称についてMIXI日記でご教示してくれた。MIXIに倦んでしまいログインさえ覚束なくなってしまったが、「いぼたろう」さんの仰られる輸入元、今井商事によるアッセンブリイ箱説には合点がいった。舶来品をイデアルタイプとしてだけ追っている極東日本のフェティシストだったら、そのような事実によって欠損感覚や瑕疵的心情に苛まれてしまいノイローゼになるような人もいるのだろう。
箱の裏側は素地のままの米松材、フロントとサイドはベニヤ合板につき板のウオールナット化粧を張ったものだ。よくみると往年の日本的実務臭も香ってくるスピーカーだと思う。しかしバスレフ開口部の異常にも思える四角い大サイズぶりなど日本サイドだけの設計案で決まったとも思えない箇所もあるから不思議である。
今日もエラックのミラコードプレーヤーでコロンビアのモノラルLPをかけてみる。サミー・ケイのムードミュージック集やジョー・スタッフォードのビックバンドものなどだが、端正な顔に反して押し出しのよい油っけも解像力も兼備したバランスのよい再生音が流れることに唸らされる。かって二年ほど付き合った国産の銀箱に収納した604Eの濃厚音よりも、同じソースが格上に変貌しているようだ。よい年になっているのだからオーディオは卒業したいが、これではしばらく卒業できそうもないと思う瞬間である。