猫の日暮らし

大阪南河内でTNR、保護、啓発活動をしています。
不幸な命をうみださない社会をめざして。

9月のTNR活動 餌やりさんと地域の関わり

2018-09-18 08:16:36 | TNR活動とその他

すこし涼しくなり、TNR活動も楽になって来ました。

どんどんすすめたいTNRではありますが

外にいる猫をただTNRするだけでは、一時的に猫は増えませんが

地域住民は手術をした事もその意味も知りません。

 

何より大事なのは、地域への働きかけだと思うようになりました。

餌やりさんに手術の必要性、餌やりマナーの啓発をして

トイレを設置、糞尿被害を減らし、環境美化につとめながら

猫の管理をして、一代限りの命のお世話をする事

これ以上増やさないための活動であることを説明して

地域の方に理解を得る努力をすることが必要だと思うのです。

自転車置き場の横に猫トイレ設置しています。

餌やりさんは、毎日猫のお世話をしてくれる大事なキーマンです。

手術をしてても、置き餌をしてたり、ゴミが散らかっていると

誰も理解はしてくれません。

できるだけ、地域の方に理解してもらえるよう

餌やりマナーを守りましょう!

 

とはいっても、餌やりさんにお前の責任だ!手術しろ!掃除しろ!と

責めても、すぐにやれるものでもありません、、、。

ただ餌をやる人から、猫の管理までできる人になっていただきたいです。

できない部分をお手伝いしていく形をとり、お互いに歩み寄る事が

大事なのです。

まずは餌やりさんと仲よくなる事がポイントです!

すぐに分かってくださる方もいますが、2〜3ヶ月かかる方もいます。

 

私たちは南河内の地域の捕まりにくい猫の相談を時々受けていて

8月の奈良のニャンだホーミーティングに来てくださった方から

相談がありました。

 

高齢者の方が多い集合住宅だそうです。

6月よりTNRをすすめて、母猫はTNR

子猫は保護しておられるそうです。

現場には三毛猫が2匹、シロキジのオスがいました。

あともう1匹の母猫と子猫2匹がのこっているそうで

なかなか出て来ず、捕まらないのだそうです。

 

ここの現場、TNR活動をはじめ、ご近所さんに説明にまわると

いろいろ協力してくれ、ご近所付き合いがはじまったそうです。

餌をやっていないご近所さんが猫のトイレを作り、餌やり管理まで

してくれるようになりました。

 

もともと餌を与えていた餌やりさんが60代くらいの一人暮らしの男性

気難しく人と話をしない、車の運転も荒く、近所から嫌われていました。

かたくなに心を閉ざしていたのですが、相談者さんは

そんなことで、あきらめません!

 

猫の捕獲には、餌やりさんの協力が必要です。

猫の事を一番知っているのは餌やりさん

猫が一番信頼しているのも餌やりさんなのです。

なんとか猫の手術を進めようと関わり続けました。

 

でも当人の餌やりさんは誰もはいれない中庭で餌をやります。

それでは猫は滅多に表には出て来ません。

捕獲しようといくと中庭に隠れます。

捕獲するから餌を切ってと言っても、子猫がかわいそうと

こっそり中庭でドライフードを置き餌にしていました。

それで猫が捕まるわけはありません!!

 

それでも相談者さんが、隣の市の私たちを捕獲をたのんだことに

本気を感じてくれ、私たちがいき、あいさつすると

猫はいつも中庭にいるんや、中庭で捕まえたらいい

とあっさり家の中に入れてくれました。

 

中にはいると琉球ガラスにはいったアイスコーヒーをいれてくれました。

餌やりさんの故郷が沖縄なんだと聞くと、こちらも妙に親近感がわいて

沖縄好きの私たちは、エイサーや三線など沖縄の話をしました。

すると急に笑顔になり、身の上のお話をしてくれ

帰りに沖縄の黒糖のお餅もくれました。

普通にいい人やん〜(笑)!!

沖縄の方って人見知りでシャイな方多いですよね。

 

餌やりさんは、奥様や飼っていた犬をなくされ、ひとり暮らしです。

片付けられたきれいなお部屋の中を見させてもらうと

猫をかわいがっておられるのが分かりました。

 

お目目がすこし開きにくいようです。

餌やりさんにいろいろ話をしました。

餌を切っても、子猫は母猫のおっぱいがあります。

子猫が産まれても簡単に私たちが連れて帰れるわけではない

基本、地域の猫は地域でみてもらう活動をしている事。

増えると餌代もかかる、外は過酷な生活なので

これ以上増やさないようにしましょう

それが猫のために一番なんですと。

すると理解してくれたのか

次の日ちゃんと餌をきってくれていたので

白きじママは、すんなり捕獲できました。

餌やり管理をすれば、捕獲も容易です。

子猫は2ヶ月齢でかなり警戒心の強い子猫ですので

リリースでもいいと思いました。

クロちゃんもシロキジちゃんも女の子でした〜

もちろんお外は危険がいっぱいです。

がんばれば里親さんを探す事は可能ですが

里親さんは有限です。

1ヶ月くらいであれば、すぐに里親さんが決まりますが

少し大きい子は、この時期、保護猫にあふれかえっていて

いつ里親さんが決まるかは分かりません。

 

保護する事は、いろんな意味で、ほんとうに大変な事です。

誰にでもできることではないし、簡単にすすめることはできません。

私たちもTNR現場の子猫の保護にいつも頭を悩ませて来ましたが

無理に保護するより、地域で見守る活動をすすめていくことも

1つの策だと思うようになりました。

保護よりTNRをすすめないと猫の強い繁殖力に追いつかないのです。

できるだけ、外の猫は地域に返す。

どうしても外においておけない猫の保護を優先しないといけません。

 

相談者さんも最初は保護すると言っておられましたが

ご近所さんもリリースしたらいいよと言ってくれたので

思いきって地域に返す事にされました。

 

ここは地域に理解があり、餌やりさんが愛情をこめて

ちゃんとお世話もしてくれます。

お部屋に猫じゃらしもおやつもありました(笑)。

中庭にあたたかいベッドもつくってもらえます。

 

すべての猫を保護する事は完全に不可能です。

それより外猫を増やさないよう手術をすすめていき

今は地域で外猫を許容して、TNR管理をすることが

必要なのではと思います。

 

それが私たちが継続してできる活動なのだと思います。

今ここの猫を保護するとバキュームエフェクトがおこります。

よそから猫がまた来てしまうのです。

またTNRしないといけません。

 

もっとTNRがすすみ、全体の外猫が減れば、子猫は産まれず

大人の猫を保護もできるようになるのではと思っています。

はやくそんな時代がきてほしい〜

 

餌やりさんは、仕事がお休みだったので

最後に捕まった子猫を隣の市のハッピータビークリニックまで

ご自分で連れて行き、手術費用もすべてもってくれました。

近所の人は雪がふるんちゃうか?といってたそうです(笑)。

私たちにも大正区のおいしい沖縄料理のお店に連れていってくれると

いっていたそうです。

 

みんなが住宅の前に出て来てやれやれと安堵して、笑顔がみられて

私たちもハッピーな気持ちになりました。

昔なからの風景ですよね。

相談者さんも長い事ここに関わって来られ、喜んでおられました!

この地域の関わりが難しく、とても大事なんだと思います。

改めて、猫の問題は、人の問題。

人間関係なんですね。

 

外猫問題は、猫が増えると、ご近所トラブルに発展していきます。

でも地域で猫の理解がすすむと、みんなで外猫の管理をして

猫がいいコミュニケーションツールになります。

方法を変えれば、ご近所付き合いがすすみ

地域が活性化していくのだと思いました。

一人暮らしの高齢者も増えて来ています。

みんなでこうやって協力して助け合って

住みやすい町づくりをしていきたいですね。


 

 


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やっぱりご近所付き合いは大切ですね!!

ご訪問ありがとうございます

  
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