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記憶の中の風景

2009-03-11 | 思うこと
ある写真を眺めています。

まだ明けきっていない初夏の朝、湿度の名残が漂っています。
早朝の海は満潮で、沈んだばかりの月と昇りだそうとする太陽。
まだ誰も起き出してこない港は静まり返って微かな波の音。

一日が始まる前の静かな時間。
自分で乗ってきたのであろう自転車がそこで休んでいます。
朝の湿度と緑の呼吸の香りが漂うなかに。


若い頃はなぜか無性に一人になりたい時がありました。
そんな時はバイクに乗って当てもなく走り回っていました。
深夜の首都高速だったり明け方の海岸だったり、とにかく人のいないところへ行きたかった。
でもそんな所を見つけても、そこで考える何かがあったわけでもなく、ただ自分の中に何も無い事が寂しいだけだったのですが。

これから自分は何処へ進めば良いのか、自分の居場所はどこかにあるのか。
ぼんやりした霧の中で道に迷ってしまったように、何か覚束ない道を歩いていたのでしょう。
相棒は4stシングルの音を聞かせてくれるバイクだけでした。
自信の持てなかった私はいろいろなことに挑戦し続けていました。
空っぽな自分が許せない若い頃のことです。


この写真は私が撮ったものではないのでブログに貼るわけには行きませんが、なんとなくどんな写真なのか想像できるでしょうか。
何か心にぴたっと来る写真というものもあります。
誰もいないほんのひと時の時間を探して闇雲に走っていた頃は懐かしい記憶になっています。