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夜空を行く鳥たち

2009-03-12 | 青森自然
西の空には残照が一日の終わりを告げている。
東の空には満月に近づく月が輝きだし、紺色の空からは白鳥の声が聞こえてきます。
見上げると月を背景に20羽ほどの白鳥が隊形を変えながら北へ向かって飛んでいきます。
残照を受けて白く光る白鳥の幻想的な美しさに、暫し見とれていました。

着物が好きなのでネットで着物の画像をよく眺めていますが、月と雁の図の帯を見つけたとき日本人の美意識の高さに感動したことがあります。
渡り鳥は夜の空を飛んで行きます。
月の光と星の光を反射する海面を眼下に見下ろし、広い空間を進んでいく鳥たち。

風に乗るという感覚は人間が想像するには難しいものですが、昔熱中していたウインドサーフィンは乗っているときに全身で風の力を感じていました。
エンジンの動力音ではなく、波切音と風切音だけの世界でした。
鳥たちもそんな静かな空間を飛んでいるのでしょうか。

夜の空を飛ぶ感覚を知っている人は、「星の王子様」を書いたサン・テグジュペリでしょう。
「南方郵便機」や「夜間飛行」には夜の砂漠の上を飛ぶ話が出てきます。
テグジュペリは空の風景を観ながらいろいろなものに想いを巡らせて行きます。
プロペラ機は風に乗る感覚を味わえる乗り物のようです。
映画などでも夜の空を飛ぶシーンがよくありますが、その幻想的な感覚は人の心を捉えて離さないのでしょう。


今日は夜の空に思いを馳せる話になってしまいましたが、このニュースを見て鳥のことを考えていたのが始まりでした。


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飼ってみたくなるほど可愛い鳥たちですが、自然の中にいて私たちにさせてくれるいろいろな想像だけを楽しめないものでしょうか。